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参謀の思考法 荒川詔四|経営ノート
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ちょっとだけモヤモヤする好き
原理原則。
「何が原理原則なのか?」を日々、本気で考え抜く。そして、日々、「原理原則」によって自らを律する。この営みを真摯に続けることこそが、参謀として「正しい思考」を働かせる基本中の基本であり、リーダーに対する進言に説得力を与えることにつながるのです。
世の中、「なんでこんなことしちゃったんだろう?」と思う企業の不祥事が多い。データ改ざん、不正会計、偽装、不適切販売などなど。だいたい、ウソと利己からくるものが多い気がする。企業として「ウソをつかない」という原理原則から逸脱している。
その原因ってどこにあるんだろう?と思うが、荒川さんはズバリこう言ってのける。
このような事態を招くのは、結局のところ、社長のあり方に問題があるからです。組織の意思決定の "最後の砦" は社長(CEO)以外にはありません。組織が「原理原則」から逸脱する最終責任は、社長が背負う以外にないのは当然のことです。
その通りだ。個人的な経験から、私は「トップのあり方が組織の行動に反映され、企業文化になっていく」と考えている。企業文化に関しては、ベン・ホロウィッツ「WHO YOU ARE」でも触れている。事情はどうあれ、企業の不祥事の背景にあるのは、トップの姿勢だと私も思う。
原理原則に関しては、私が大好きなドラッカー師匠も「マネジメント(基本と原則)」の中で、次のように言っている。
基本と原則に反するものは、例外なく時を経ず破綻する
正しい問いを出す
企業において不祥事が起こるのは、原理原則を逸脱したり基本と原則に反しているからだと思って間違いない。だいたい、優秀な(はずの)人が集まって、その中で選ばれた年功者が役職に就いて、その中のさらに優秀な一握りの人が社長になっている(はずの)大企業で、なぜ不祥事が起こるのか。外野からすれば「アタマ悪いんじゃないの」と思ってしまうことを、なぜ優秀な(はずの)人間が平気でやってしまうのか。いつもモヤモヤする。
こんな時は、こう考えてしまう。間違った問いに対して、真面目に正しく答えてしまったんだ、と。そうすると、たいていの不祥事は理解できる。「何をやってもいいから、株主に対して業績が好調のように見せるために何をすればよいか?」や「これ以上やりようのない中で、どうにかして基準をクリアしたように見せるために何をすればよいか?」といった間違った問いに対して「それならばウソをつこう」と答えてしまっただけのこと。
そのような状況を避けるためには、ただ一つの解決策しかない。正しい問いを出すことだ。それが、荒川さんの言うところの「何が原理原則なのか?」を日々、本気で考え抜くことなのだろう。正しい問いを出すことがなぜ重要なのか。最後にドラッカー師匠の言葉を紹介して終わりにする。
まちがった問題に対する正しい答えほど、実りがないだけでなく害を与えるものはない。
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