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「は」という音に込められた意味 ー 縁・境界としての「は」

※この記事は約900文字で、約2分で読めます

私たちが日常で使う「は」という音には、ただの音以上に、日本語ならではの深い意味が込められているのかもしれません。特に、訓読みで「は」と読まれる漢字には、中心から少し離れた「縁」や「境界」を表す意味が含まれているものが多く、これらの漢字からは「は」がもつ独特のニュアンスが垣間見えます。

代表的な「は」の漢字

  1. 葉(は) 葉は植物の端に位置し、幹や枝と比較して外側に広がっている部分です。中心部から少し離れ、全体を取り巻くように位置する葉は、植物の「縁」を象徴するものであり、「は」という音が表す「外側」や「端」のイメージを強く持っています。

  2. 歯(は) 歯もまた、口の中で「端」に位置するものであり、食べ物を噛み砕き、外界と体内の間に位置する存在です。言い換えれば、内と外を繋ぐ「境界」に位置するのが歯であり、「は」の音がもつ境界的な意味合いが見え隠れしています。

  3. 刃(は) 刃は、刀やナイフの先端部分を指し、物を分かつ「境界」としての役割を果たします。何かを切る・区切るという役割を担う刃は、まさに「端」や「縁」を表し、物事の中心ではなく、その周辺に位置するものと言えるでしょう。

  4. 端(は) 端は、文字通り「端っこ」や「縁」を表す言葉です。物の先端、または全体の境界部分を指し示し、物事の「はし」に位置するものです。この漢字もまた、「は」の音が示す「外側」や「境界」を具現化しています。

「は」という音の周辺にある言葉たち

この他にも、物事の「端」や「縁」と関連する言葉には「果て」や「橋」などがあります。「果て」は物事の最終地点や限界を表し、「橋」は異なる場所を結ぶ「境界」的な役割を果たします。これらも「は」の音がもつ周辺や外側、境界にあるものとしての役割を感じさせる言葉です。

まとめ

「は」という一音には、ただの音を超えた意味が隠されていると感じられます。物事の外縁、境界、端といった意味を持つ漢字に共通する「は」という音は、日本語の言葉の成り立ちや音のニュアンスを考える手がかりとして興味深いものです。

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