【第一章②】温泉とは??(温泉と療養泉の違い)
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第一章①は「温泉の定義」をざっくりと説明しました。
第一章で②では、温泉のなかでもさらに分類分けされている「温泉と療養泉」の違いについて説明していきます。
上の写真を見てみると、
地中から出た湯が、最終的に「温泉」か「療養泉」の2種類に分類されるのが分かります。
第一章①で説明した内容をおさらいしてみると、写真の左側が第一章で話した内容で、温度25℃以上または成分が規定値以上であればとりあえずは温泉ですよ!ということでしたね。
じゃあ写真右側の「療養泉に認定」とは何なのでしょうか??温泉とは違うもの??
分かりやすい例として、よく温泉旅館に行った際に脱衣所や温泉入り口に貼られている「温泉分析書」をご存知であればわかりやすいかもしれません。(下写真)
例としてとある温泉分析書を載せてみました。温泉旅館であれば必ずお客さんの目に見える場所に貼ってあります。
この湯は温泉です!!ていうのを証明するための紙になります。
この書面の一番下に「泉質」という項目があります。(下写真)1
この泉質表にはナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉と書かれてあります。
初めに載せた写真で療養泉の条件を振り返ってみると、、
①温度25℃以上→泉温56.2℃と記載(温泉分析表)
②成分が規定値以上(7の特定の条件)→満たしている
ということなので、①②共に条件クリアなのでこの湯は「療養泉」として認定されます。
【療養泉メリットその1】
「泉質名」と名乗ることができます!!(温泉の場合は名乗れません)
こちらの温泉の場合は泉質名は「塩化物泉」として記載がありますね!!
お客さんも温泉分析表を見て、どんな種類の温泉なのかがわかります。
一方、「療養泉」ではなく「温泉」として認定される例として、
①温度25℃以上→泉温30℃と記載(例)
②成分が規定値以上(19の特定の条件)→満たしている
この場合は、療養泉ではなく温泉として認定されますが、泉質表には「塩化物泉」のような名はつきません!(その場合は泉質名の代わりに「判定」と書かれるそうです)
よって、温泉分析表にこのように長々と泉質名が記載されているものが「療養泉」として認定されている証なんです!!
さらに!!
【療養泉メリットその2】
痛風や動脈硬化症に効果あり、のような「適応症」が公式に認められます!!
温泉施設側としては「療養泉」として堂々と泉質と適応症を名乗りたくなりますよね、、!温泉を掘ってるときはどんな湯が出てくるかきっとドキドキでしょう、、!
温泉豆知識
・温泉(療養泉)は薬ではないので各場面において「効能」という言い方、書き方はしてはいけません。なので、「適応症」と言わなければなりません。
・「適応症」=「OOのような症状に効果がありますよ」
・適応症は実際に検証した「実証値」です
結果的には、温泉も療養泉も同じ「温泉」ですが、テレビや泉質表で紹介されている「~~泉」というのは全て療養泉ということだったんですね!!
ちなみに成分の規定値にある19と7の特定の条件って何??と思った方もいるかと思うので、参考までに下記に規定表を載せてみました。
左側の項目が「温泉」の規定値、右側の黄色で囲まれた項目が「療養泉」の規定値です。
温泉の規定値から見てみると~イオンが1mg以上だとか、メタケイ酸やメタほう酸に規定値が付いてるのが分かります。このような項目が全部で19ありどれか規定値以上満たしていれば「温泉」になります。
一方療養泉では、例として赤丸で囲んだ総硫黄2mg/kgを見てみると、
仮に地中から出てきた湯の総硫黄の成分が3mg/kgであれば療養泉として「硫黄泉」のような名が付きます。
しかし、地中から出てきた湯の総硫黄の成分が1.5mg/kgであると療養泉の規定値には満たさず、温泉の規定値を満たすため「温泉」になります。
療養泉もこのような項目が7つ、少し温泉と比べて基準高めで設定してある!ということでした。
いかがだったでしょうか。
以上の話をまとめると
「温泉と療養泉」は同じ温泉ではありますが、療養泉だと「泉質名」がつき、「適応症」までつく温泉と比較して成分の比較的濃い湯である。
ということでした。
次回は「温泉の効果」について説明していきます。
それではまた次回よろしくお願いします!
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