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【📗001〜005】あかりびとにオススメ本10選(前半)

とにかく筋トレが続かない。
ジムの契約をしてもダメ、
推しがインストラクターをしてくれるアプリを使っても、ダメ。
推しよ、もうちょっと強めに罵ってくれ〜とか、
外でジョギングは日焼けが〜だとか、
言い訳ばかりで自分が嫌になりますわ。

せめて、せめて読書だけは継続を……
ということで、目標1,000冊。
これまでに読んだものも含めて、記録していこうと思います。

まずはあかりびとの皆様に共有したいと思った本から。
と言っても、知識欲に貪欲で教養深いあかりびとのことですから、
私よりよっぽど色んな書物に触れていることでしょう笑
おすすめの本があれば、ぜひ教えてくださいね!


①霧笛/レイ・ブラッドベリ

少し前に、朝日新聞の「天声人語」でも紹介されていました。

海底に暮らすひとりぼっちの怪物が、
灯台の霧笛に呼応して水面に顔を出す夜のお話。

私は正直、SF作品や海外文学に苦手意識があるのですが、
この作品は驚くほどスーッと心に馴染む。
作者のスタイルが私好みなのか、それとも翻訳が秀逸なのか、
別の作品を読んで確かめてみたい。
訳者のあとがきによると、

『われわれ日本人に特に親近感を覚えさせるのは、彼の鋭敏な「季節感」であって、(中略)ブラッドベリのように体全体で季節を鋭く感じている作家は少ない』

のだとか。

全ての人の子供時代を知っているような、煌めく星空が見える短編です。
必ず読んで!


②菊燈台/澁澤龍彦

まだまだ駆け出しのドラコニア🔰

燈台と言っても、これは屋敷の中で使われる篝火のような燈台の物語。
「美少年が燈台になってしまう」と聞くと、
『燈の守り人』にも通じるものがあるのかと思いきや、
文学界の異端児の手にかかるとこうなるのかあ!(大の字)

う〜ん、お耽美。久しぶりにお耽美の世界に誘われて満足です。
いつかこんなスタイルに辿り着きたいと必死に追いかけても、
ドラゴンは幻想の霧に紛れて消えてしまうのだ…🐉

山口晃氏の挿絵と合わせて必読です。
同シリーズの『狐媚記』もお気に入り。


③足摺岬/田宮虎彦

自○願望を抱いて、東京からはるばる足摺岬までやってきた青年。
縁もゆかりもない土地での数奇な出会いが、青年の人生を変えていく。

正直、灯台の登場を期待して手に取りました。
ところがどっこい、灯台の描写が一言もない!(私の見落としかな?)
挿絵には灯台が確かに描かれているし、
時代的にも既に足摺岬灯台は間違いなく、ある。

○にたい、ただそれだけを考えている青年の目には、
灯台が目に入らなかったのかなぁ、とも思う。
あの光に誰もが救われるわけじゃないんだ、そう気付かされました。

私だって『燈の守り人』に携わるまでは、
海辺に行っても灯台の存在が眼中に入っていなかった。
ちっとも意識を向けていなかったもんなあ。

それでも、つい足摺岬灯台の目線になって物語を読んでしまう。
青年と、彼を取り巻く人々の人生が穏やかであることを、
願わずにはいられません。

「夢だ」

遍路の老人の一言が、頭から離れません。

同録の『沖縄の手記から(抄)』もおすすめです。
恐るべき描写力。


④踊る光/トンケ・ドラフト

オランダ版幻想夜話。
喧嘩ばかりしている灯台守夫婦のやり取りが微笑ましいのです。

夫婦の関係はすごくリアルなのに、二人の前に現れた人間ならざる青年と、不思議な光を放つ灯台のファンタジーが、妙に調和している。
レンブラントの光に包まれてるみたい。

まだ世界に魔法があった頃の、優しい物語に出会えます。

先述の通り、海外文学に対する苦手意識を克服できずにいるのですが、
日本文学だけでは出会えない発想、景色に出会えるので、
めげずに挑戦したいと思っています。
決して偏らず、多角から世界を見つめられる目を持ちたい。

『世の中を理解することが、この世に生きているという幸運に応えることになる』

偉大なるパンクの女王、ヴィヴィアン・ウエストウッドが残してくれた、
啓示のような言葉を信じています。


⑤煌夜祭/田崎礼

少し前、燈の守り人がSNSで話題になった時、
「知名度が上がるのは嬉しいけど、推しが世間に見つかってしまう……」
的な声をちらほらお見かけしました。
私も根っからのオタクなので、首がもげるくらい気持ちがわかります笑

推しを布教したい…
でもこの尊さは自分だけが知っていたい…
いや、でも推しをみてーーーーー!ひれ伏せーーーー!

この本もそんな感じです笑
教えたくない気持ちもあるけど、
でもあかりびとの皆さんは絶対コレすきだから、サ…

波房Pに「ぜひ読んでみて」とお借りした、運命の一冊です。

美しいのです。ただひたすら美しいのです。
「うおおおおお神展開ーーーー!」
みたいな盛り上がりはありません。
でも、精緻な描写で描かれるファンタジーの世界と、
バラバラに見えたピースが少しずつ噛み合って、
最後、全てが美しく回収されていく静かな感動に、
ぶわあああ…って鳥肌が立つんです。

しゅごい、しゅごいよお……
人の想像力って無限なんだ…
いいから、読んで(丸投げ)

https://amzn.asia/d/hrIx1gr

今回紹介した作品はほとんどが短編集なので、
忙しい日々の中でも気軽に読めると思います。
リンクも貼りましたが、大体図書館にあるはず。
ぜひ手に取ってみてくださいね!


K.Catharina


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