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子どもの努力はテンションに左右されるから、成長はメンタル要素も大きい。 【ミスの許容03/僕の仮説24】

子どもの成長に「コーチが高い確率で化学反応を起こした」と傲慢な態度をとっているのなら、それは間違いだ。

成長のために努力して、自分の時間を使ったのは本人だから。あくまでコーチはキッカケに過ぎない。子どもにとっては外的要因、ようするに"環境要因"に近い。確率論として理解しておくべきは、子どもの成長にその環境要因が大きく作用する場合もあるし、小さくしか作用しない場合もある。

ジュニアサッカーの現場におけるコーチの役割は、子どもの成長にとって確実性の高いモノであり、不確実性の高いモノでもある。その相反する領域を行ったり来たりして、子どもは「こうしなきゃ」「こうしよう」と少しずつ前に歩みを進めていく。時に従順であり、時に気まぐれである。

これは人間の性だと言える。

なぜなら人は感性(欲望)と理性(道徳)との二面性を持っている動物だからだ。ならば、ここで立ち止まって考えるべきは「人間と他の動物との違い」である。私から問いたいことはたった一つ。

「なぜ人間は脳が発達したのか」

脳の発達により生まれたものが理性(道徳)であり、心の領域でないかと、私は考えている。人は誰しも一度は「欲望(感性)のままに生きてみたい」との理想を描いたことがあるだろう。しかし、そうしないのは脳の発達とともに理性(道徳)が働くからだ。

この仕組みを把握して子どもの指導に関わると、目の前の選手が見せる心の葛藤や悩みがちょっとだけ浮き彫りになる。

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写真提供=佐藤博之

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