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EV充電インフラ 技術本部から2025年の頭出し
はじめに
私は、ユアスタンド(EV充電インフラ事業を展開するスタートアップ)のCTOとして、約20名の技術組織を率いています。弊社では、3つのソフトウェアプロダクトと多数バージョンのハードウェアプロダクトを持っています。
これらの開発を統括する中で、2025年特に力を入れるのが「組織づくり」と「生産性の向上」です。
就任から今までやったこと
役割ベースの組織への転換
私が着任当初のユアスタンドの状態は、花形プレーヤーありきでサービス展開している状態でした。「この案件は○○さんでないと...」という状況が日常的に発生し、ホスピタリティが高いメンバーほど負荷が集中しやすい状態でした。
属人化が必ずしも悪くはないのですが、キャッチアップがてら整理して、必要なところに手を入れてくことにしました。特に品質が不安定になる部分、リスクを孕んでいる箇所について、誰が何をやっているのかを可視化し、個人に紐づいていた業務を「役割」として再定義しました。例えば、カスタマーサポートでは「問い合わせ対応」「マニュアル整備」「トラブルシューティング」といった役割を明確化。その結果、以下のような改善が見られました。
スコーピングすることによるフォーマット化で、コミュニケーションコストが削減
役割定義ができ、評価しやすくなった
AIを活用した生産性革新
生成AIの浸透が社会的に進む中で、この1-2年で生成AIを使えればすごい状態から使ってないと周りに遅れをとる状態になったと認識しています。
2024年10月から始めた全社的なAI活用は、私たちの働き方を大きく変えました。具体的な活用例として:
図面の分析
市場調査データの効率的な分析
社内ナレッジの整理と活用
特に印象的だったのは、AIの習得速度です。技術部門による1ヶ月の初期サポートだけで、非エンジニアのメンバーが自立的に活用できるようになりました。
さらに、習得したメンバーが次の人に教えるという連鎖が自然と生まれ、3ヶ月で10名の非エンジニアがAIを使いこなせるようになりました。このねずみ算が成立するので、もはや全社員が使おうと思えば行けるくらいにはなっていると思います。
市場環境を見据えた戦略転換
少数精鋭化への取り組み
日本のコンシューマー向けEV市場は現在、想定よりも成長が遅い状況です。
出荷台数の下方修正やPHEV販売への切り替えなど、市場の変化を目の当たりにする中、私たちは以下の方針を打ち出しました:
今持っているリソースでできることを増やすことによって競争力を強化する
採用強化
採用について
昨年の終わり頃から特に採用基準を強化しています。
繰り返しになりますが、我々のビジネスは流動的な状況をポジティブに乗り越える能力が要求されます。
実際に話している言葉ベースだと、何ができるかよりもどうやったらできるか、時間を使うのではなく頭を使うということを重視しています。
という理由からハードスキルよりも以下のポイントをより重要視して、採用に臨んでいます。
事業への共感性
ホスピタリティ、オープンマインド
不確実性への対応力
新しいことを楽しむ姿勢
今後の展望
我々のビジネス・プロダクトがPoC側面から一部 or 多くの部分がPMFしつつある状態を受けて、以下のとおりよりシステマティック・組織的な活動を増やしていきます。
データ活用の高度化
既存BIツールの全社展開
共通KPIの設定による意思決定の質向上
AIを活用した新たな洞察の創出
サービス品質の向上
ユーザー体験の継続的改善
より直感的なインターフェースの実現
ログの活用
新規事業領域の開拓
車両データの活用
建屋のグリーン化支援
その他充電インフラを起点とした新サービスの展開
おわりに
EV充電インフラ事業は、環境負荷の低減という社会的課題の解決に直結します。市場の一時的な停滞はありますが、数年後の本格的な普及期に向けて、今できることを着実に進めていきたいと考えています。
また、この記事に書いていることは我々の活動のごく一部です。もっともっとクリーンな移動にコミットしますので、楽しみにしててください!!
我々の活動に興味を持ったり共感をいただいたかた!
ぜひご一緒いたしたく思いますので、ご連絡お待ちしております!