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経営ノートのはじまり

経営に興味をもちはじめたのは、いつ頃からだったか。

働き始めたころから漠然と「経営が企業の寿命を決めているな」と考えるようになっていた。

少し自分の話を。

大学を卒業したのが2000年。日本の企業が、積極的に新卒を採用しなかった時期。そのまま新卒一括採用など止めてしまっていたら、日本の企業はどれだけ変わっていただろうか。

自分は大学を卒業したらデザインを学ぶと決めていたので、大学卒業から2年就職活動から離れていた。しかし、2000年から2年経っても就職氷河期であることには変わらなかった(大学卒業から2年間デザイン専門学校へ通い、2002年に卒業)。

そんな時代に就職をしたので、自然と企業に対する忠誠心はまったくなかった。いつクビを言い渡されても、倒産して出ていかざるを得なくなっても転職市場で価値のある人間であれ。自分への忠誠心しかなかった。どの企業で働くかというよりも、自分には何ができてどのような働き方ができるかを考えていた。

正直、働きはじめのころは自分に何ができるのか、などわからなかった。ただ一つ今も変わらない信念は「世のため人のため」。常に自分の中で決断をする時は、決まって「世のため人のためになるか?」をまっすぐに考える。

で、「世のため人のため」に働くことは不変ながら、できることと働き方は20代から大きく変わってきた。特に働き方は大きく変わっている。わかりやすく言えば、昔は他人のために時間を浪費してきたが、今は自分のために時間を投資する働き方になった。

もっと早めに気がつきたかった。それが本音。信念である「世のため人のため」と他人のために自分の時間を浪費することが、混同していた。ここは分けて考えなければならない。

できることをアップデートするため、それと働き方を変えるため、人よりも多く転職してきた。2019年現在、今働いている企業は7社目。今まで嫌で出ていった企業は内、1社だけ。それ以外は、すべて不満はなかった。

そしてその間、自分の狭い考え方を拡張するためビジネス本を読みはじめた。そうすると、働き始めたころから漠然と抱いていた「経営が企業の寿命を決めているな」という考えが、そこまで外れていないという確信が得られた。

もちろん、経営だけが寿命を決めているわけではない。経営は健全だが、外部環境が不運すぎて事業ができなくなり畳むケースもあるだろう。


そこで、自分の考えがどこに共鳴しているのかを測るために、読んだ本のある章をノートにまとめて【正しくない分類】をしていく。これが「経営ノート」のはじまり。

何が正しくないかというと、その本の著者の考えを自分が「好きか嫌いか」「スッキリするかモヤモヤするか」の四象限でわけて分類していることだ。ビジネスにおいては、決断や打ち手は自分が好きか嫌いか、スッキリするかモヤモヤするかよりも状況に応じてどれが最善かを考えることが大前提だ。個人の好き嫌いで経営をしてはならない、と考える。

それでも正しくない分類をしていく理由は、自分の信念である「世のため人のため」が、何をもとに作られているのかを知りたいからである。まだ曖昧ではあるが、おそらくこの分類を継続していけば、自分の信念の輪郭がもっとはっきりしてくると信じている。

それでは、経営ノートはじめます。


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