fiction.2

いつの日作り上げた傷はいつの間にか傷跡呼ぶにふさわしいほど乾ききっていた
その先、視界にはゴミ箱が移る
いつか潰した消毒液のボトル
あれをなんとかすればもう一度使えるだろうか。
いやボロボロのボトルは使っているとみすぼらしくみえてしまうかな
そんなこと言うやつ周りにはいねーけどさ


いいなっていいなって
窓ガラスのむこうは灰色とピンクで混ざり合っている。
とてもこの世は卑猥だ
恵まれた世界は五体不満足の限界をひた隠すその隠した思いは歪として確かに人にのしかかる
そして世界に裏も表もないかのように振る舞う
それが僕らの義務らしい

ああ

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