盆のプリキュアショー遠征と昨今の界隈
一般大友男性の戯言。
行ったプリキュアショーは全てUP禁のため、写真を期待しても無駄です。
俗に言う「大きなお友達=大友」の表現を当然のように使用します。
前半は私の旅の記録です。お気持ち表明だけ興味のある方は後半だけお読みください。(大見出し「今のプリキュアショー界隈」から)
以下常体
遠征旅程
・8月11日に自宅を出発。
・12日はむさしの村とボートレース桐生をハシゴ。
・13日は妙高サンシャインランド。
・14日はラザウォーク甲斐。
・15日は疲労を考慮して予定を立てず自由時間。
・16日はショー関係なく水戸・大洗観光。
・17日に帰宅。
の予定も、台風7号の影響で16日の観光は取り止め、実際は16日に帰宅。
私鉄・三セク以外では北海道&東日本パスを利用。
宿泊はネットカフェ(快活CLUB)かカプセルホテルとする。
ちなみに自宅は宮城県。
|出発~むさしの村
東北本線でひたすら南下。新白河で夕食休憩をとりつつ、終電で久喜へ。
東武伊勢崎線に乗って花崎で下車。ここから歩いて快活CLUBへ。
花崎駅の近くには花咲徳栄高校があるらしい。
料金をナイト8時間パックに収めるべく夜中の到着となったわけだが、初見の夜道というのは随分気味が悪い。
街路樹枯れすぎじゃないか?妙な怖さがある。
ナビ通り進むと住宅街が終わってどことなく森に入ってる気がする。本当にこの先にショッピングセンターがあるのか?
あった。無事快活CLUBに到着。夜を明かして今度は加須駅に向かう。
昨夜とは違い風景を楽しみながら加須駅に到着。加須駅9時発のむさしの村無料送迎バスに間に合った。開園は9時半で、バスを降りチケットを買った後しばしの待ち時間となったが、それほど待った感覚はせず開園となった。
思っていたよりステージ小さ目だな!?
オールスターをやっているくらいだから、もう少し広いイメージだった。
しかし見る側には好都合。広めより狭めのほうが見やすいし撮りやすい。
そして芝生広場はだいぶ広い。これならどこかしら見れるポジションは取れそうなので、しばし園内を散策した後、屋内で一休み。体力温存だ。
ショーは一部カットされたバージョンだった。尤も、私はこの日初めて見たため短縮版と知る由もなく、「17分か…part1もそのくらいだったし、こんなものか」と思っていた。
まさに酷暑というコンディションの中、精一杯の公演だったのだろう。これ以上長ければ観客側だって倒れそうだ。
初ニャミリリは大いに可愛かった。大量の汗も報われる幸せ。
大友はそれなりにいた。ちょっとどうなの?と感じるような雰囲気の人も見かけたが、ショー中に関しては最後方立ち見だったので、何とも言えない。
午後のショーや握手会がどうだったかは私がいないので知らない。
同日よみうりランドでもショーがあったので、ある程度分散したのではないか。
|ボートレース桐生
ナイター開催のボートレース桐生。そこで行われるショーは1ステ14:30、2ステ18:00の開始。むさしの村を午前で離脱すれば、1日にショーを3回見れるという、やや珍しいシチュエーション。
行かない選択が無い。
元々これから上越まで移動する予定で、桐生(実際はみどり市)なら近くなっており、お誂え向きに好都合だ。
昼間はむさしの村送迎バスが走っていないので、南羽生駅まで徒歩移動。
東武伊勢崎線を乗り継ぎ足利市で降り昼食。
足利から岩宿まで両毛線に乗り、無料巡回バスでボートレース桐生に到着も、バス乗降場所が南ウィングではなく北側のドラショップ入口だった。
スマホ以外での撮影のために撮影許可証を得なくてはならなかったこともあり、会場到着時間はギリギリになってしまった。
決して広くはない会場だったが幸い立ち見が多くなく、なんとか見れそうだ。
良い。好きだ。
リリアンが「大好き」に反応するあたりや、ネコのクイズでワンダフルがニャミーに絡んでいくあたりの演技は特に良かった。
1ステと2ステでEDダンスを犬組Ver.と猫組Ver.それぞれやってくれたのも嬉しい。
ショー後は条件なしの握手会が開催。
1ステはなるべく最後まで待ってから並んだが、2ステは最後まで待っていると直江津に行くための終電に乗り遅れる可能性があったため、失礼ながら普通に並ばせてもらった。最後のお見送りもせずに会場を後にしているが、そこまで焦る必要はなかったかもしれない。
大友は私以外に全くいなかったわけではなかったが、椅子エリアには見受けられず至って平和的だった。
舟券は全て外れた。
|妙高サンシャインランド
両毛線、上越線、北越急行ほくほく線を乗り継いで、直江津到着はまたも夜中。途中、水上での乗り換えでは花火が見えた。束の間の花火だったが、望外の癒しを得た素敵な時間だった。
直江津駅から初見の夜道を経て、再び快活CLUBで夜を明かし、睡眠もそこそこに上越妙高駅へ。
駅西口すぐに7時から開いている釜ぶたの湯という銭湯がある。衛生だけならシャワーで十分だが、疲労回復を考えるとやはり風呂がいい。
10時頃までたっぷり時間を使い、いざ妙高サンシャインランドへ。
ところでこの妙高サンシャインランドというのは、なかなか徒歩で行くような場所ではない。
最寄りの関山駅からは40分くらいかかる。しかも道中はアップダウンが激しい。山すぎる。会場に着く頃には当然汗だく。リュックを背負っている背中にはTシャツに湖ができている。誰も2時間前まで銭湯にいたとは思わないだろう。
開演10分前くらいに到着したものの、立ち見は全くおらずいいポジションをとれた。この辺りは大友少ないのだと思ったがそれは間違いで、実際は椅子席に結構な数座っていた。椅子席より前にブルーシートのエリアがあり、そこは流石にお子様連れしかいなかった。午後はポジションをサイドに変えてみたが、他の大友は椅子席の最前が多かったようだ。この会場では椅子席が立ち見エリアのような感覚なのかもしれない。
ショー後はサイン色紙の販売会があり、色紙を買うとプリキュアと握手できるシステム。
時間に余裕があるので、列が短くなってきた頃合いで並ぶ。かなり円滑な進行だった。
午後の握手では、フレンディの手の感触がしばらく残ったのが印象的だった。フレンディは元々わんぷりの推しなので、彼女がしっかり可愛いのは嬉しい。
ショーの合間には観覧車に乗った。周辺がゴルフ場すぎるのは気になったが、山間の観覧車の眺めはなかなか良かった。
|熊と鹿
妙高サンシャインランドの観覧車に乗っていたら、下から微かに園内放送と思わしき声が聞こえた。
「泉縄文公園あたりの道で熊が出ました(要約)」
泉縄文公園というのは遊園地近くの公園である。
歩いて関山駅に戻る私にとっては冷や汗もののアナウンスだ。
幸い熊と挨拶することはなく事なきを得たが、山のリスクを感じた一幕だった。
関山からは長野へ。
長野観光も考えていたが、いかんせん暑いので今回は駅ビルを回るだけにする。善光寺で有名な七味を手土産に買い、長野のおやきを買い食いし、信州鳥南蛮弁当を買って甲府行きの電車を待つ。
3時間以上のロングラン列車だ。それがロングシート3両!?悲しすぎる。
弁当いつ食べればいいんだ。乗客が減ったタイミングを狙うしかないか。
なかなか乗客が減らず内心焦り始めていた西条―明科間で事件は起こる。
トンネルが一瞬途切れる区間を通った直後、急ブレーキがかかった。止まる列車。何事かと思うまでもなく車内アナウンスがかかる。
「鹿と衝突したため安全確認を行います。」
鹿と衝突…?bearにdeerに忙しいな今日は。
鹿身事故となると運転再開まではそれなりにかかりそう。ここが弁当の食べ時か。ほかの乗客もカバンからおにぎりを出し始めている。
ロングシート車両で駅弁を頬張ったのは流石に初めてだ。
弁当完食後はそれほど待たずに運転再開した。松本では先に特急を出すということで遅れは最大39分になったが、なんとか甲府にはたどり着いた。
予定より一本次となった高尾行で一駅先の酒折へ。今日もまた初見の夜道を経て、快活CLUBで夜を明かす。
|ラザウォーク甲斐双葉
甲府市の隣、笛吹市には石和温泉という温泉地がある。
その石和温泉郷に含まれるのかは定かでないが、スパランドホテル内藤というホテル系スパが、朝風呂500円というのを期間限定でやっている。
やっぱ風呂だよね、ということで今日も朝風呂。スパだけあって湯の種類が豊富だ。朝風呂一回では満喫しきれなかった。悔しい。また行きたい。
ちなみにそこから石和温泉駅までは30分歩く。結局汗だくになったのは言うまでもないだろう。
石和温泉から甲府方面に戻る形で塩崎へ。
駅を出ると既に今日の目的地ラザウォーク甲斐双葉が見えている。
ダイソー側入り口が駅からいくと真裏方面というのは調査済み。迷いなくまっすぐ進む。着いてみると既に開店待ちの待機列ができており、ざっと90組くらいは待っていそう。
並ぶのを遠慮して遠くで待っていると、今から並ぶ人たちに対して「立ち見になってしまうかもしれないのですが、それでも大丈夫ですか?」と係員が声をかけているのが聞こえてきた。
もう立ち見なら並んでもいいか、ということで列に加わる。立ち見スペースの狭さや混み様によっては今日はあきらめることも検討しよう。
並ぶとすぐに列が進み始めた。開店時間より早く会場に入れてくれるようだ。これはありがたい。
立ち見エリアはそこまで広くないようだが、後ろが壁になっている奥の隅っこを確保して客入りを見る。入り口側は若干混みあっているようだが、自分の周りは余裕あり。これなら見てもいいか。
世界一のキュアニャミーを見た。可愛すぎる。
解釈一致度合いを大事にする人にはこれは違うと思われそう。ニャミーにしてはデレ強めだ。優しさが全身から溢れ出ている。
ただ私はこのニャミーに完全に虜にされた。彼女に出会えただけでこの旅をした甲斐があったと言える。
この会場は屋内で声が響きやすかったこともあるかもしれないが、子供たちの声援がとても大きく、胸が熱くなった。最後の変身前後は、セリフが聞こえなくなるほどだ。とてもいい空間だった。
大友は多くはなかったがいた。子供を連れたガチ勢もいるように見えた。
|博物館巡り
午後のショーが終わり駅に向かうと雷鳴が轟いていた。
甲府で少し観光の時間をとる予定だったので焦ったが、雨が降ることはなかった。
甲府では、山梨ジュエリーミュージアムに行った。入館無料といういかにもケチ旅らしい行先だが、以前にテレビで紹介されたか何かを見たことがあって、そもそも興味があった。
ちゃんと職人が加工したジュエリーは綺麗だった。そしてお高い。
甲府を去ると大宮へ。ちょうどむさしの号の時間で乗り継ぎは一回だ。
大宮にお気に入りのカプセルホテルがある。久しぶりにぐっすり眠れることだろう。
☾
9時間半ほどぐっすり眠った翌朝。気が向けば池袋のプリキュアイベントでも行こうかと思っていたが、昨日のニャミーを見てその気にはなれなかった。
となればどうするかだが、大宮には鉄道博物館がある。小さい頃連れて来られるかもしれないタイミングはあったのだが結果的には縁がなかった。
今日も暑い。どこか行くにしても屋内がいいし、丁度いいだろう。
行ってみた感想としては、子供向けの部分が案外強めなのだなと。お盆シーズンに行った自分が悪いというのもあるが、大人は体験がしづらく感じた。しかし、自分が子供のころ来ていたら間違いなく体力が持たなかっただろう。なかなかに広い。
博物館なだけあってか、飾ってある車両は古いものが多かった。もっと新幹線車両なんかがドドンと置いてあるのだと思っていたので、少し意外だった。
新幹線ビューのレストランで昼食をとる。
大宮に着く際に車内からよく見ていた光景の内側にいることが面白い。
肝心の新幹線ビューは案外そこまで。青いのと緑のばかりだ。代り映えしない。なんならシルバー塗装のつばさが見れただけ当たりだったか。
|台風飛来、撤退
鉄道博物館を堪能し、予定通り勝田へ。
ん?明日の常磐線は台風接近に伴い勝田~原ノ町間で13時頃から運転を取り止めます?
台風7号が来ているというのは知っていたがこれはまずい。
大洗水族館に行こうとしていたのだが、これは諦めざるを得ない。
いわきで最後の宿泊をする予定でカプセルホテルの予約をしていたが、これも無理だ。今日のうちにキャンセルするしかない。キャンセル料50%だが、100%よりはマシだ。
明日の朝はまだ電車が動いている。それなら朝一でいわきまで出ればいい。磐越東線は18時頃まで動く予定のようだから、郡山には行けるだろう。そこまで行ければいくらでも帰りようがある。
そうと決まれば今日は焦らずゆっくりひたちなかで過ごそう。
さて風呂だ。風呂こそ旅の醍醐味。
ひたちなか温泉 喜楽里別邸にお邪魔する。岩盤浴は初体験だったが、最高の時間を過ごした。ここは食事もできるし、丸一日過ごせる悪魔的施設だ。事実、23時近くまでたっぷり楽しませてもらった。
また機会があれば来たい。
夜を明かすのは今日も今日とて快活CLUB。
朝が来れば足早に勝田駅へ。電車が動いているうちにいわきへ向かう。
そのまま乗り継ぎで小野新町へ。一気に郡山まで行かずに寄り道をする。
多分、プリキュアショーにいる大友より、リカちゃんキャッスルにいる成人男性単独客の方が危ないんじゃないか。
ちなみに私はピエールさんを見ると戦闘曲35が脳内によぎり、アッアッアッという声が聞こえてくるタイプの人間だ。
何のことだか分からない人はどうかそのままでいてほしい。
リカちゃんの歴史に触れられる展示があるのだが、近年の部分はあまりなく、物足りなさが勝った。彼氏3代目くらいまでしかいなかったんじゃないか。今のハルトくんは6代目だ。
リカちゃんとの撮影会は、通常は14時からしか撮影会はやっていないようだが、夏休み期間中は12時からもやっている。
リカちゃんのファンサを存分に浴びて帰る。器が広すぎるし、沼らせに来ている。魔女とは正反対の聖女だ。帰り道だし寄ってみるか程度の軽い気持ちだった自分が恥ずかしい。
そこまでイレギュラーな対応をされている感じはしなかったので、時折こんな客も現れるのだろうが、増えたら困るだろうな。
あとは小野新町から郡山まで出て、東北本線で北上するだけだ。
6日間の旅は無事終わりを告げた。
6日間で総消費額58,822円(ホテルキャンセル料含む)。下手すれば1泊2日で飛んでいきそうな額なので、よくやった方だと思う。
朝風呂で血行が良くなった後に歩くと嘘みたいに汗を掻くというのは盲点だった。衛生には気を使っていたが、清潔感的には減点だったな。
今のプリキュアショー界隈
正味本題はここからだ。
※ここで取り上げる「プリキュアショー」には、「握手・撮影会」や「グリーティング」など、ショーではないものも含む。「着ぐるみ系プリキュアイベント」の理解で構わない。
|抱き着き事件
私がひたちなかの山岡家で特製味噌背油変更をすすり終わった頃だっただろうか。(個人的には「大変すすれました」だった。しょっぱい。)藤井寺のスカイ・プリズムやってくるでどうやら大友トラブルがあったらしいことを知った。
SNSが発達した昨今、トラブルは瞬く間に広まる。今回のそれは、悲しいことに叩かれて当然の出来事だった。いきなりキュアプリズムに抱き付いたのだという。常識的にありえない行為だ。
では、その行為者に対してお気持ち表明している人たちは皆、マナーのいい善良な大友なのか?
そうではないだろう。
自分はマナーがいいと思い込んでいるだけの人もいるはずだ。尤も、残念ながらそういう人にはこうやってnoteで何を書いても無駄だ。焼け石に水というやつか。
一つ注意しておかなくてはならないのは、「近年のプリキュアショー現場ではトラブルが多い」というのは誤りだということ。トラブルはいつの時代も一定数起きており、近年はより厳しい目で見られSNSなどで表面化しているだけだ。
|客層とマナー問題
抱き着き行為なんてものは、マナーどうこう以前の問題なのだが、これらの話は突き詰めると結局のところ、「マナーとは何か?」に帰結してくる。
従来の大友マナーは、「プリキュアショーはあくまでも子供の居場所である」という前提のもと培われてきた。そう私は認識している。(今後「古いマナー」と呼ぶ。)
しかし現在では、「プリキュアショーは大人にとっても居場所である」という前提のもと生まれたマナーがあると思われる。(今後「新しいマナー」と呼ぶ。)
何故か?単純な話だ。
大友が増えたからだ。
確かに、プリキュアショーに大友がいたっていい。それはそうだ。
そして実は、これは公式の狙い通りでもある。だからややこしいのだ。
今のプリキュア公式は、明確にファン層の拡大を狙っている。少子化の日本において女児向けだけでは厳しいということだろうか。
プリキュア20周年企画でそれは顕著になった。男子のプリキュアと成人のプリキュアを正式に登場させたのだ。男の子も、大人も、プリキュアを好きでいいという確固たるメッセージだった。
これに伴ってプリキュアショーの現場にも大人が急増したのは間違いない。
女性の大人ファンは特に増えた。
ただそれを履き違えて、プリキュアショーを大友の居場所にしてしまっている層が存在するように感じてならない。
|「古いマナー」を守ってきた人たちは「新しいマナー」についていけてないのか?
長年プリキュアショーに通っている大友と、最近になって通い始めた大友では、現場マナーが大きく異なるように見受けられる。
ではそれは、「古いマナー」と「新しいマナー」なのか?
そんなことはないだろう。これは「文化の違い」だ。
5年前は、プリキュアショーの場に痛バを持ち込む人なんていなかった。それが今では「痛バ連番しました!」といった行為が平然と行われている。
これは文化の違いに他ならない。文化の違うオタクが流入してきたとしか説明できない。
ゆえに、「古いマナー」も「新しいマナー」も、そのオタクたちの文化にとっては正しいのだ。
文章の様子で察した方も多いと思うが、私は古いタイプだ。10年以上前、ドキドキプリキュアのころから現場に触れている。
ここまで読んで、それなら「古いマナー」も「新しいマナー」も、共存すればいいじゃないかと思われただろうか。
郷に入れば郷に従えという言葉がある。
プリキュアショーの場において「新しいマナー」が正しくないとは言わないが、プリキュアショーの場で作られてきた「古いマナー」の方がより正しいのではないのだろうか。
|プリキュアショーは誰の居場所か
プリキュアショーのターゲットはどこなのか。
実は、家族連れがターゲットだろうと自信を持って言える時代ではない。子供連れの保護者の皆様は「え?」と感じるかもしれないが、今は大友ウケを狙ったような開催内容の会場もある。
それでも基本は「お子様がいる家族連れ」をメインターゲットにしている。サブのターゲット層として「大人」が入ってきている会場もあることは確実だが、お子様限定を明示する会場が時折見られるため、やはり子供に重きを置いた興行であることは間違いない。
翻ってお子様限定の表示が無い会場は、暗に大人もターゲットとして認めていると言えるのかもしれないが。
大事なのは子供にとっても大人にとっても居場所であるということ。
そう、共存すべきは子供と大人だ。これは間違いない。子供たちだけの居場所でも、大人たちだけの居場所でもない。
|「古いマナー」が守ってきたもの
当初、「古いマナー」は「プリキュアショーはあくまでも子供の居場所である」という前提のもと培われてきたものだと説明した。
しかし、「子供最優先」だけが「古いマナー」の教えではない。
他のお客様に迷惑をかけない
開催会場に迷惑をかけない
運営チームに迷惑をかけない
大枠としてこの3つが原則だ。
そしてこの3つは現在においても大切なことだ。
「新しいマナー」においては1がより重視され、2と3がなおざりになっているように感じてならない。
「子供を優先する」というのは一見1に従ったマナーのようだが、実は2が強く関係している。
会場は子供連れを呼びたくて開催しているのだから、子供に優先的に楽しんでもらえるように会場の意向を汲んで配慮する、ということなのだ。そこに他のお客様への配慮が上乗せされている。
|"出会い厨"問題
プリキュア界隈とプリキュアショー界隈は厳密には異なるのだが、SNS上で #プリキュア好きと繋がりたい のようなタグを漁って(女性を狙って)フォローしまくっている人が現に存在する。
プリキュアショーに現れる、距離感おかしい声掛け人間はこれの延長線上と捉えていいだろう。
こういった声掛け被害は各所で報告されているようで、余所様に嫌な思いをさせられた経験から、他のお客様に迷惑をかけないことが「新しいマナー」観では特に重視された可能性がある。
実際それは必要なことなのだが、ショーを呼んでくれる会場や、ショーを実施してくれるチームへの敬意を欠いてしまうと、界隈は長く続かない。
それにしても出会い厨なんとかならんかね。
|ショー会場は自己表現の場ではない
この章は自分でも耳が痛いところがある。
「○○さん!△△でお会いできるのを楽しみにしています!」
はて?
プリキュアに会いに来ているのだろう?目的と副産物が逆転していないか?流石に言葉狩りか?
やっていることは出会い厨みたいなものではないのか。たとえ同性でも。
こういった "プリキュアショーのオフ会化" を危険視する声は少なくない。
オフ会化が進むと、自分に属性や特徴をつけたくなり、推しのグッズを過剰に持ち込むなどして悪目立ちしていく。
さらには、自分たちの居場所だと勘違いしていき、占領行為が行われるようになっていく。
はっきり言おう、これは迷惑行為だ。
プリキュアショーはあなたたちが自己表現する場ではなく、あなたたちがプリキュアに会える場だ。これは忘れないでいてほしい。
やはり自分でも耳が痛い。過去の自分に心当たりがある。
|性別による不公平はあるか
女性はハグとかしてるじゃん!
という意見を出されると、男女平等が叫ばれる現代において、実は少し反論しづらい。
実際今のプリキュアショーの場において女性だからと言ってハグできるのかは不明だが、接触系のファンサのハードルはおそらく低いだろう。
同性だからいい、異性だからだめ、というのは果たして正当だろうか。
藤井寺抱き着き事件の際、「異性がいきなり抱きつくなんて犯罪だろう」という声を複数見た。不同意わいせつ罪は同性でも成立する。
プリキュアショー現場において過剰に男性蔑視していないだろうか?
※余談
ハグがわいせつ行為に該当するかについては、”挨拶や愛情の表現として違和感なく公然と行われる文化もあり、そのハグの意味を踏まえ、事情を総合的に考慮して「わいせつ行為」に該当するか否かが判断される”と考えられるようです。
――弁護士法人 中村国際刑事法律事務所さまHPより一部抜粋
閑話休題。
20周年企画によって多くの女性大友がショー現場に増えている。
それによって男性大友の多くは、女性大友のほうが優先的にファンサを受けている現状を目の当たりにしている。
これを「面白くない」と感じることは、全くもって咎められないだろう。
好きな気持ちは変わらない。痛バみたいなことをやったらそれこそキモがられるからと、自制して我慢している男性大友だっている。それで容赦なく自己表現をした女性大友にファンサをされ、地味に徹した自身がスルーされれば、モヤモヤしたって仕方がない。
だからって抱き着いたりするような奴は当然論外なのだが、密かに悶々としている人たちの気持ちは一旦理解してあげた方がいいと思う。
ところで、女性は自分自身の感情を直接的に表現することが多い、というのは一般的な性差として認められているだろう。
女性は素直に感情表現するため、実は一様にファンサを受けている現場でも、女性の反応が良い=女性の声が大きく聞こえ、女性がよりファンサを受けていると勘違いを起こしているパターンも存在すると思われる。
|結局男性大友がトラブルを起こしているから現状がある
私が思うに、男性のほうがファンサに求める水準が高いのではないか?
目が合って手を振られただけで女性は結構喜んでいるが、男性はそこからプラスもう1アクション求めがちといった傾向があると思う。
”男性は写真撮影会などでバイバイの手にハイタッチしがちで、これは過度な接触行為ではないか?”という意見を記したnoteを読んだことがあるが、まさにいい例ではなかろうか。
女性のほうがファンサを貰っているのではなく、女性のほうがファンサで満足しているのだ。そして、プリキュアからのファンサに満足できない男性がトラブルを引き起こしていく。こういう構図なのではないか。
男性はもうちょっと感動した方がいい。
プリキュアに会えること、プリキュアがそこに居ること、プリキュアとコミュニケーションが取れること…全て当たり前ではない貴い時間だ。
|男性大友全てが問題なわけではないし、女性大友全てが無害なわけでもない
当たり前のことなのだが、いちいち書かないと印象操作だの差別だの騒がれても嫌なのではっきりと書いておく。
女性にだってヤバいやつはいる。
テンションのリミッターが外れた女性の人は、傍目から見る分にはなかなかの恐怖だ。
もちろん男性にだってまともな人はいる。
当然すぎて書くことがない。
|プリキュアは「なんでも」はできない
プリキュアショーにおけるトップは東映本社だ。プリキュアショーは全て東映本社を通っている。東映アニメーションの方じゃないの?と思ってもこれは東映の方だ。
そして、各イベント会社が実際のプリキュアショー運営を引き受けて開催している。東映本社がショーを実施しているわけではない(はず)。
着ぐるみは東映の方で一括管理しており、開催の時に貸し出す方式だ。
つまり、基本的に「東映のルール」があり、そこに「開催会場の意向」や「各イベント会社独自のルール」が加わって、最終的なレギュレーションが出来上がっている。
例えば写真の投稿行為についてのルール。
これは東映ルールでは「撮影タイム(ショー後に設けるもの)」や「撮影会(個別に撮影するもの)」の写真は撮っていいしアップロードしてもいいことになっている。だから時々投稿OKな現場がある。
しかし実態は各現場判断によって多くが投稿NGとなっている。
こういうことだ。
さて、写真投稿は東映が許可していることだったが、東映ルールによって設定された「できないこと」もある。
例えば、原則としてプリキュアに物を持たせる行為はできない。これは昔はできたのだが、10年ほど前に規制された。
何が言いたいかというと、全ての現場は東映の管轄内にあるため、どこかで発生した問題行為によって全国一律で規制が入るかもしれないということ。
プリキュアの皆さんも、やりたくてもできないことがある中で、できる限りのファンサをしてくれているのだ。
その気持ちを押しやって無茶を通そうとしたって、その先にあるのは悲しい結末だけだ。
|プリキュアショーの場に適切な行動をすること。それがプリキュアショーを守ること。
大雑把な言葉だが、これに尽きる。
プリキュアショーというのは非常に公共的な興行で、多くの人々を受け入れてきた。
その結果近年は客層が変わり始め、過渡期を迎えている。
これからもプリキュアショーとして健全な環境を維持していくために、自身や近しい仲間たちの立ち振る舞いについて今一度見つめなおしてみてほしい。
今回は大友を軸に話を進めたが、子供と大人の共存という観点での大人には、保護者の皆様も含まれていることは念のため付しておきたい。子供を連れているからといってマナーを破壊していいわけがない。
プリキュアショーの場が、万人が心置きなく安心して楽しいひと時を過ごせる場であり続けられることを願って、文末とする。
長々とした駄文をここまで読んでいただいた方には厚く御礼申し上げる。
eucaly3
|おまけ:発達障害には伝わらない言葉
精神障害者保健福祉手帳所持当事者が書いているので安心してほしい。
特にASDに強くみられる傾向なのだが、「曖昧なこと」が理解できない特徴がある。
これは例えば「節度を守って行動しましょう」とか、「やって良いことと悪いことがある」とかだ。
こんなフワっとした伝え方では、何がOKで何がNGか一切伝わらない。「節度ってなんじゃらほい」というのが現実だ。さらには先入観や思い込みが強い傾向もあるため、何が良くて何が悪かったのかあらぬ解釈をされる可能性がとても高い。
だから、本当はもっとはっきりと具体的に伝えなくてはいけない。
これ、何が迷惑をかけて何が迷惑をかけないのかがさっぱり分からないので実は無意味だ。
その人の中では迷惑をかけていないつもりで、迷惑行為が行われてしまう。
抱き着き行為なんてマナーどうこう以前の問題が起きるのは、根本的にマナーたるものが理解できていないからだ。
私は昔とある女性キャラクターに「ギュってしていいですか?」と聞いたことがある。文言がまずキモいのだが聞いただけよかった。普通に断られた。
こういう経験から地道にセーフアウトの加減を学習していくのだが、偏った事例から価値観を形成してしまい、今度は柔軟な対応というのに難儀するのもあるあるだ。
界隈によって求められる立ち振る舞いが全然違う。腹立たしいほどに。
はっきり言って面倒くさいのだが、対応していかなくてはならない。
転職して前の仕事のやり方を新しい職場でやってはいけないのと同じだ。
おまけなので別にまとめる気もないのだが。
やっちゃいけないことが分からないときは、慎重にやっていいことを探ってやってほしいなと思う。
やっちゃだめって言われてないからオールグリーン!ではない。
最低限そのくらいは分かっていてほしいものだ。