コントラバス奏者が書いたコントラバスの曲。
じゃあ現状どんな曲がコントラバスソロのレパートリーなんだという事で。普通の作曲家はコントラバスの曲なんか書かないので、自身もベーシストで、曲も書いたよ。という人の曲が多い。まずはそんな中の有名どころをご紹介。
シュペルガー(Johannes Matthias Sperger)
古典派の時代でコントラバスの曲をいっぱい書いてくれた人。鍵盤以外の楽器との室内楽曲も書いてくれた稀有な人。
ドラゴネッティ(Domenico Carlo Maria Dragonetti)
「ベートーヴェンのシンフォニーのコントラバスパートが難しいのはこの人のせい」という逸話もある凄いベーシスト。一番有名なコンチェルトが、実は書いたのはこの人じゃないという説もある。コントラバスソロを勉強する上での入門曲。
ボッテジーニ(Giovanni Bottesini)
ハイポジション、フラジオレット、高速パッセージ等、コントラバスをよく知ってる上でのスーパーテクニカル超絶曲を沢山書いた人。「コントラバスのパガニーニ」とも呼ばれる。「こんなこともできるんだぜ!」という方面に掘り下げた人。オペラを指揮することもあり、幕間にそのオペラの幻想曲を弾いてたとか。
クーセヴィツキー(Serge Koussevitzky)
おそらく一番演奏される機会の多いコントラバス協奏曲を作ったのがこの方。1楽章と3楽章が同じ始まり方なので結構びっくりする。小品も無理ない感じで好き。ボストン交響楽団の指揮者でもあった。
ミシェック(Adolf Misek)
コンチェルトを書いてないという事は、コントラバス奏者以外の耳に触れる機会がほぼないという事なので、かなりマニアックになってしまうが、チェコの人で、かっこいいソナタを書いている。ほぼ全員が通る教則本を書いたシマンドル、このミシェック、そしてヘルトルなど、チェコはコントラバスが結構熱い。
プロト(Frank Proto)
アメリカのベーシスト、作曲家。カルメンファンタジーが有名。ジャズの要素が入ってるけど、ほぼ楽譜になっているので、クラシック奏者も弾けるレパートリーが嬉しい。私は音大時代にやたらと取り上げたが、世間的には(最近特に)流行ってない印象。
なんで初手で出さないんだと思われたでしょうか、プロオケオーディションの定番曲を作ったディッタースドルフさんですが、この人コントラバス弾きではなかったみたい。
wikiによれば、
「コントラバス協奏曲を残していることから、時にコントラバス奏者と誤解されることもあるが、実際はブルク劇場で定期演奏会が開催されていたほどのヴァイオリン演奏の巨匠であった。」
だそうな。
同じくオーディションの定番ヴァンハルもディッタースドルフも、演奏会とかCDで取り上げる人はあんまり居ないよね。吉田秀さんは偉大。
https://amzn.to/41e1Ily
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?