【酒飲編Vol.26】アードモア 30年
Spec
アードモア 1987 30年
47.2%
評価
美味しさ:9.5/10
お気に入り度:10/10
総評:10/10
ノート
◯香り
洋梨とレモン、ログハウスと暖炉、ほんのり潮煙。スワリングを続けると徐々にチョコレートのニュアンスも。
◯味
甘味から入るが、ミルキーなモルトの旨みが基本線。最後まで残るのは苦味だが、旨みが圧倒的。飲み進めると味でも徐々にチョコレートのニュアンスを感じるように。
◯ボディ
厚めのミディアム。
◯フィニッシュ
かなり長い。クリーミーなモルトの香りも長く続くが、古い木材の香りは最後まで、文字通りいつまでも続く。
コメント
今、我が家でダントツに素晴らしいシングルモルト。
ある時、アードモア レガシーを酒店で飲む機会があった。NAでこの美味さは!と、この時点で既にかなりの好印象であった為、じゃアードモアも瓶でひとつ試してみるかと思って調べると、このトンデモスペック(値段も相応)なボトルに目が留まった。調べると流石にリリース当時からは色が付いてるが、そもそもこのご時世オフィシャルのこの年数のモノが5万以下で買える事なんてまず無いぞ、という事で思い切って購入。
結果的にコレは今年最大の出会い。感動的な美味さ。ボトル単位でこんな美味いの手に入れたのは当然の如く初めて。コレが年数の為せる業か、はたまた値段の為せる業か・・・などと考えてしまう。
飲む前の時点の香りは意外と控えめで、おや?と思うぐらいだが、口に入れた後の満足感が凄まじい。旨みがまず桁違い。バーボン系で出せる旨味の正解ってこういうのなんだなぁ、と。そして口に広がる香りも素晴らしく、特にピートとオーク香のコンビネーションと思われるような木香が余韻まで続く部分は特筆すべき部分。コレがどこまでも心地良く、どこまでも伸びて行く。経験上、本当に美味い酒は余韻が1時間近く伸びる事があるが、コレはまさにその感じに近い。
正直香味の構成は王道を行くようなものではないが、香りと味のチグハグ感も皆無。「田舎で優雅に過ごす休み」と言った感じか。素朴で、ちょっと贅沢で、楽しい時間。そんな雰囲気を感じる1杯。
おそらく当面はどんな当たりが来ようとコレを越すボトルは来ないだろうという事で総評満点。ただ、コレより美味いのもいつかは見つけたいし、そういうのが来て欲しいという願望も込めて美味さは9.5で日和った(笑)