何度か書かせて頂いている通り、バイオマス発電においては電気と熱2つのエネルギーが生まれる。ウチで取り扱っている発電装置の発電効率は30%以上であり、ここに熱を組み合わせた総合エネルギー効率は70%以上。この数字からも熱エネルギーを余すことなく使うことは再生エネルギーの有効活用方法として解決すべき課題である。今回の投稿では、熱利用の方法として全体感を確認しつつ、熱を電気に変える方法について触れる。 では、前段の整理から。 熱エネルギーの利用方法としては大きく2つの方向性があ
空調メーカー2社との面談を終えて、自分が求めていたものは「廃熱投入型の吸収冷温水機」だという結論に至った。特に88℃~95℃くらいの温水を使用できるという部分が弊社で扱っている機器の仕様とマッチするし、最小必要電力はポンプを回すだけで良いというのもバイオマスのコンセプトに合っている。 まず、吸収冷温水機の仕組みについて。(とてもシンプル!) 蒸発器と呼ばれる器(冷気を生むコア部分)の中に無数の金属管が通っておりその管の中の冷媒が冷やされることで冷房効果を生む。冷媒をどのよう
弊社で取り扱っているガス化発電装置に限った話ではなくバイオマス発電は「熱電併給」がほとんどである。発電装置によって「電気」が発生することに加えてエンジン等が動くことで「熱」も同時に生み出す。FIT制度が認知されているので売電ばかりに目がいきがちだが、実はこの熱をどのように利用するか(=販売するか)これが今後バイオマス発電が普及するにあたり鍵となる。 もちろん熱をそのまま熱として利用するのが一番効率が良く、設備投資も最小限に抑えられる。しかし熱そのままだと実は使い勝手があまり良
成長の実感。これはほとんどの人のモチベーションに関わる重要なものだと最近思う。 成長を感じる瞬間は、例えば「今まで出来なかったことが出来るようになった」「〇〇さんに自分のやっていることを認めてもらえた」など。困難を伴うことも多いが、成長の実感は人生を豊かにしてくれる大きな要因だと思う。 現場でも何か今まで出来なかったことが出来たり、やってやった!という時にその人の感情が昂っている場面に何度も遭遇した。 今の自分を考えると「やっていることはあまり変わらないけれど対峙する人
上司からどうでもいいような理不尽なことを言われた時、心の中ではイライラしながら「はい、分かりました」とか「仰る通りです、申し訳ございません」などと答えている人は結構多いと思う。中には反発する人もいるかもしれないが、サラリーマンである限り私は前者の人間を応援したいと思っている。なぜなら上司に嫌われて良いことはほとんどないからだ。そして同時に上司に率直に自分の意見を伝えたとしても分かってもらえる可能性はかなり低い。話し合うだけ時間の無駄。上司を納得させる必要があるなら、客先に言っ
1ヶ月のうち1〜2週間くらい現場を離れて会社のデスクに座っている時間がある。周りからは暇のように思われているかもしれないが、この期間は自分にとって第2領域(緊急ではないが重要なこと)を考える時間になっている。 現場にいると目の前のことに追われて1週間先、長くても1か月先までしか見ることしか出来なくなってくる。だから東京でデスクに座っている時は半年後、1年後、3年後の未来を良くするためにどうすれば良いか考えることにしている。 今特に考えているのはこの再生可能エネルギー事業の収益
仕事をしていると理不尽にキレられることがある。機械の不調は、(一部の原因を除き)現場でしか解決出来ないものであり遠隔で見ている我々ではどうすることも出来ない。ただ、データ上の異変を探しアドバイス出来るだけ。 今日も夕方に電話があり「機械を見てほしい」と言われてエンジンを遠隔で動かし観察していたら「まだか、早くしろ」と追い討ちをかけるかのようなメール。原因と思われることを伝えると「いつもそればかりじゃねーか!これは制御がおかしい!もっとマシなこと言えねーのか!」と5分くらい怒鳴
「仕事が上手くいく」ということは、誰と、どんな仕事を、いつどのタイミングで、どのように、と様々な事象が上手く重なった結果であることが多い。仕事の実力がなくても環境が整っていれば上手くいくこともある。アーティストやお笑いだと一発屋という言葉があるが、これはまさにこのことを象徴していると思う。 だけれども、どの世界でも実力がある人間は必ず生き残っていて、そうではなくても一度干されたお笑い芸人で再ブレイクした話だと「仕事がない間に芸を磨いていた」という。自分のチームが負けていても個
顧客の為に頑張ろうだけではダメだ。その考えは捨てよう。顧客が自分と合わない人だったら頑張れなくなる。第一優先にすべきは自分が考える「あるべき姿」を実現すること。そのために一つ一つやるべきことをこなしていく。お客さんとの関係性が悪いなら良くするためにどうするべきか、メンテナンス費がかさむならどうやって抑えるのか、お金が払えないならどうやって払ってもらうのか。人のせいにしない。自分で変えることが出来るのは自分の行動と未来だけ。ムカつくとか苛立ちとか、自分の感情に対峙するのではなく
会社で働いていると様々な不満や怒りを感じることがある。その時に素直に感情を表現すべきか、ということを書いていきたい。 結論から言うと、基本的に感情は表に出すべきではなく、出すとしても相手とタイミングを間違えないことが重要だと思う。私自身も売り言葉に買い言葉でその場でキレ返したくなるようなことが何度も何度もあり、そのたびにぐっとこらえて踏みとどまり、後から考えても「やっぱりキレなくてよかった」と思うことが多い。もちろん本心としてはその場で言い返してやりたい気持ちしかないし思い
我々の取り扱っている発電機は260KWの熱を発生させるため、熱の販売をすることで事業採算性が良くなる。そこで熱の利用について考えてみた。 1.ロードヒーティング 雪国ではよく設置されていて、時々道路の一部の雪が解けているのを見かけることがあるが、その部分はロードヒーティングが使われている。雪かきがメンドクサイとか、色々な都合上雪がない方が良い場合に。家庭用など手軽に設置できるものも存在しているが、 2.ビニールハウス温室栽培 説明省略。 3.倉庫 最近、運輸会社の
以前のnoteで我々の販売している発電機でシステムを組もうとすると発電規模が2MW級でないと採算が合わない、その決定的な理由はペレット工場の費用が小~中規模になると割高になってしまう点であると書いた。 そして「常にゴールから考える」で書いたように、製造能力5,000t規模の工場を最大半額、2/3程度の価格でつくれないか検証する必要があると思っていたが、これは過去に一度検証しており、我々が契約している機械メーカー(@ドイツ)の製造能力上難しいことが分かった。商社であるが故に仕
この部署に異動してばかりの頃、たくさんの違和感があった。それは前に在籍していた部署との文化の違いだと今は分かる。傍目からみたらおかしいのだけど、中にいるとその方がやりやすいというケースはある。 だけど忘れてはいけないのが、本来はそうあるべきではないのに長年その状態に慣れてしまったせいで今まで残ってしまっている制度やもの。これは是正しないといけない。そう感じたのは、とある顧客の事業プランをつくっているときである。 未利用材を使用した2MW未満のバイオマス発電の場合、FIT制
今後のうちのビジネス拡大に向けて、全顧客の工場の運用状況をリアルタイムで監視するシステムの導入を目指している件。業界No.1のとある会社と2回打ち合わせを実施し、見積もり(正確には概算)を取得した。 もともとは工場の主要なパラメーターを監視するくらいの感じで考えていたが、実際はパラメーター同士の掛け算でアラートが出る設定をつくれたり、遠隔監視以上の働きがありそうだ。 ただし、同社と契約を結ぶ場合、毎年数百万円単位の固定費を払う必要があるため、どこか大きな顧客にこのシステム
タイトルにははっきり書けないが、最近はこれにとても悩んでいる。再生エネルギー分野でしかもFITとなると問い合わせも多く頂くのだが、太陽光で成功された会社が次のビジネスとして、個人事業主様が興味をもたれるパターンなど様々だ。しかし、自分としては前向きに進めたい案件でも与信リスクのある会社や得体のしれない会社(会社URLがない、決算情報がとれない)と仕事を進めていくにはいくつかハードルがある。はっきり書かせて頂くと「騙されていないか」「倒産してとりっぱぐれないか」「受注した後もめ
私が所属している機械部は営業と技術でグループが分かれており、日常点検以上の問題が発生したり原因不明のトラブルが発生した場合は技術グループがお客様のところに伺う。恥ずかしい話、技術面で私はド素人であり、普段エンジンを触っている現地のオペレーターさんの方がよく分かっている。 今回、私が担当している顧客で原因不明のエンジントラブルが起きたのだが、その機械を担当している技術者が代休(ここ数ヶ月ほとんど休んでいなかった模様)。そこで営業の中でも技術に詳しい人に助言をもらう、メーカーに