「マーケティング学びたいんですけど何したらいいですか?」っていうマーケ初学者が最初に読むべき6冊
こんにちは!
暖かくなってきて早くキャンプに行きたくてしょうがない、鴻上です。
最近「マーケティング学びたいんで、オススメの本教えてください!」て言われることが何回かありました。
そこで今回は、マーケの仕事になって5年間で900冊以上読んだ本の中から、「最初はとにかくこれ読んどくといいよ。」という本を6冊厳選してご紹介したいと思います。
マーケの本って各論の話が多くて、いきなりいろいろ読んでも全体像がわかんなくなっちゃうことが多いんですよね。
(インサイトとか、広告企画とか、コピーライティングとか、広告運用とか、、、)
ギター上手くなりたい人がいきなり「トレモロピッキングが上手くなる本」読んでも仕方ないじゃないですか。
(わかりづらい)
そこで今回は土台となるマーケティング思考的なところがわかりやすく書かれてて「これ読んでおけばマーケティングの根っこが掴める」という本を選んだので、マーケターではなくてもマーケティングの勉強したい人ならちょうどいいのではないかと思います!
それでは早速1冊目から。
1、「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」 森岡 毅
もう言わずと知れた日本で「マーケター」の地位向上に最も寄与しているであろう刀の森岡さんがマーケティング入門編として書いた本ですね。
僕はいろいろマーケの各論の本を読んでからこの本を読んだんですけど、「最初にこれ読んどきゃよかった〜!」てなりました。
・マーケティングとは何か?
・マーケティングにおいて重要な戦略的思考とは?
・基本となるマーケティングのフレームワークとは?
みたいな基本の基本がわかりやすーく書かれてるので、まずはこの本で自分の中にマーケティングの骨組みを作っておくといいと思います。
そうするとその後各論の本を読むと「これはあの部分の話か」と全体に紐づけて理解が進むと思います。
個人的に最初に押さえておくべきは特に以下の3つかなと。
森岡さんがいろんなメディアで何度も繰り返し伝えている内容ですが、ここの根本がズレてるとホント良くないので、まずはじめに自分なりに咀嚼して消化するといいと思います!
2、「マーケティング思考 業績を伸ばし続けるチームが本当にやっていること」 山口 義宏
これは先月(2023/2)発売になったグロースX COO山口さんの本なんですが、この本とにかく「やさしい」んですよ。めちゃくちゃわかりやすい。
山口さんが自身でマーケティング実践をされつつ、たくさんのマーケティング未経験者を教えてきたんだなーということがよくわかる本。
内容としては、まさに今回のnoteの冒頭で書いたような「個別のアプリケーションの話の前に、土台になるマーケティングOSが大事だよね」というテーマが真ん中にあります。
森岡さんの内容はP&GやUSJという巨大企業のマーケティング経験が土台にあるのと比べると、山口さんの内容はスタートアップから大企業まで幅広い企業を支援されてきただけあってフェーズごとの考え方も書かれているから、より自分ごと化しやすいかも。
定期的に振り返って押さえるべきは以下の3点かなと思います。
やりがちな落とし穴がいろいろ書かれてるんですけど、「あるあるー」ってなりました。
3、「マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法」 ちきりん
マーケティングとして一番大事なことを2つ挙げるとしたら「需要の理解」と「価値の理解」じゃないかなと。
この本は、まさにマーケティングで一番大事な「価値」というものについてわかりやすく解説してくれています。
いろんなマーケターの人とお話させてもらってきたんですけど、やっぱり成果を出し続ける人たちは何が優れてるかって、個別の武器よりも「中心となる価値を見極める力」がダントツですね。これは間違いない。人間理解がすごい。
押さえておくべきはこの3つ。
普段から自分が価値を感じるものへの洞察と、他人が何に価値を感じていそうかの洞察を繰り返していくのがマーケターとして大事な訓練だなと思います。
4、「企業の「成長の壁」を突破する改革 顧客起点の経営」 西口 一希
ここからは一歩踏み込んだ「STP:セグメンテーション ターゲティング ポジショニング」っていうマーケティングのコアになる「誰に何を」の理解が深まる本を3冊選びました。
まずはP&G、ロート製薬、ロクシタン、スマートニュースと幅広い企業で成果を出されてきた西口さんの1冊。
売上・利益っていう経営指標にSTP(顧客戦略)がどのように影響するかがめちゃくちゃわかりやすいです。
プロモーション・販促っていう狭義のマーケティングではなくて、広義のマーケティングとして「顧客戦略は全戦略の上位概念」であり、この考え方で商品開発や営業を進めるべきだ。っていうのがこの本の芯ですね。
複数の顧客戦略を同時に走らせることで売上を最大化させるっていうのも事例もいろいろあってかなりわかりやすかったです。
押さえておくべきはこの3つかなと。
「顧客起点」「顧客視点」ってわざわざ言わなきゃいけないほどお客様が置いてけぼりなことが多いってことですね。
5、「ポジショニング戦略」 アル・ライズ ジャック・トラウト
「はいはい、STPのPのポジショニングね。それくらいは知ってる。」ってなるかもしれませんが、そういうツールとか表面的な話ではなく。
マーケティングの理解を深めていくと、「売る側作る側が考える妄想のポジショニングがなんと多いことか」と思います。
結局は「消費者の頭の中」にしかブランドはないし、需要はないし、価値は生まれない。これが真理です。
だからセグメンテーションもターゲティングも年齢とか性別とかの客観的な属性ではなく、頭の中の状態でセグメントしていって、そこでポジションを取らなきゃいけない。僕たちはこれをめちゃくちゃ考えまくってます。
いろんな経験を経てスルメのように響いてくるポイントはこの辺。
なんかAmazonだと評価イマイチなんですよね。めっちゃ大事なこと書かれてるんだけどな。
6、「売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則」 アル・ライズ ジャック・トラウト
これもポジショニング戦略と同じ人が書いた本ですね。
読みやすくわかりやすく22個の法則が書かれてます。サーっと読めちゃう。
その中でもマーケティングをする上で絶対に押さえておくべきは、「カテゴリーNo.1になる」ことの大事さ。売上、シェアで1位というよりも、ある一人の人間(ターゲット)の頭の中で「No.1だと認知してもらう」ということですね。
最近もっぱら朝ごはんはBASE BREADなんですが、これは僕の中で「サクッと食べれて栄養が豊富で美味しくて飽きない朝ごはん(200円以内で食べれるもの)」というカテゴリーの中でベストだと位置付けられてます。
ポジショニング戦略同様ですけど、消費者の頭の中にある「需要」に対する洞察がやはり肝ですね。
YouTubeで田端さんも紹介してました。↓この動画面白いです。
22個のうち特に大事だと思ってて頭の中に刻んでるのはこの3つ。
会社に置いてたりで今まで3冊は買った気がする。
まとめ
6冊通して、マーケティングのコアとして大事なことは
・目的達成のために戦略的に「どんな需要にどんな価値を届けるか」考える
・常に消費者の頭の中を洞察して、その中で選ばれる必然をつくる
というところかなと。この辺の解像度が上がると、他の各論の話もめちゃくちゃ良く理解できると思います!
補足:その他のマーケティングオススメ本
最後に、もうちょっと細かい部分でもオススメの本を何冊かピックしておきます。
▼マーケティング脳
▼リサーチ&データ活用
▼STP・マーケ戦略
▼企画・アイデア
▼PR
▼コピーライティング
▼デジタルマーケティング
▼ブランディング
▼コンテンツ