第26回 受発注システム「Jr」を独自開発!その開発秘話に迫る!【3】 〜 無駄を省いたら見えてきた、私たちの個性 〜
みなさんこんにちは。株式会社 敬相で広報をしている寺門です。
敬相が独自に開発した「受発注システム Jr」の開発ストーリーを前回、前々回とお届けしてきましたが、最終回となる今回は、Jr導入によって得られた効果や今後の展望についてです。
話をしてもらったのは前回に続き、中島信幸さん(Jr開発チームリーダー兼セールス本部長)。
業務効率が大幅アップ。生産性は約2倍に向上
―― Jrが社内に完全導入されてから、数ヶ月が経ちますね。社内で変化を感じたりしていますか?
中島:最新版を使いはじめた2022年5月末には、通常の業務にかかる時間を、従来の半分にまで削減できました。単純計算で、倍の商品数を取り扱えるようになったわけです。
―― 大きな変化ですね。やはりJrには社員の声が多く取り入れられているというのも大きいのでしょうか?
中島:そうですね。“敬相流”を随所に散りばめ、システムをゼロから組み上げた甲斐がありました。そして何より、社員のみんなの協力なくしては、ここまでスピーディーに生産性向上を実現できなかったと思います。
導入当初は、操作にストレスを感じることもあったと思いますが、本当に感謝しています。
――「受発注システム Jr」を導入した当初は、みなさんの表情が曇っていたとおっしゃっていましたもんね。
中島: 今はもう、あの頃のどんよりとした雰囲気はありません。そればかりか「Jrのおかげで仕事がやりやすくなった」という声も、届きはじめています。
業務のゴールや全体のボリュームがわからない作業を、とりあえず進める等の問題がクリアになり、ひとつひとつの業務に対して、誰もが目的意識を持ちやすくなったのではないでしょうか。
システム化の恩恵が行き渡る。社員の意識にも変化の兆しが。
―― 業務全体が見渡せないと、指示待ちに徹するしかない時間もありますもんね……。
中島:あるサポートスタッフによると、より責任感を持って仕事に取り組めるようになったそうです。
Jr導入以前は、自分の判断で勝手に仕事を進めたら、その後のプロセスに影響が出てしまうかも……という”見えない不安”があったのだとか。
―― なるほど。ただ目の前の作業を進めるのと、ゴールから逆算して進めるのとでは、同じ1時間でも密度が変わってきそうですもんね。
中島:「仕事の質」や「働く意識」に良い影響が出始めていると感じます。Jrを見れば「案件数」や「業務量」が一目瞭然ですから、一人ひとりの努力や実績への正当な評価を、本人にまっすぐ届けられるようになりました。
また「業務のスリム化」によって時間のゆとりが生まれましたが、空いた時間は、キャリアアップのために利用しても、プライベートに充てても、それは本人の自由です。
―― 開発スタート時、中島さんが思い描いていた目的は達成されましたか?
中島:私のなかではまだ完成度は60%ほど。絶対にもっと効率化できますから。今のJrは従来の業務をカバーするだけのものですが、今後はマイナーチェンジや大幅アップデートを重ねて、新たな領域にチャレンジしていこうと、そう考えています。
―― 今後の構想もお聞かせください。
中島:せっかく日々の受発注がシステム内に集約されたのですから、蓄積されたデータを活用しない手はないんです。
そこで「季節ごとの人気商品」を割り出したり、取引先ごとの「受注数の推移」や「合計月間売上額」など、目的に応じたデータを抽出できる検索機能を考案中です。データを抽出&分析することで、営業企画や経営戦略にも役立ちますしね。
「受発注システム Jr」とともに新たなステージへ。敬相 第2章
―― Jrの開発&導入だけでなく、部署の再編成や人事異動があった今期は、会社にとって変化の一年になりましたね。
中島:たしかに、一斉に動き出した感じがあります。「Jr」を導入してDX化を進めつつ、部署の名称や役割、編成などは、目的に合わせてスリム化されました。
営業部を例に挙げると、オペレーション部とセールス戦略部に分かれました。オペレーション部はいわゆるサポート業務、セールス戦略部は、営業特化部隊ですね。
商品をより早く、正確に届けることに集中したこの一年で、逆に、お客様に会う機会はだいぶ減りました。意外だったのは、お客様のほうから「最近、あまり来てくれないね」と気にかけていただいたこと。
「システマチックに商品対応ができるように」と「Jr」を作りましたが、長年、お客様と築いてきた関係性を大切にすることは今後も変わりません。ですから、敬相全社から7名の精鋭を集め、セールス戦略部に配属。その7名が、敬相を贔屓にしてくださっている全国のお客様をカバーしていくスタイルです。
―― すべてを変えるのではなく、必要な部分は残すという判断ができたのも、Jrによって業務をスリム化できていたからですね。闇雲に動くのではなく、メリハリのある営業活動ができそうです。
中島:ちょうどいま、営業部隊で目標を設定している最中です。何を目的にお客様のもとを訪れ、目的にたいして何を達成するのか。もしくは「
できたのか」。加えて、アポイント方法やお客様の業種、業態、窓口担当者の社内でのポジションなど、さまざまな方面から分析していきたいと考えています。
また、外回りの人数がスリム化されたので、きめ細かな営業活動ができるようになりました。社内の定例ミーティングで情報を共有しつつ、お客様にたいする新たなアプローチも考えていきたいですね。
―― 以前から敬相の強みだった営業力が、さらに進化していく予感がします!敬相の第二章が動き出す予感があったとおっしゃっていましたが、まさにそのとおりになりましたね。
中島:はい。これまでのやり方を否定するのではなく、良い面を伸ばしながら成長していくために、「受発注システム Jr」は非常に役立ったと感じています。
変化の年となった2022年、ようやく新・敬相をスタートさせる準備が整いました。Jrとともに、敬相はまだまだ大きく成長していきますよ。
【広報部 後記】
今回は「受発注システム Jr」の導入で得られた効果と、今後の展望についてお話していただきました。
「生産性向上」や「業務効率化」といった企業の共通課題に対して、敬相が行った解決策には、やはり“敬相らしさ”が詰まっていましたね。
全3回に渡り投稿してきた「受発注システムJr」の開発ストーリーは、これにて終了となります。次回のnoteもお楽しみに!