コスタリカで幻の鳥ケツァールを見る方法 サンホセからバスで行く方法、ツアー会社、帰る方法のまとめ【前田家の世界一周】
世界一周で行く国ごとに夫と私の「やりたいこと」を1〜2個共有し、それだけは絶対に達成しながら移動をしています。夫は、あまり旅先でこれといってやりたいことが無い人なのですが、久々に「これがやりたい」と言ってきたので聞いてみると、「ケツァールが見たい」とのこと。
ほう。なんだいそれは?深く聞いてみると、夫が崇拝する番組「水曜どうでしょう」の企画で、同じような冒険をされていたそうです。夫は、チャンスがあれば「水曜どうでしょう」を旅中に再現したがります。
よし。ケツァール、見に行こう。私が持っているケツァール情報は「幻の鳥である」ということのみ。とりあえず、行ってみることにしました。
ケツァールとは
ケツァールは、主に中央アメリカのコスタリカやグアテマラに生息する鳥の一種です。その美しい見栄えで知られており、グアテマラでは国鳥とされています。グアテマラの通貨単位は「ケツァール」です。
ケツァールは中南米の文化や神話にも深く根ざしています。例えば、マヤ文明の創造神である「ケツァルコアトル(別名、ククルカン)」の名前の元ともケツァールです。ククルカンという名前、そういえばメキシコのチチェン・イッツァに行った時に聞いたなと思い出しました(チチェン・イッツァに行った時のnoteはこちら)。
ケツァールは「幻の鳥」とも呼ばれています。理由は、その美しい羽根の希少性と、住む環境が特殊だからです。
ケツァールの美しい羽根は非常に貴重であり、そのため狩猟や密猟の対象となってきました。また、ケツァールは熱帯雨林の密林に生息しており、見つけることが困難です。そして、環境の変化や森林伐採によって生息地が脅かされていることから、保護の対象にもなっています。
今回ケツァールを生で見るまで、その写真を見ずに行きました。見た後、その美しさに感動し、周りにいた誰よりも長くケツァールを探し、眺めていました。ちなみに、私は鳥が嫌いです。
ケツァールを見る方法と時期
コスタリカでケツァールを見ることができるスポットは、サンヘラルドデドタ(San Gerardo de Dota)かモンテベルデ(Monte Verde)です。12月〜4月が繁殖シーズンのため、行動が活発になり見つけやすいと言われています。
私たちは、11月下旬にサンヘラルドデドタで見ることができました。
ケツァールを自力で探す方法もありますが、その希少性の高さからツアーに参加することをおすすめします。私たちは、愛読させていただいている「SIBATABI」さんでご紹介されていた、ロッジが開催しているツアーに参加してきました。
ツアーに参加するためには、下の公式サイトから予約をする必要があります。日本のクレカで支払いができ、料金は大人1人、39USドル(+諸経費、後述します)です。
ケツァールは、日により見れる場所が変わるそうです。今回参加したツアーは、毎日、近隣のファームやパートナーと連絡を取り合い、その朝にケツァールを発見できた場所へお客さんを連れて行っているとのこと。そういった意味でも、ツアーを予約する方がより確実にケツァールを見ることができます。
サンホセからケツァール・ロッジまでバスで行く方法
ケツァール・ロッジは、サンホセからサンヘラルドデドタへ行く道の途中にあります。
上の地図には雑に赤い線を引いてしまいましたが、かなりの山道をくねくね曲がりながら進みます。サンホセからバスで2時間ほどの場所です。
サンホセからは、MUSOCバスかTracopaバスでサンヘラルドデドタ方面へ向かうことができます。私たちは8時半開始のツアーに間に合わせるために、6時発のTracopaバスで行くことにしました(MUSOCの始発は6:30だそうです)。
チケットの購入は、ケツァール・ロッジの住所を見せながら「San Gerardo de Dotaへ行きたい」と伝えました。伝わったのか不明でしたが、このような紙のチケットを渡されます。1人あたり4,470 CRC = 1,240円でした。なお現金のみの受付でした。
どこから、どこ行きのバスが出発するかのアナウンスは特になかったため、チケットを見せながら探しました。そしてバスが見つかったあとは、直接運転手さんにロッジのアドレスを見せて「ここに行きたいから降ろしてほしい」と伝えました。乗った後も、もう一度伝えました(しつこい)。
それでも正しいバスに乗っているのか。正しい場所で降りれるのか、わからないままサンホセを出発しました。幸いなことに1番前の列で席が予約されていたので、いざとなったら運転手さんに「降ろしてくれええ!!!」と言える位置です。
バスが出発して1時間半ほど経った時に、売店が並んでいるような場所で15分くらいの休憩がありました。ケツァール・ロッジからは25分くらいの場所でした。
休憩所を出発し10分ほどすると、運転手さんの方から「もう一度住所とマップを見せろ」と言われました。そこで初めて「あ、正しい場所で降りれる」と確信。ほっとしました。
降りたい場所は、本来であればバスが停車する場所ではありません。もしバスで行く場合は、TracopaだったとしてもMUSOCだったとしても、しつこいくらいに運転手さんにアピールした方が良いかと思います!
なおロッジがある場所は雲海が見えるくらい標高が高めなので、気温は低いです。私はTシャツ→長袖のスエット→ウィンドブレーカーの上着、長いズボンでしたが、それでもちょっと冷えました。
ケツァールツアーの様子
ケツァールは朝の方がよく見えると聞いていたので、8時半開始のツアーに参加しました。ロッジでは、5時半と13時半のツアーもあります。
スイスから来たご夫婦と一緒のツアーグループでした。英語を流暢に話すガイドさんに連れられて、ロッジ近くのファームへ向かいます。
本来はファームへ向かう際に乗る車は、自分の車か、事前にロッジへ伝えて準備してもらう必要がありました(追加費用がかかります)。私たちはこれを知らずに行ってしまったのですが、ロッジのご厚意で当日にも関わらずご準備いただくことができました。
車で15分ほどかけて、ウィリアムさんという方のファームに行きました。
ケツァールがよく現れる場所の特徴は、①オープンな場所であること、②エサとして食べる実がなる木があること、だそうです。ウィリアムさんのファームには、小さなアボカドの実がなる木が植えられていました。
ファームに来たからと言ってすぐに見られるほど、幻の鳥は甘くないだろうと思っていたら、
めっちゃいました。到着して5分で見れました。
ガイドのデビッドさんが双眼鏡を準備してくれているので、これを通してみるとびっくりするほど美しい姿を拝むことができます。
準備は良いですか。
iPhone 11 Proで撮ってこれですよ。やばくないですか。動画もありますが、noteだと載せられないので、もし興味がある人は私を見つけてください。
ケツァールはメスとオスのペアで行動します。私たちが居た際も常に2羽が一緒に木にとまったり、移動したりしていました。仮にどちらかが亡くなった場合、もう片方が新しいパートナーを探すことはないそうです。なんと健気。
ケツァールの特徴である長い羽根を持つのはオスのみで、全長1メートルにもなります。この羽根は飛んだ時に線を描くので美しく、思わず声が出てしまいました。そして、体の真ん中の赤と周りの鮮やかな緑のコントラストが、自然に生まれた色彩とは思えないほど綺麗でした。
ケツァール・ロッジのツアーはガイドさんも良かったですし、たくさんケツァールを見ることができたのでおすすめです!
ツアーからサンホセへの帰り方
サンホセに帰る際もバスで帰ります。
ガイドさんにバス乗り場について聞いてみると、「もし少しだけお金を払ってもらえるなら、5キロ先にある場所まで送っていくよ」と言ってもらえたので、お言葉に甘えました。金額は明言されませんでしたが、それまでのやり取りでデビッドが良い人であることはわかっていたので、法外な額を請求されるのでは?などの懸念は全くありませんでした。
なおバスの乗り場としてGoogleマップに登録されている場所はないので、この辺のエリアから帰る場合は、地元の人に聞いて探すしかなさそうです。ここは、レストランがぽつんとある場所でした(ピンを立て忘れたので明確な場所がわかりません)。
ガイドさんが運転手さんと話してくれて、2人乗れるか聞いてみると「立ちであれば乗れる」と言われました。その後に来るバスがいつか分からないようだったので渋々OKして乗ることに。立ち乗りだったからか、2人で5,000 CRC = 1,400円でした(妥当性はよう分からんです)。
ただ、この決断が痛恨のミスでした。
私は車酔いしやすいタイプです。人がたくさん乗っているバス+山道+掴まるところが高いところなので不安定+ちょっと空腹+爆速バスのコンボで、3分後には吐きそうになりました。本当に、やばかったです。
ラッキーだったのは、10分後くらいにたまたま降りる人が1人いたことでした。空いた席に座ることができて、目を閉じながら必死に車酔いを覚ましていました。
夫も相当やばかったと思いますが、空いた席を譲ってくれた上にその後1時間ほど山道で立ち乗りをしました。後から聞くと、夫もマジでやばかったみたいです。本当に、本当にありがとう。あなたは天使ですか。
まとめ
ケツァールを自力で見に行くのは少し大変でしたが、かなりの節約にもなりました(ざっと見る限りツアーだと28,000円/1人しますが、自力で行くと7,640円/1人)。そして、ケツァールを見たことは、間違いなく、この旅行の中でやってよかったことの1つに刻まれる貴重な経験でした。
コスタリカに来たら、絶対に、絶対にケツァールを探しに探検してみてください。
\私はこんな人です/