【歌詞を深掘り・第1回】pray - ZARD
優しく語りかけてくれるようなヴォーカルと、どこか切ない感情を想起させるようなメロディー。そして何より、坂井泉水さんの紡ぐ歌詞の素晴らしさ。第1回は、この曲の歌詞を自分なりに深掘りしていこうと思います。
まずは冒頭から。
自分の過去を振り返ってみて、物思いに耽るような情景が目に浮かびますね。この4行だけで、何かつらいことや悲しいことがあったのかなぁ…というイメージができるのです。すごいですよね。
”素敵な思い出だけ 胸にしまって おけたらいいのにと祈る”というフレーズが、本当に好きです。大人になればなるほど、この言葉の意味が痛いほど分かるのです…。
自分の感情とは裏腹に、時間は流れていく。そこに、どこか切ない気持ちを抱いている情景が浮かびますね。
”秘密のつらい愛”とは、恋人であったり、家族であったり、友人関係であったり、人によって、さまざまな解釈が出来ます。聴き手に解釈を考えさせるような、一種の余白のようなものがあるのも、曲に更なる深みを持たせてくれますね。
サビの歌詞で、具体的な描写がされていますね。青春時代の思い出を想起させるようなイメージで、恋愛なのか、友人関係なのか、家族のことなのか、敢えて答えを明記しないところに、こだわりを感じます。ただ、この部分で、誰かとお別れをしたニュアンスが出てきました。
”この永い冬が 溶けて再び”というフレーズから、新たな出会いがあったのかもしれません。そして、その新たな出会いに戸惑っているのでしょうか。
やはり、新たな出会いがあったのかもしれませんね。”まだ心の準備さえ できる時間なかったけど 後戻りできない”というフレーズから、離れていた人との再会や、新たに愛する人と出会った瞬間、そういったイメージが膨らみますよね。そして、曲を締めくくるフレーズ”赤い糸の あなたに出会えたの you're my DREAM!”で、前向きな描写がなされているのが、かなりグッときました。最後の”!”マークだけで、ハッピーエンドを演出できるのは、本当にすごいと思いました。
いかがだったでしょうか。こんな感じで、不定期にはなるかと思いますが、マイペースで歌詞の深掘りコーナーをやっていきたいと考えておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
HORIHORI.
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