#6 はじめての鉄道撮影
小学生の頃、図鑑で見た、583系電車の写真に衝撃を受けた私は、中学に上がると、いよいよ撮影を始めました。
父が趣味で写真をやっていて、家にカメラがあったんですね。ミノルタX-700、というカメラでした。
まず、書店へ行き、立ち入ったこともない、雑誌のコーナーに、足を踏み入れました。鉄道ダイヤ情報、という雑誌を手に取りました。素晴らしい写真の数々とともに、撮影地ガイド、というのが載っていました。当時住んでいた、佐賀市から、そう遠くない場所です。
安い雑誌ではありませんでしたが、勇気を振り絞って、レジへ持って行き、買って帰りました。数日は、読みふけりました。
この撮影場所に行って、撮影したくなりました。鹿児島本線・肥前旭という駅の近くです。
親に話すと、「行ってきなさい、カメラは貸すから。」と言ってくれました。ただし、一人で行かせるのは不安、ということで、友達と2人で行くことになりました。
当日、まず、バスで佐賀駅へ。佐賀駅は、当時から高架の駅でした。当然、普通列車で行きます。切符を買って、ホームへ。今みたいに、817系なんてありません。415系でも新しい、という時代。形式ははっきり覚えていませんが、鳥栖駅まで乗車。鳥栖駅の規模の大きさに驚く暇もなく、鹿児島本線に乗り換え。下りに1駅。肥前旭に到着。
撮影地ガイドを頼りに、撮影場所を探します。間もなく、それらしい場所へ到着。とりあえず、同じく父から借りた三脚を立て、カメラをセット。
狙っていた、寝台特急はやぶさがやってきました。が、はやぶさは長い!当時のはやぶさ、とんでもない長大編成で、たしか、11両か15両くらいありました。全く画面に収まりきれません。仕方なく、先頭の機関車が、画面の端まできたタイミングでシャッターを切りました。はじめての鉄道撮影でした。
その日は、当時走っていた、デビューしたての783系ハイパー有明や、485系、久大線乗り入れの50系客車普通列車なども撮りました。
全く上手くは撮れませんでしたが、撮影そのものが楽しかったですね。
友達と一緒に行ったので、線路脇で記念写真も撮りました。写真は今も残ってますが、完全に子供です。服装はジャージ…。
はじめての鉄道撮影の思い出でした。