北森耕太郎@北森劇場

ボカロ楽曲を制作する北森劇場の詞を書く人。演劇台本や短歌なども。 北森劇場【北森耕太郎・律・タクマ・でな・吹島サスロー・ありさ・cao】 心中じゃぱねすく・Hurt・Last flight(JOY), Queen(DAM)。高校教師として過ごす日常は世を忍ぶ仮の姿だと思いたい。

北森耕太郎@北森劇場

ボカロ楽曲を制作する北森劇場の詞を書く人。演劇台本や短歌なども。 北森劇場【北森耕太郎・律・タクマ・でな・吹島サスロー・ありさ・cao】 心中じゃぱねすく・Hurt・Last flight(JOY), Queen(DAM)。高校教師として過ごす日常は世を忍ぶ仮の姿だと思いたい。

最近の記事

10/27 M3参加してきます!

 1年ぶりのイベント参加。北森劇場3rd Album「Juvenile」を持ってM3に参加しています。↑の動画は「Juvenile」に収録の「Intersection」。北森劇場るしい、ストーリー性のある楽曲にりっちゃんが仕上げています。  今回のアルバムのコンセプトは思春期。普段投稿している短歌のような、せつなくてもどかしい想いを10曲詰め合わせてみました。いままさに思春期の方も、思春期にノスタルジーを感じる世代の方も、楽しめるアルバムになっています。  北森さんの思春

    • 幸せな王子

      幸せな王子になんてなれなくて黙って君を見つめるだけで  誰かのために犠牲になるなんて、僕にとっては綺麗事だよ。ルビーもサファイアも、もしもだよ、持っているなら全部君にあげる。  でも君はそんなものを欲しがっちゃいないって、そんなことは分かってる。ねぇ、何をあげれば喜んでくれる? エゴにまみれたこの僕の何をさ。 #今日の短歌

      • ココロノオト

        消しゴムじゃ消せない想い埋め尽くす最後のページたどり着けずに  僕の心がノートなら、裏表紙なんて見あたらない。白紙だらけでどこまでも続いていく。  でも、すぐに君でいっぱいになるんだ。次のページも、また次のページも、どこまでも、いつまでも。なぐり書きだって、落書きだってさ。いままでも、きっとこれからも。 #今日の短歌

        • オノマトペ

          残酷なオノマトペだけ渦巻いてシクシク、ズキン、ドクドク、グサリ  傷つきやすい僕は小さい頃からずっと。臆病で、内気で、人見知りで。それはいまでも変わらなくて。  君を意識し始めてから、そう、友達よりももっと気なってからは、胸を鳴らす音がうるさくて仕方ない。どれもこれも、泣きたくなるくらいに残酷な音が、鼓動と一緒に僕をまともじゃいられなくするんだ。 #今日の短歌

          この息のひとつひとつを生きている証と名づけたっていいよね  息をしなくちゃ生きていけない。吐息、ため息、深呼吸。どんな息だって結局、同じさ。  ねぇ、僕の息はいつ絶える? その時が来るまで、君を想って息をし続ける。吸って、吐いての繰り返し。いつまでこんな時間が続くのだろう。 #今日の短歌

          きみのせい

          そっけないそぶりでそっとそれとなくそんな僕ではいられなくって  気づいてないのは君だけだよ。どれだけ僕が自然なふりをしてるかなんて、知りやしなくてさ。  でもさ、それでもいいんだ。君に毎日会えるだけで、それ以上、何も望むことなんてできやしないのだから。 #今日の短歌

          夜のメロディー

          ちっぽけな喜怒哀楽をかき集めトロイメライが告げる午後9時  この曲を聴くたびに、いつも1日の出来事を思いだすんだ。お風呂に入っていても、宿題をしていても、つい、手を止めて聴き入ってしまう。  明日はどんな日になるかなんて分からない。だからいまのうちに、心の内を全部洗い流してしまうんだ。まっさらな僕でいられるようにと願いながら。 #今日の短歌

          気まぐれに

          iPhoneのケースを変えるだけなのについてきてって君が言うから  そんなことを言うもんだから、一瞬、何がなんだか分からなくなってさ。で、見せてくれた傷だらけのiPhoneのケース。いくら物持ちがいいったって、たしか中学生の頃からそのまま。  一緒に買物に行くなんて、いつ以来だろう。あれこれと迷う君の背中を、もやもやした気持ちで眺めることしかできないのにさ。 #今日の短歌

          苦さと君と

          いたずらに飲んだビールの苦さならほんの5秒で過ぎていくのに  眠れない夜に冷蔵庫からこっそり取り出すビール。いけないと分かってるけど、そっと口に含んでみる。  どうしてだろう、酔っぱらえれぱ忘れられるはずなのに、君のことだけがずっと頭の中にこびりついて、どうしようもなくて。この苦さは、君への想いを伝えられないもどかしさなんだろうな。 #今日の短歌

          勇気

          一歩だけ踏み出す勇気それだけが僕の時間を蝕んでいく  君といられる時間を数えれば残りは少なくて、でも、何もできない僕がいる。  悶々としながら過ごす毎日じゃ、きっと明日も何ひとつ変わらない。ただ、卒業までの時間が削られていくだけ。それでいいの? 本当にそれでいいの? #今日の短歌

          どれだけの

          少年でいられる日々を逆算しいくつの嘘を残すのだろう  僕は嘘つきだ。自分の気持ちに嘘をついて、毎日をやり過ごしている。そうしなければ、作り笑いさえも見せることができないから。  卒業までのあと1年と少しの時間。僕はあとどれだけの嘘をつくことになるのだろう。耐えられるかなんて分からない。でも、耐えなくちゃいけない。君の笑顔を見続けていたいから。 #今日の短歌

          わすれもの

          ロッカーに向かう背中がしまったと言ってる宿題忘れていたと  ピタッと一瞬動きが止まる。そこできっと気づいたんだね。今日提出のワークがそのままになってるって。  大げさに肩を落として見せるけれど、それも一瞬。切り替えの早い君を見習いたいって、ずっと思っているんだよ。 #今日の短歌

          やけになる

          赤ペンをくれてやるから直しなよコメントなんかいらないからさ  僕が間違っているんだろ。きっと、そうなんだろ。分かっているよ、はじめからさ。  だったら、何が正しいか教えてくれよ。惜しかったとか、ここまでは合ってるとか、そんな言葉はいらないよ。マルかバツかでいいからさ。 #今日の短歌

          ペテルギウス

          曖昧な記憶に嘘を散りばめて砕いたペテルギウスの欠片  記憶はいつも頼りなくて、でも君のことは忘れられなくて。泣き虫だった僕のそばで、よく肩をたたいて慰めてくれたっけ。  いま僕が思っていることを話そうか。君はかけがえのない親友で幼なじみ。嘘だよ。僕はいつだって僕に嘘をついている。せめてきれいな嘘をつきたいんだ。凛と輝くペテルギウスのように。 #今日の短歌

          いつのひか

          ありがとうと素直に言える時までは君が好きだと隠しておくよ  いつかは全部過去になる。きっといま君を好きだってことも、思い出に変わるんだ。  それまでは、その日が来るまでは、この想いを伝えずにおくよ。いつか君を好きでよかったと思える時が来るまではね。 #今日の短歌

          何の気なしに

          4組の加賀のバイトがばれたってどうして僕に教えてくれる  君は何でも知っている。そして何でも教えてくれる。でも、どうして僕にそんなことを?  どんな反応をすればいいのだろう。意外な顔を見せればいい? それとも理由を聞けばいい? 君に話しかけられるたびに、答なんてないことばかり考えてしまうんだ。 #今日の短歌