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年本📕問題

「年本」―ああ、その言葉だけで既に笑いがこみ上げてくるほどの難題だ。私の悩みの種である。多くの人が年金で頭を悩ませている中、私はこっそりと「年本問題」に泣いているのだ。

これは、老後の時間をどう過ごすかという問題ではなく、読む本をいくつストックしておくか、というまさに「読書マニアのためのサバイバルガイド」的な課題なのだ。

私の夢はシンプル。老後を、腰掛けての読書三昧で過ごすこと。学生時代には、一日10冊を読むこともあった。実際、そのうちの半分はマンガだったが、そこは内緒だ。

しかし、この本の洪水の国、日本。年間に7〜8万冊もの新刊が出版されている。それを考えると、私の読書量は、まるで富士山の一合目をひたすら歩いているようなもの。頂上はどこにあるのか。

そして、最大の罠は、面白そうな本を手に取ると、ついすぐに読んでしまうこと。これが最も高度な「年本トラップ」だ。さらに、読んでないのにつまらないと感じる本もある。それを何十年も保管するのは、まさに悲劇の始まりだろう。

だからと言って、読むべき本を選ぶのは容易ではない。例えば、難解とされる「トリストラム・シャンディ」のような本を選ぶことも考えられるが、実際に読むのが難しく、結果として積読の山が増えるだけかもしれない。

物理的な問題ある。部屋が本で溢れかえり、本棚の下から謎の生物が出てきそうな勢い。電子書籍?そう、当然使っている。もう把握できないほど購入している。しかし、紙の本の匂い、触感、ページをめくる音。これを放棄できるか?

紙の本の魅力には勝てない。とはいえ、家の中が本で溢れ、壁にヒビが入ることも考えられる。その恐怖を、実家と学生時代の貧乏アパートで感じたことがある。夜ミシミシと音が鳴り、壁にメキメキとヒビが入る恐怖ときたら!

かと言って、立花隆みたいに本専用のビルを使う甲斐性もわたしにはない。将来は、住宅ローンと年金に怯える日々であろう。

さらに、「ラスボス」、ヨメ。彼女は、私の本の山を見るたびに苦笑い。結婚の際、多くの本を処分したが、その中には今思えば、今では手に入らないお宝本もあった。

「嗚呼あああああああああああああああ!!!」

思い出すと、つい叫んでしまう。今思えば、それは「年本」の冒険の最初のステップだったのかもしれない。

しかし、老後の読書の楽しみを追求することをやめるわけにはいかない。本のストックを増やしていく。それが課題だ。そして、良い「年本」を知っている方がいれば、ぜひ教えてほしい。


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