京都文化博物館「石崎光瑤」展を見てきた
ポスターの鮮やかな色に惹かれて見に行った。
ゆっくりしてたからもう会期は終わってしまった。
気になったもの
屏風とか襖絵はおおきくてたのしい。
石崎光瑤はとくに色味も鮮やかだし、その中でも大きい気がする。
写真も載せるけど、蛍光灯だったのか、写真がぜんぶ影みたいなぼやけた黒い線が出てしまった。サイレントシャッターモードで、シャッタースピードが遅いことが影響あるかもしれない。
おとなしめの色彩。植物の細かい葉も花びらも、輪郭がなくてもきれい。
地が真っ白な紙ではなくすこし黄色くくすんでいるところに、真っ白な花がきれい。墨で輪郭が引かれているけど、葉はすこし太くはっきりしていて、花はうすく細く描かれている。
メインビジュアルにも使われいてた『熱国妍春』。
きれいだけど、この派手な屏風が似合う部屋ってどんなだろうと思いながら見た。
六曲一双だけど、左右でちょっと雰囲気が違っていた。
右隻は、檳榔の葉で、これは田中一村もよく描いていたモチーフで、やっぱり熱帯を描こうとすると登場するのだなぁと思った。輪郭がはっきりしていて、実際の檳榔の硬そうな感じが出てる。
左隻は、輪郭がぼやけていて、湿気た空気を感じる。
スコールの降ってる様子が、絵の具が筆で擦られたようなにじみで表されていて、左下のところは写真がぼやけているかと思うくらいだった。
自分で描いてると、つい顔を近づけて細かいところがきになってしまうけど、ちゃんと全部が視界に入るくらい離れたところから鑑賞したときに一番よくなるようになっていることが重要なんだなぁと思った。
奥殿襖絵『虹雉』とか『雪嶺』『奔湍』もよかった。
おわりに
東京で見た田中一村展と、似てるようでまた違った南の様相だった。
近い時期にどちらも展示が開催されていて、見る機会を得られたのはよかった。
どちらも日本画といって想像する静かな絵とは違う、でかくて鮮やかではっきりした絵。
石崎光瑤は、青緑色が印象的で色自体は日本画らしさがあると感じる。全体としては明るい絵。
田中一村は、より原色に近い印象でやもすると油絵のよう。全体としては墨色が使われていることもあり暗く感じる。
どっちも好き。
この展示の会期は終わってしまったが、富山のこの美術館にたくさん所蔵されている。