絵本・白峰アカネの冒険/7. アカネ、強制労働の可能性に驚愕する
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アカネ:白峰山に還る途中で魔獣に襲われ封印されたのでしょうか? 私と同じように巫女の環を取り上げられていたら、とても魔獣にかないません。
アキト:その可能性もゼロではないが、ボクは別の仮説を立てている。これを見てごらん。ナンデモ・ネット上の「巫女フェチ市場」だ。
アカネ:うわ、びっくり。私たちが来ている巫女服にそっくりです。でも、これはレプリカですよね。本当の巫女服は、白峰山で、わたしたち巫女の手でしか作れませんから。
老人:どういうことかね?
アカネ:巫女服の素材と染料は、白峰山にしか自生していない植物由来です。その素材と染料を扱うには特別な技が必要で、それは魔祓いの巫女の秘伝の技なんです。
老人:なるほど、巫女服の素材も作り方も、白峰山から門外不出なのだな。
アキト:では、この巫女服を着てごらん。ボクが「巫女フェチ市場」で購入したものだ。巫女の環もついている。
老人:奥の部屋で着替えるといい。
アカネ:えぇ、じゃあ...…
アカネ:この肌触り、着心地。本物の巫女服とまったく同じです。巫女の環も、巫女力こそ宿ってないけど、素材は多分同じものです。どうして、こんなものがふもとで売られているんでしょう?
アキト:ボクは、白峰山に還っていない巫女たちがどこかで強制労働させられ、この巫女服を作っていると思っている。
アカネ:ええーっ!
老人:なんと!
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