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【詩】中身のない毎日の中身の詰め方


2024年9月作.


「中身のない毎日」の中身について考える
当たり前が覆いかぶさった日常
大多数が言うように空っぽであるなら
より取り見取りの
誰かを蹴散らすような
輝かしい自分になるためのものを
詰めていいはずだ 手あたり次第 世間を歩いて見たまんまのものを
そうして積みあがる中身のない毎日
量産
私が私に合わないからズレていく
私とそれ以外の境界線が
ぐやぐやに入り混じっていって
紛失
持ち物検査
わたしのかたちをぬりかためるものがこのなかにありますか
そういうものを
買っていたはずじゃないですか
まるで合わなくなった歩幅 転倒
背骨の歪み
ストレートネックだけが残った部屋
いまさら
放り込んでみる
例えば ペンギンとか



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