浅倉透は北極星である
この星に生まれてきた私たちは、いつまでも回り続けるしかありません。いくら前へ進んでも一周回って戻ってくることになります。命の元である地と海も所詮はこの星と共に、何もない暗闇の中で、太陽の周りをいつまでもくるくる回り続けるしかありません。あまつさえ、光を持たない埃だらけの迷子と短い命の子供たちが、私たちの頭上で回り続けています。もうめまいがしてしまいそうです。でも、だからこそ、引いた潮は満ちてくる、枯れた木々は花を咲かせる、月は欠けると満ちる、そして、夜が明けると朝がくる、そう