変わった世界
小さい頃、僕の全ては本を読むことだった。本を通して、世界を見ていた。別に選んだ選択肢じゃない。体が思いの外弱くて、人より体力がどうしてもなくて。一週間に2回とかそこら、ようやく行けた保育園、引っ越した先の保育園、いろんな要因も絡んだと思うけど。結局運動してて活躍してるやつが羨ましかった、みんなの真ん中で楽しそうに笑う君が心底羨ましかった。薄っすらと覚えている記憶。
いつしか本ばかり読むようになった。
だから、俺の中には世界が、本に書いてあるような世界が広がってるんだと思ってた。
だからこんなにも、世界は当たり前が当たり前と機能しないのだと、こんな世の中が俺は悲しい
ちょっと奥に入った住宅街じゃ、大人は車がいなきゃみんな信号なんて守らないし。
歩きスマホはダメだとか言いつつ、社会じゃ爺さん婆さんが道の真ん中でスマホを見つめたり
映画館で隣り合った他人は足を広げてこちらに足をぶつけてくる
ちょっとでもイライラしたら、危ない運転をする人たち
今では
家族や友達もいない僕にはこんな冷たい世界が僕の生きる全てだ
誰もいない世界で、なんてありきたりか
本当につまらないな、
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