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N高卒業生のネットコース&通学コース体験談と進路
2016年4月に角川ドワンゴ学園N高1期生として入学し、2年目から通学コースに変更して2年間体験しました。
そこで当時の体験談をN/S高についてもっと知りたい方・入学、転入を検討している方に役立つようネットコースと通学コースに分けて書いてみました。(2024年追記)
内容は以下のとおりです。
・ネットコース体験談
・N高に入学した理由
持病の治療のために全日制高校を退学し通信制高校に入学することになり、私立の通信制高校にすることにしたのでどこにするか決めるため大手の通信制高校の資料を一括請求しました。
そこで各通信制高校を比較して私が感じたのは、どこの通信制高校も基本的に書いてあることが同じなのでは…?ということです。
例えば大まかにまとめると
・卒業率が高い!
・年に5日程度の登校で高卒資格取得可能!
・楽しいスクーリング!
・自分のやりたいことができる!
といった感じです。
これならどこに行っても同じだなと思ったので他とは違う突き抜けているところがある通信制高校にしよう!と考えました。
N高が他とは違うと感じたのは主に以下の内容です。
・ドワンゴのトップエンジニアから学べるプログラミング
・ニコニコ動画の技術が使われた大手予備校の一流講師陣による双方向生放送授業
・プロの棋士の方にに指導して頂けるネット部活の将棋部・囲碁部
・ドラクエを使ったネット遠足
・刀鍛冶、マタギ、酪農、イカ釣り漁などの職業体験
などです。
これらのコンテンツは他の通信制高校にはなく、大企業の角川とドワンゴだからこそ用意できる代物だなと思いました。
開学したての1年目に入学したで何の実績もなかったところが心配でしたが、他の人が体験・勉強できないことをたくさん経験でき最先端の技術が使われた教育を受けられるN高はまさに未来の学校だ。今後必ず伸びると確信し入学を決めました。
私の予想通り初年度は約1500人の生徒数でしたが、現在(2023年9月)では約17倍の26197人となり日本一生徒が多い高校となりました。
全国の高校生は約300万人なので120人に1人がN/S高生になりますね。
通学コースのキャンパスも最初は東京と大阪の2ヶ所のみでしたが、2024年からは全国31都道府県68ヶ所に拡大するようです。
卒業生としては将来的に47都道府県100ヶ所程に展開されると嬉しいですね。
・主な1日のスケジュール
・9時起床
・11時〜14時 アルバイト
・15時〜17時 必修の映像授業(レポート)やN予備校でプログラミングなどの授業
・19時〜23時 Slackで他の生徒と交流やゲーム、授業など
メインはこのような形でした。
私が気をつけていたのは普通の高校のように登校する必要がないので、昼夜逆転・引きこもりにならないように午前中から始まるバイトや外出する機会を設けていました。
私は特にやりたいことがない平凡なN高生だったので主にこのようなスケジュールでしたが、他の生徒の中には難関大学を目指し1日中勉強している人や、スポーツに特化して世界で活躍する人、ベンチャー企業で働いたり起業している人達もいました。
他にもバイト漬けの日々を送っている人や提携の専門学校に通い好きなことを勉強して充実した日々を過ごす人、1日中ゲーム・チャットをして怠惰な日々を過ごす人など千差万別でしたね。
いかに自分をコントロールするのがネットコース生として上手く生活するコツだと思います。
・友達とのやり取り・作り方
そもそもネットコースで友達は作れたのか、作り方について書きます。
結論から言うと友達はできました。
しかし登校していれば自然とできる普通の高校と違い、相当難易度が高かったです。
というのも友達ができる過程を考えた場合、認知→コミュニケーションを取る→共通点・または共通趣味があり話が合うだと思います。
そこで私が友達を作った方法は、Slack(N/S高が採用しているLINEのようなアプリ)で趣味の麻雀や第五人格などの共通のゲームが好きな人が集まるグループにて自己紹介や通話をしながら遊んだりしてコミュニケーションを取り友達を作りました。
また同じクラスの生徒や住んでいるところが近いという共通点がある人とも積極的にDMしたりして仲良くなりました。
X(旧Twitter)でも同じN高生をフォローしたりリプライを送ったりDMでコミュニケーションを取ったり、ツイートをすることで認知してもらうようにしていました。
Xを利用する時は以下の自己紹介カードを画像加工アプリを使って入力・投稿すれば友達ができやすいと思います。
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自己紹介カードを投稿し待ってるだけでは友達を作ることは難しいです。
同期の方や趣味や好きなものが近い人をフォローしたりリプを送ったりして、積極的にコミュニケーションを取ることがとても大事になってきます。
たとえ珍しい趣味を持っていたとしても全国に生徒が25000人もいるので誰かしら共通の趣味を持っている人がほぼ確実にいると思います。
Slackの使い方を学んで有効活用したり、Xを使って友達作りしてみてください。
友達の有無で学校生活の楽しさが全然違ってくると思うので、勇気を出して声をかけてみましょう。応援しています👍
次は沖縄スクーリングについて書きたかったのですが、2016年ともう何年も前のことで情報が古くなっているのでやめておきます。
「N高 沖縄スクーリング」で検索すれば最近の体験談がわかるので気になる方は調べてみてください。
・通学コース体験談
・主な1日のスケジュール
1日の流れは以下のような形でした。
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9時〜9時半の間に登校し、9時半〜9時45分には朝礼と日誌の記入。
朝礼は連絡・確認事項で日誌は今日やることや目標などを書きます。
そして午前は主にプロジェクト学習をしていました。
昼ご飯は弁当か買ってきた物を食べます。
午後は基礎学習(後ほど説明します)とプログラミング、中国語などです。
放課後はキャンパスではボードゲームをしたりプロジェクターにSwitchを繋げてスマブラしたり卓球などをしました。
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また帰りに友達とカラオケに行ったりマクドに寄ったりご飯を食べに行ったのは本当に楽しかったですね。
通学コースは友人に恵まれたということもありますが楽しかった思い出しかありません。
友達って本当に高校生活だけでなく人生においても大事だと思います….
・学習内容
学習面では主にPBL(プロジェクト学習)・プログラミング・中国語・英語を学び、3年生になったときは僕の場合大学受験コースを選択し勉強に励んでいました。
プロジェクト学習では具体的に説明するとSCRAP社さんと協力して脱出ゲームを作ったり、日本テレビさんと協力してドラマ作成をしたりしました。
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午前中はこのようなプロジェクトに取り組むことでグループワークをしてコミュニケーション能力やプレゼン能力など社会に出た時に必要なスキルを身につけていました。
午後からは先ほども書きましたが主に基礎学習・プログラミング・英語・中国語(希望者のみ)です。
基礎学習主にレポート(高卒資格に必要な映像授業)・小学校の内容や中学復習・大学受験の勉強で、個人のレベル・ペースにあった勉強をします。
英語も同じようにレベル別に分かれて授業を受けます。
普通の高校ならみんなが同じ授業をレベルが違ったり理解の度合い関係なく一斉に受けますが、通信制高校はそのようなことはしないので通信の大きなメリットの1つだと思いますね。
プログラミングの授業ではプログラミングはもちろんのこと、PC初心者にはパソコンの基礎を学べたり、AdobeのPhotoshopやillstratorも学ぶことができました。
中国語講座は希望者のみですが、私は受講して真面目に取り組んでいたので中国語検定4級に合格することができました。
中国語を学びたい人も通学コースはおすすめです。
・イベント
イベントではキャンパスフェスティバル(文化祭)や校外学習、オープンキャンパスの運営、七夕、ハロウィン仮装大会を楽しみました。
「N高 通学コース キャンパスイベント」と検索すればとても楽しそうな様子が見られます。
また7月・10月・1月には転入生が入ってくるので歓迎会という形でイベントがありました。
毎月何かしらイベントがあったので通ってるだけで色々なイベントを体験ができたり友達ができてとても充実していました!
普通の高校ではできない高校生活を送ることができたの思うのでよかったです。
・卒業生の進路
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2022年度の進路・合格実績を見てみると
大学進学33%・専門学校23%・浪人10%・就職とアルバイトが9%となっています。
半分以上の方が進学していて、その他の方は浪人や就職などで進路決定率は86.22%でした。
・大学合格実績
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2022年度は国公立は東大・京大をはじめとする国公立大学に合格した人が113名で、私立も早慶上理ICU、GMARCH、関関同立などの難関大学合格者多数ですね。
自分次第ではありますが勉強時間は全日制高校の生徒より増やすことができるので、自分のペースで勉強したい人や難関大学に進学したい人にも向いている高校と言えます。
またこちらは海外大学の進学者数なのですが、個人的にはこれがとてもすごいと思っていて日本の旧帝大より世界大学ランキングが上の大学に合格している人が何人もいます。
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卒業後は海外の高いレベルの大学で勉強したい方は、海外大の合格ノウハウや留学支援制度があるのでN/S高に進学すれば可能性が広がると思いますね。
私自身の進路はソフトバンクが設立した通信制のサイバー大学に進学しました。
N高と同じようにネットで好きな時間好きな場所で授業が受けられ、ITとビジネスを学べるとのことだったので自分がやりたいことをにマッチしていると思い選びましたね。
またサイバー大学のネット環境があれば日本中・世界中のどこにいてもいい特性を活かして、全国各地でリゾートバイトやおてつたびをしたり、オーストラリアにワーキングホリデーに行ったりしています。
卒業生の現在のような記事は過去に書いておりまして、途中経過もそのうち書くので良かったらフォローして頂いて読んでみてください。
このようなアクティブな進路に至ったのは職業体験が大きく影響しています。
・職業体験の体験談
これが私の進路に大きな影響を与えましたね。
職業体験では山形県でマタギ(猟師)、石川県で農業と漁業、長崎県福江島で離島生活体験をさせてもらいました。
それぞれの体験について書くと長くなってしまうので割愛しますが、共通して得られた経験が
・自分はどこにでも行ける
・世界は広い
・色々な生き方がある
ということでした。
中学生まではそこまでアクティブではないのとまだ子供なので1人でどこかに行くということはあまりありませんでしたが、職業体験のおかげで東北・北陸・九州に1人で行く機会を得られました。
それまでは親と一緒じゃないと遠くにいけませんでしたが、この経験を通じで自分はどこにでも行けると思うようになり行動的になったと思います。
また世界は広いことと色々な生き方があることを知ったのは、マタギ体験では都会から引っ越してきた若い女性が狩猟をしながら暮らしていたり、農業・漁業体験ではピースボードで世界一周をした方がいたり、地方議員の方と出会って刺激的なお話を聞けたり、離島生活体験では民宿を営んでいる方と交流したことで学びました。
そこで偏差値の高い高校に行って就職に良い大学に行き、大企業に就職するのが1番だという生き方しかほとんど知らなかった自分に新しい扉が開かれたような気がします。
リゾートバイトなどで全国の至る所で働いたり、色々な生き方を学び模索しているという点で、現在は職業体験の延長線上にあることも言えますね。
・良くなかった体験談
最後にあまり良くなかった体験談を書いていきます。
友達(リア友)ができにくいところですね。
今は生徒数が約30000人なのでだいぶマシだとは思いますが、コミュニケーション能力・行動力が必須だという本質は変わらないと思います。
ネットコースは基本的に友達は自分からイベントに参加したりなど行動しないとできません。
中学までの学校に通いさせすれば友達ができる環境がいかにありがたかったかが実感できます。
友達(リア友)ができる条件に必要なのは
・定期的にリアルでの交流がある
・住んでいるところが近い
・趣味・気が合う
上記の3つだと思うのですが、ネットコースの場合この条件は整いにくいです。(特に田舎の場合)
・リア友が欲しい人
・消極的な・自分から行動できない人
・青春(高校生でしかできないこと)をしたい人
以上の3つのどれかに当てはまる人にはネットコースお勧めしません。
待っているだけと本当に友達ができません。孤独で病みます。
自分もぶっちゃけネットコースの時は病んでました。
3年間ネットコースに在籍して友達と呼べる人ができなかった人は割といます。
積極的にイベントに参加したりSlackやXなどのSNSで友達作りに励めば、趣味が合う人は簡単に見つかり普通の高校よりも多く友達ができることもありますが、消極的に何も行動しないと本当にぼっちです。
またネットコースの場合、修学旅行や体育祭、遠足などの高校生でしかできない青春イベントがないので全日制コンプレックスを抱えます。
普通の高校に進学した友達がインスタなどで制服ユニバ・ディズニーや友達と放課後遊びに行ったり部活したりしてるのが、全日制高校に通っている人にとっては当たり前のことが羨ましくてたまらなくなります。
そのため
・友達が欲しい人
・消極的な人
・全日制高校でしかできなさそうな青春をしたい人
以上の3つに当てはまる人は全日制高校の方がいいと思いますね。
全日制高校から通信制高校に転校するのは簡単ですが、通信制高校から全日制高校は色々制限があるので難しいです。
普通の高校が合わなければN/S高に転校してみてください。
以上がネットコースのきつかったところと、全日制高校かN/S高の入学を迷っているならまず全日制をお勧めする理由です。
まとめ
最後に良くなかった体験談も書きましたが、総合的に見れば本当に素晴らしい高校でした!絶望していた自分の人生を希望に満ちた明るいものにしてくれたN高には本当に感謝しています。
昔も今もこれからも、日本で最先端の、人生をよりよいものにしてくれる最高の高校だと思います。
参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!