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現場を知ることの尊さ
私は税理士として開業したときは農業、酪農業の経営、財務、税務を熟知している自負があった。
財務会計アプローチから、自ら自動的に作ってきた枠を超えて、外国人就労者の関係へと飛び込んでいくことは日本人社会で外国人就労者に対して排他的な圧倒的な人達から袋叩きにされるような恐怖感も感じた。
北海道内のこの外国人就労者に関わる業界の噂やマイナスの良くない噂は止むことはないと思った。
国税庁から監視される立場のガラス貼りの税理士の私が外国人就労者の支援をやることで、金銭についても明確である。
必ず、一生懸命にがんばっている外国人就労者のみなさんや、まっとうに支援活動に従事している人達が地域社会の大多数の人達から尊敬される世の中を作りたい。
そんな気持ちだった。
これは約10年前の写真だ。
初めての外国人就労者の支援者を初めた頃、今のような新型コロナ禍ではないが、事務手続きの関係で、外国人就労者の入国が遅れて、またそれに重なり、牧場経営者の骨折するという重大な事故があった。
私は身体は小さいが体力にはとても自信があり、顧問先や相談業務のみなさんにお許しを得て牧場に10日間だけ入ることになった。
緊急避難的な事実だ。
昭和のスタントン牛舎に手押し車のサイレージなどすべて手作業の牧場、、
この初日の写真のように、、、
私はあたかも自分は牧場経営者になりたいかのように、、、
張り切っていた。
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糞だしも搾乳もすべて手作業だ。
私は身体中が悲鳴を上げた。
良かったのは最初、初日の3時間だけだった。
3日目の夜、ボロボロになって頭まで回らなくなる。
休憩中に、昼間の写真のような藁、わらの上に寝そべった。
夜の空は満天の星空。
私は身体中の疲労とともにとてつもない大きな悲しみが襲ってきた。
私は、まったくこの農業、酪農という仕事を続けるなんて私には出来ない、、、。
昔の開拓者や農業経営者たち、、、
なんて偉大、、、なんて忍耐力だろう
なんて強靭なんだろう、、、
私は本当に弱く、
ちっぽけな自信だったんだろう、、、、
私は、寝そべったまま
満天の星がまったく見えなくなる
すべてが甘ちゃんの自分が
見えたような感覚だった。
悔しかった。
当たり前に出来ないことなのに。
これしかないと決めて
取り組んでいる
農業経営者や牧場経営者の底力が
身に染みた。
大粒の涙が両眼から溢れ出た。
まったく止まらなかった。