場末のディサービス(なまちち?)
喫煙室で のんびりタバコを吸っているNさんと話をしていると
厨房から大きな声が聞こえてきた
厨房スタッフのまーさんが
「純子さん これって なまちちって読みます?」
ちょっと待ってよ 高齢者の施設だからって なまちちは・・・
問題あるんじゃない?って思っていると 案の定 クーさんが
Hな顔をして なまちちに反応してるし・・・
一体厨房のまーさんは 何をなまちちと叫んでいるのか?
厨房に行って見ると ヨーグルトを見ている
生乳と書いてあるけど・・・確かTVのCMでは セイニュウと
言っている
せいにゅうと読むと思うよ CMでせいにゅう仕込みって聞いたけど
そうですよね いくらなんでも なまちちはないですよね あははは
まーさん 天真爛漫というか 天然というか 強いというか
またある日は フロアーで「私 16で子供を産んだの」と利用者さんに
話している
時々弟のような子が訪ねてくる事があったが
16の時に産んだ子供らしい と わかった。
あまりにも早い出産で驚いた。
私の高校時代に妊娠した 友人がいたが 高3の夏休み明けから
登校しなかった
多分 事情があったに違いない 早い妊娠は隠してたと思う
学校で性教育もない時代だった
最近TVで「あの子の子供」というドラマを見て
ヒロインがものすごく悩んで 産む決心をした
親も学校の先生も みんな悩んでいた。
まーさんのご両親は娘の妊娠に何も言わなかったの?と聞いてみた
まーさんは早くから家を出て 同棲をしていたらしい
親も 出産まで気がつかなかったらしい 病院から連絡があって
初めて 妊娠 出産を知ったらしい
その時のご両親の驚きは 想像もつかない
場末のディサービスでは いつもまーさんに驚かされた
そこまでは 他人に言わないでしょう と言う事も話してた
私は転校が多かったせいか 特に仲良しの友達もいなくて
一人で本を読んでいることが多かったから
まーさんのように 話す人は少し・・いや だいぶ苦手だった
自分のことを 話してしまうと楽になって 友達ができたのかも
しれない
私のように 黙ってしまうと他人は声をかけにくい
また 自分から話しかけないで オーラを出している時も多かった
ディサービスの管理者をするようになって 少し垣根が
低くなったように思うが その代わりに ディサービスやスタッフ
利用者さんを守らなければいけないという思いが強くなって
武装したように思う。
しんどかった。
朝5時から コーヒーを飲みながらチョコを食べる幸せ
一人の時間
涼しくなって 肺に入ってくる空気の冷たさ
幸せです。