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大きくなってきた/2024.10.29.火-11.04火

10.29.火
昨日は体調が芳しくなく、前日の打ち上げによる二日酔いを疑ったが少し違う、熱を測ると微熱があった。朝起きて熱を測ると下がっていたが、若干の咳と鼻水。先日家に来たH氏がくれたキューピーコーワゴールドを飲んで、久々の職場復帰。デスクワークにひどく疲れる。帰宅し沐浴。こどもは産後ケア(というか、合宿のノリだったようだ)の数日間で、比較的まとまった時間眠れるようになったらしい。鶏肉と小松菜の治部煮と味噌汁を作る。妻と、昨日体調不良のためできなかった今週と来月の予定を話す。お宮参りなど諸々の。重たい話もする。風邪薬を飲んで寝る。

10.30.水
現状、妻とこどもはリビングに布団をしいて、自分は寝室で眠るかたちにしている(すみません)。こどもはまとまった時間を眠れるようになって来た。こちらもまとまって眠れた、風邪薬の眠気成分の所為かもしれないが。朝、仕事へ。だいぶ身体が慣れて来た。休憩時間に御礼諸々。帰宅するとこどもが見たことのない包まれ方で眠っており、今日行った1ヶ月検診で習ったおひなまきというものらしく、よく眠れるらしい(4時間くらい連続睡眠できた)。むしろ眠りすぎて、近所のスーパーにお出かけするつもりができなかったらしい。沐浴させて夕食。Mさんからの出産祝いの服が届いていた。質量ともに豪勢でとてもありがたく恐縮の域に、部屋に広げて妻共々喜ぶ。手作りのものが素敵でとくに嬉しい、手紙も入っていた。こういうの大事やなあ。ぼくはこういうことが本当にできない。意外にもたくさんの方からお祝いを頂いていて(まあ、一般人の基準ではそれほどではないのかもしれないが)、衣類はほとんど貰い物で、とにかくありがたい。ミルクの量について、産科からスパルタ気味の産後ケアの産科のやり方では飲ませ過ぎでは、と指導があったようだ。体重も順調に増えているから無理しなくても、ということでもある。それもわかる。なかなか難しい。うまいこと間をとってやろう。ミルクの量を一旦戻す。もう一ヶ月、長いような短いような、まあ妥当な感じだがしかし二人きりで一日中育児をした時期の一日一日は早く、飛ぶように過ぎていたように思う。ずいぶん大きくなり、ふくよかになった。こどもは授乳及びミルクを飲ませたあと、いつも顔が別人のように膨らむ。でぶになったねー、と言った。iTunesから大変久々にjames blakeのライブアルバムを流す。ジョニ・ミッチェルのカバーが一曲あって、それが流れた時に、それが一番好きかもしれないことを思い出した。

10.31.木
出勤。一日中一番苦手なタイプの業務で疲れるが、定時40分前くらいから急にペースが掴め出した…なぜかはわからない。少し残業する。帰路、家賃を振り込む。残高をみる、稼いでいかないと。今日で有効期限切れになる某ポイントがあり、ドラッグストアで洗顔を買う。帰宅して間もなく風呂へ、沐浴は昨日で終わり、こどもとはじめて湯船に浸かる。少し緊張するが、湯船に入れると、ほーっ、という顔をして、大人しくしていた。今日は日中近所のスーパー2軒にお出かけしたらしい。やはり、移動していると泣かないらしい(輸送反応だ)。夕食は妻のカレー、出汁がきいていて美味しかった。黙ってこっそり、隠し味で焼肉のタレを少しだけ入れた。こどもは母乳もミルクも飲んだのに落ち着かずずっとぐずっている。おしゃぶりくわえさせてなだめると落ち着いて寝た。そのそばで夫婦二人して、眠るこどもを見ながらいつのまにか寝落ちしていた。この調子が続けばもう少ししたら3人で一緒に眠れるかもと話す。鼻水と軽い咳がずっと続いている。早く治したい。

11.01.金
仕事へ。軽い咳と鼻水が地味に続いている。今日も延々と細かい作業。雨の中帰宅。こどもは今日もお出かけしたようだったが、昨日とはうって変わってあまり長時間寝ておらず、授乳、ミルクはさておき抱っこしないとすぐに泣き出すような状態だったらしい。難しい。妻もつられて疲れていた。風呂へ。一緒に入っている間は大丈夫だったが、風呂上がり間もなくまたぐずり出す。授乳とミルクでいったん落ち着くが、またぐずり出す。おひなまきで少し放置しておくとようやく寝た。妻がしばらく仮眠する間、昨日できなかった読書を少し。気がつくとうたた寝していて、早朝に起きた。

11.02.土
雨。少し遅くに起きる。昼ごはんに鶏肉と舞茸とネギとにんにくを作った塩だれでさっと炒めたもの、味噌汁、我ながらおいしくできた。午後から、月曜にH氏夫妻に渡すものを夫婦交替で買いに外出。自分はお返しの黒にんにくを買った。雨は夕方には止んでいたので3人で近所のホームセンターとスーパーにお出かけ。抱っこ紐をはじめて使う。ホームセンターのペットコーナーでは、逆にペットがこどもに興味を示していた気もする。亀と爬虫類のコーナーがごっそりなくなっていて少しショック。何故だろう? こどもは抱っこ及び授乳していないと基本泣くというかいよいよ、何故泣いているのかわからない状態になってきた。これが続くようなら大変になっていくだろう(実際、翌週あたりから徐々に大変になっていったのだった)…また、喃語っていうのか、喋る量が増えてきている。あー、とか、うに!とか。あと、きゅるきゅるという音を出す。夜、Aaliyahの3rdアルバムをふと聞きたくなって、iTunesで大変久々に流した。「村の家」が無性に読みたくなり、中野重治の本(中古)をamazonでポチった。

11.03.日
咳と鼻水はまだ残っている。朝から妻が外出のため、こどもと留守番。何故泣いているかわからない状態に何度か陥りつつまあ、抱っこしたり、時間がきたら搾乳したおっぱいやらミルク飲ませたり、それでもぐずったまま。いろいろ試して、我流の寝かしつけ(あまり見たことがない、と言われた)に成功してそこそこ長時間寝た。たまたまだろうけど。交替で夕方外出、田辺のLVDBBOOKSにてジョンのサン「さようならハムバム」を観る。「(現代)詩」と資本主義という相入れにくいものは、もしかしたら友愛を通じて緩やかに手を結べるのかもしれない(或いは友愛を通じてしか手を結ぶことはできない)と思わせるものがあった。いかにもなトーキョーの現代演劇であり(たしかに、私はたまに観るそれを無印良品っぽいと感じることがある)、広くは無い店内にいっぱいの観客、主におしゃれな若者はいわゆる関西小劇場に足を運ぶことはないだろう。詩人とは常にひとつの態度でしかなく、だから「おおやけ」の「かたち」とされなかった、ということを言っていた(意訳)、別役実が尾形亀之助について論じたものを思い出したりもした。小劇場もその殆どはより一層、態度でしかなくなるだろう。あるいは友だちと会う手段にすぎなくなるだろう。

終演後、福田恒存の文庫本(古本)を見つけ買い足早に帰る。京橋のブックオフよりも安かった。街を歩く。連休中日の夜だからか、人が多かった。自分は一人だと思ったが、家に帰ると妻とこどもがいた。最近はニュース番組で、こどもが亡くなるニュースを見るとより一層辛い。こどもの黒目がとても大きく澄んでいいて、夫婦二人両方の顔が映りこむことに妻が気づいて笑っていた。

11.04.月
午後から、友人夫妻宅へ市バスで行く。こどもははじめてバスに乗る。少し緊張するが意外と大人しく眠っていて、友人宅でも引き続き眠り続けていた。一月年上のH夫妻の眼光の鋭いこどもとも約一月ぶりに再会したが、まだ随分大きさが違う。御礼の品を渡す。H氏にはキューピーコーワゴールドのお返しに、成城石井で買ったちゃんとした黒にんにくを渡した。ねこ二匹とも遊んだ。帰路は抱っこ紐で20分ほど歩いて帰ったが、ずっと眠っていた。家に帰ると途端に不機嫌?になったのかよく泣き出し、なかなか落ち着かない。内弁慶か、外面のよい人なのか。思うように物事がいかない時の状態があなたに似ている、と妻に言われた。あまりいいところがないので、極力自分に似ないで欲しいと思っている。今後こどもの中に自分と似た部分を見つけるたびに、より憂鬱になるのではないかと今から気が重くなり、今からそんな心配をしてもなとも思ったが、自分はそういう人間なのであり、そういうところも親から受け継いだのであったが、父母のどちらからかはわからない。ただ母がちゃんとした人間であることから考えると、つい私は何も知らない父親のせいにするのだった。ある時点で存在する人間の子孫の大部分は、大体500年後にはほとんど存在しないらしいが、逆に言うと大体500年経ってもほんの少しは子孫が存在している可能性があるというのは驚くべきことだと思う。もしかしたら自分も誰かのそれなのかもしれない。自分の良いところや悪いところは、もしかしたら500年前の誰かの良いところや悪いところなのかもしれない。一度きりの一瞬の子育てに、子育てのインプットに集中すべきだししたいのだが、読みたい本や映画館で見たい映画が溜まっていくことが気にもかかり、どっちつかずな自分がつまらない人間に思えてきたりする。勿体無いことをしている、一瞬で過ぎ去っていくらしい今の時間を、ちゃんと味わえているだろうか。the cureの16年ぶりだかの新譜を聴く。多くの人が言う通りどの曲も皆一様にイントロが異様に長く、そしてどのイントロもイントロなのに壮大なエンディングのようで、だから終わりのように始まる(this is the endから始まる一曲目の歌詞)。じつにthe cureそのもので、小さな音で何度も聴いた。咳と鼻水はいつのまにか治っていた。いちむらみさこ「ホームレスでいること」が届いた。

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