八重山と乳がん検診。
こんばんは、アリス食堂です。
今日は書きたい事をスッキリとお題にしました。
どうぞ、お付き合いください。
私は、2016年に乳がんを患い、右胸を全部摘出手術しました。
右胸に石灰化した乳がんが広範囲に広がっていた状態。
リンパには広がっておらず、非浸潤がんという、とどまっている性質のガンであったために、放射線治療、薬物治療もありませんでした。
ホルモン治療をすすめられましたが、選択せずに3ヶ月、半年、1年と定期検診で様子をみていく事にしていました。
しかし、2年ほど前から私は定期検診に行っていません。
自分の中で感覚という部分に意識を向け始めてから、病院に行く事に意味を見出せなくなったからです。
全ては感覚。感覚こそが全てを引き寄せる。
2年ぶりに乳がんの定期検診に行ってきました。
その流れは前に投稿した、友達の友達だった彼の死からでした。
今ある体には限りがあるという事です。
今ある私の体ともっと繋がりたいと思った。
今目の前にあるものと、もっと繋がりたい。
今ある私の体にやってきた、乳がんとの向き合いです。
怖さは十分にありました。
乳がんを告知され手術するまでの間、手術し右胸がなくなってからの思い。
不安、恐怖、自分の体を卑下していたこと。
そのたっぷり味わったモノとの向き合い。
そして、その先にある受け取るものとは何なのだろうと。
久しぶりのかかりつけの病院は、高級ホテルのように生まれ変わっていました。周りの女性たちも、ちょっとお洒落して来ているように見える。
大きいパノラマサイズの窓は前と変わらずで、あの頃はこの景色をただただボッーと見ていました。
血液検査、マンモグラフィ検査では、私の左のおっぱいを横、縦と透明な板で押しつぶしてレントゲンを撮る。前の日の夜にお風呂の中で、左胸に尋ねました。
「明日はあなたに放射線をあてるのだけど、いい?」って。
「大丈夫よ。」軽やかな返事でした。
エコー検査では、薄暗い中でナマ暖かいジェルをたっぷり塗られて平面の機具であちこちを撫で回される。女性の看護師さんがしている事でも、これって結構なストレス。まぁ、あちらも好きでしている事ではないのですけど。
一通りの検査が終わり、後は診察を待つのみです。
告知された時は最後の方まで待たされたのを思い出します。
番号で案内されるのだけれど、今呼ばれたあの人、私より遅くなかったっけ??そんな事を思いながら、ふと足に目をやると履いてきたシューズが汚れている事に気づきました。しまったぁ・・。
だけど、これには理由がありました。
私はこの後、ある場所に行こうと思っていたので履きやすいシューズで来たのでした。
鹿児島にある八重山を知ってますか?
私は鹿児島県に住んでいながら、この場所を私は知りませんでした。
その場所はとても自然豊かな場所です。
この場所に風力発電が沢山立つ話がすすんでいるのだそうです。
聞けば、あの場所にも、この場所にもと、あちこちにそういう話があります。
あなたの住む町、あなたが昔住んでいた町、あなたが遊びに行っていた場所、そして、あなたの飲んでいる水にも繋がる話です。
私はその事を知りに八重山に行きました。耳で聞き、心と体で八重山の素晴らしさを感じました。この場所に大きな鉄の塊が沢山立つということ。それは、その塊を立てる場所のため、その塊を運ぶ大きな車を何台も何往復もさせるため、木を倒し、山の土を崩していくこと。
鉄の塊を山の地中深くまで突き刺すこと。それは、子供の頃にしていた砂遊びで、皆でせっせと盛った砂山に誰かが太い棒を乱暴に刺した事に似ている。水を含ませ、頑丈に皆で盛った山もその一刺しで至るところにヒビが入る。そのヒビはすぐには現れないのかもしれない。でも、じわじわと、確実に感じる事となる。
私は八重山に風力発電が立つことは反対です。
だけど、私が八重山を知り、誰かに伝えたい、繋げたいのはそういう思いではありません。
八重山に行き、体感したことの素晴らしさ、その山の水を飲み、その土地の記憶に思いを寄せる事。
私の住む場所、大好きな場所と同じ思い。
それは、自分を愛する事、誰かを愛する事と同じです。
さて、乳がん検診にもどります。
私の受付番号は66番でした。
65番の方が呼ばれ、順番通りに私の番号が呼ばれました。
「血液検査、レントゲン、エコーともに異常はありませんでした」
大きな画面には私の左胸のレントゲン写真がきれいに映し出されています。
「前に水の袋があると言われたのですが・・」
20年ぐらい前の社内健診で言われていた事を聞いてみました。
「ありますよ。だけど、これはガンにはなりませんから」
言われた際の先生には、ガンになる可能性があるので様子をみるようにと言われていたのだけど、医療とは日々変化するものですね。
私の今にあるもの、これまでのもの、全て私に必要なもの。
今あるネガティブなものでさえ、私に必要な大事なもの。
愛で受け止めよう。
写真の右の彼女は私の大切なお友達。
彼女が私を乳がんとの向き合いに繋げてくれた。
彼女は私だけでなく、色んな人とを繋げる魔法使いな人だ。八重山でも色んな人とを繋げてくれた。
繋がって思うこと、自分を愛している人は食と繋がっている。
食べるものを大事にする事は、自分を愛する入り口ですね。
そして、食べ物は自然へと繋がる。
お読みいただき、ありがとうございます。
次回も何卒、よろしくお願いします。
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