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今更ながらBLゲームRoom No.9をプレイしたので叫んでいます。精神おしまいみんなおしまい。

Paradeってゲームブランドの作品初めてだ!きゃっきゃっ!と思ってたらCLOCKUPの姉妹ブランドでした。なんかデジャヴ半端ないな……と思っていたので知った瞬間に全てが腑に落ちた。CLOCKUPはeuphoriaを作ったところだよ。そりゃ刺さるに決まっていた。全ては初めから決められていました。


所謂セッ〇スしないと出られない部屋的なやつに男友達と閉じ込められた、って話なんですけど想像の100倍良かったです。痛々しそうな描写は気になるけど絵柄も好きじゃないしキャラにも惹かれないしなーと思って数年間手をつけてなかったんだけどFANZAでお手頃価格になっていたので手を出したら!!!ぎぎぎぎぎ!!!!精神がやられた!!!!!!euphoriaをプレイしたときに近い感覚!!!無情な幸せ!!!!!

攻略を見ずに好き勝手プレイしたらうっかり最初にTRUE ENDにたどり着いてしまった。でもTRUE ENDだって気が付かなかった。まずこれが衝撃でした。だって恋人として結ばれないで終わるんだもの。やることやっても関係性が変わらず友達のまま「またな」って別れる友情ENDがTRUE ENDなんてBLじゃない。全然BOYSがLOVEしてない。ここで私は自分の思い込みに気がついた。結ばれることがハッピーなエンディングだと思ってたけどそうじゃないんだ。私とんでもない勘違いをしていた。気がついたら思考が凝り固まっていた。ラブって愛だけど恋じゃないよね。恋する必要ないよね。主人公達が望む関係性が成立するのが一番だよね。それがこの作品では『友達』だったんだ。恋愛じゃなくて友愛だった。うわわわわわごめんなさい。勝手に恋愛にしようとしてごめんなさい。互いを想い合うのに恋愛的な感情は必須ではなかった。むしろ友達同士でそんなことさせられたのに友達を続けられるほど互いに信頼してるの尊い以外になんて表現すればいいんだろう。それこそペラペラの恋愛と比較できないくらい愛でした。どのルートでも恋人になるENDがないっていうのが徹底してて素晴らしい。恋愛よりずっと高潔なものを見せていただいただいた気分です。性的な気持ちがなくても成り立つ関係性って絶対一番強い。

エンディングは6種類に分かれるんですけど、個人的に好きなのは二人が精神的に追い詰められて部屋の中で友達をコロしてしまうENDでした。散々友情が素晴らしいとか言っておいてそれかよって感じなんだけどこれもこれで二人の友情が感じられて嗚咽。被験者のどちらかが死亡すれば生き残った方は外に出られるので、解放されるために友達を絞殺しちゃうんだけど絞殺される側の抵抗が控えめなのが嗚咽ポイントでした。抵抗してるんだけど手を添える程度なの、死ぬことでやっとこの苦痛が終わるっていう喜びと相手を解放させてあげられるっていう喜びが混じってる感じ、こんなの頭を抱えるしかないじゃん~~~!!!これが成り立ってるのがあくまで『友情』という背景を含めて咀嚼して味わうととても美味しいです。

あとこのゲームで何が一番面白かったって全ルート攻略するのにスカ〇ロシーンを3回見せられたことでした。ほぼ同じ内容なんだけど微妙に心理状態が違うからスキップできないの笑っちゃった!!3回目はもう「あーはいはい浣腸ねOKでーす!」っていう気持ちになった。見届けた達成感すらある。

これは不満というか私の嗜好なんだけど、欲を言えばもう少し痛々しい描写が欲しかったです。性的なことではなく痛いことをしても部屋から出られるシステムなのに見れるのって掌を釘で貫くくらいまでだったのがしょんぼりでした。指を切断する選択肢はあるのに選択出来ないようになってるの、ちょっと悲しかった。そんな描写を入れたらそれこそBLゲームじゃなくなってただでさえ少ない需要が余計に減ってしまいそうなんだけどそれを超えた先の二人が見たかったです。SAWの1作目の閉じ込められた2人が仲良く脱出するみたいな、ありもしない世界線の話を想像してしまったよ。あと主人公の痛み耐性が強すぎる。腕に切り込み入れられてプラ板みたいなの立てられたら痛いでしょ。なんでそんなに落ち着いてるの。あと手のひらに釘を打つとき「錆釘じゃなくて良かった」って感想はおかしいよ。良かったけども、やっぱりどこかおかしいよ。この会社は人間の耐久性を過信している。

性的な描写は結構男性向けエロゲ寄りなので苦手な人は苦手かも。それがまた話のエグさを強調させているのでストーリーにはぴったりなんだけど。あと短めの作品なので特に何も解決しないのも笑えました。セッ〇スしないと出られない部屋に閉じ込めた犯人もわかんないし目的もよくわかんないよーん!!!シチュエーションが揃えばなんでもいいだろ精神が必要です。部屋の仕組みも気にしないの。その部屋作るのいくら掛かるんだよとか気にしたらいけないの。他の部屋にいた人たちのことなんて忘れなさい。

このゲームをより楽しむには全ルートクリア後に公式ホームページのカウントダウンボイスを聞くのが一番です。死ねます。心が。あんな過酷な状況になるとは知らない二人が楽しみに旅行の準備をしているボイスが聞けます。本当に楽しそうなの。あんなことになるなんて知らないから。スタッフ頭イカれてるのかと思った。鬼畜の所業。残酷にも程がある。とってもありがたいです。

文章にまとめられない叫び
・R18的なシーンの前でセーブすると主人公に「こんなところでセーブするなよ」的なことを言われる。ここの選択次第でエンディングが変わるのでセーブ必須なのに、勝手にドスケべ野郎のレッテルを貼られる。芸が細かい。
・眼鏡と体毛の有無が選べる。制作会社のこだわりを感じる。
・シーン回想のタイトルがそのまんま過ぎる。「襲い受け騎乗位」とか「踏みつけ足〇〇」とか本当にそのまんま。あ!!襲い受け騎乗位見たいなー!!そうそうこれこれ!!ってなるのか。なるのか?
・この叫び方…どこかで聞いたことある!はっ!euphoriaの電気椅子のシーンだ!っていうアハ体験があった。

総評
いいゲームでした。

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