立ち上がれ日本人(マハティール・モハマド/著)
<本の要約>2003年発行。日本が大好きなマハティールから日本人へ送るビタミン剤的な真摯な語り掛け。 日本は、なぜ欧米の価値観に振り回され、古きよき心と習慣を捨ててしまうのか。一体、いつまで謝罪外交を続けるのか。そして、若者は何を目指せばいいのか――。日本人には、先人の勤勉な血が流れている。現代日本に過去の栄光を取り戻させるのは、強いリーダーと愛国心だ! マレーシアの哲人宰相が辞任を期に贈る、叱咤激励のメッセージ。
<本からの抜粋>
:世界は西側の価値観に支配されている。
:軍国主義はよくないことだが、愛国主義であることは悪い事でない
:日本は戦争の贖罪意識から解放されるべきだ
:盲従し追随することで他国から総計されることは無い。独立国として他国の言いなりになるべきでない。
:弱いものの立場になって、正しいことは正しいと主張するべき。
:当然と言えば当然のことですが、残念ながらWTOなどの国際機関では、小国の利益を考慮していないのが現状です。
:財閥は戦勝国により解体されたが、政府の保護のもとに松下、東芝、三井、三菱、日立などが大企業に変身した。ソニーも然り。これらの大企業には自前の銀行があり、各企業は銀行の資産より多くの資金を借り入れた。
:自由貿易システムの濫用、投資家の底なしの貪欲さ、そしてテロリズム、世界が置かれた状況は修羅場であり、日本のダイナミズムとひたむきな献身が必要だ。日本は受け身の姿勢を改めて先導すべき。
:グローバライゼーションは地球を一つの共同体とするが、同時に、真の平等主義とかけ離れている。強力な独占権を作り出している。
:人の話を聞き、本を読み、情報を集め、最終的に決断するのが政治家。
:”孤高の人”、”原則の人”、”信念の人”と言う形容がマハティールにはふさわしい
< 私の所感> 日本人が西側の価値観に浸り過ぎて日本が誇るべき価値観や習慣など忘れかけているものがあるのではないかと真剣に考えさせられます。日本人でなく海外の人から諭されるまで気づかなくなっているのはメディアが日本人の西欧化に成功している裏付けなのでしょうか?数千万人しかいない東南アジアの小国の首相が世界の大国のリーダーに臆することなく理路整然とした発言が出来る姿は、日本人が是非見習うべき姿です。私の大好きな国マレーシアが更に身近になった気持ちです。また、マハティール氏が推進する東アジア経済グループ(EAEC)は私の今後の活動の中でも常に頭に置いておきたい内容だと確信しました。東南アジアに日本・中国・韓国を加えた域内の平和に必要な構想です。
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