守り抜く伝統と味 アキモト製麺の「流儀」
明治時代から続く誇り高きソウルフード『幻の津軽そば』
青森県弘前市
弘前公園を抜けてマンガ「ふらいんぐうぃっち」の舞台の一つ,
藤田記念庭園の横にある坂を登った先にあるのが「アキモト製麺」
弘前の各地で聞くことができる名物「幻の津軽そば」を製造している会社です。
実はこの製麺所,深〜い歴史があるのってご存知でしたか?
「アキモト製麺を初めて知った」というあなた!
実に運がいいです( ´∀`)
津軽の麺匠,アキモト製麺さんの魅力を余すところなくお伝えしましょう!
津軽そばと共に歩む創業期
アキモト製麺は,明治21年創業の老舗
明治21年といったら伊藤博文が全盛の頃。歴史が深すぎる…
ちなみに青森基準では,弘前市が明治22年に誕生します。
アキモト製麺さんの方がお兄ちゃんなんだΣ(・□・;)
そんな弘前で産声を上げたアキモト製麺
「最上級の津軽そばを作りたい!」というという熱い思いを胸に津軽そばを作ります。
ちなみに,津軽そばについてアキモト製麺HPでは以下のように
説明されています
めちゃくちゃ手間がかかる!!( ゚д゚)
「蕎麦食べたい」から啜るまでに3日かかるのかぁ…
私ならガマンできなくて途中で諦めそう笑
しかしみなさんよく考えてみてください。
そばの香りは時間がかかるほどに飛んでいっちゃいます…
それじゃあ「最上」のそばじゃないよなぁ!
ということで,初代秋元社長は考えます
「香りが飛ぶなら,“呉汁”で補えばいいじゃないか!」
それで生まれたのが「幻の津軽蕎麦」なのです。
呉汁というのは,大豆をすりつぶしたペーストのこと
この製法によって,プチプチとした歯切れの真っ白な麺が生まれるのです。
実は、幻の津軽そばは、弘前市内でも味わうことができます。
弘前駅から歩いて5分ほどの場所にある、「虹のマート」中の
アキモト製麺直売所にて幻の津軽そばは注文が可能!
優しい出汁に柔らかい麺がよくマッチした
寒さの厳しい冬に体を温めてくれるような一杯です。
ざるラーメンって,知ってるか?
あなたは「ざるラーメン」と言うものをご存知でしょうか。
ざるそば、ざるうどん、ざるラーメン。
そう、めんつゆにつけて食べるタイプのラーメンのことなんです。
青森では、夏といえば「ざるラーメン」!
しかし、関東ではあまりなじみがありませんよね?
関東の麺では、めんつゆに浸すと味があまり絡まないのかもしれません。
この違いを生み出しているのが,「ちぢれ」「細さ」の2点。
特にアキモト製麺では「極細ちぢれ」の持ち味が存分に生かされており
これまでに食べてきたざるラーメンの中でもトップクラスの美味しさを誇ります。
しかし,この製麺方法を東京の製麺所にお願いしても「できません」と門前払いされた経験がある広報…気になります…
そこで,今回アキモト製麺さんにご協力をお願いしました!
どうやって作られるかのお勉強をすることで,より美味しくズルズルすすれるってもんです(^ω^)
ご協力くださったのは
アキモト製麺株式会社
代表取締役社長 秋元清渉様
そしてもうお一方…
アキモト製麺の公式Twitterを運営されている「中の人」!
本日はお忙しいところ誠にありがとうございます!!!!!
人気商品「中華麺」にかける想い
アキモト製麺の中華麺への参入は,幻の津軽そばから10年後の明治31年ごろのこと。
時が経ち,今では多種多様なラインナップで,各種飲食店や近隣学校の文化祭や地域のイベントなどで使用される「地域で愛される製麺所」として不動の地位を築いています。
この中華麺,なんといっても「香り」が群を抜いていいんです。
私なんて,ラーメンを食べるときにそんなに香りを気にするタチではないのですが,そんな私でもびっくりするくらい小麦ッ!
先ほど紹介した「ざるラーメン」で食べるとよりよくわかります。
キンキンの麺を勢いよく啜り込んで感じる小麦,
そしてその後に来る強いハリ!
シンプルな食べ方ながら,なんだかんだこれがいっちゃんウマい!
一度味わって欲しい…
そしてこのほかに類を見ない美味しさを生み出しているのが,
ノスタルジックな製麺機たち。
製麺といえば大規模な工場化が進む昨今,非常に原始的な製麺機を使用しています。だってセンサーがないっていうんですもの。
「センサー等があると複雑な構造になってしまいます。この機械は部品を交換しながらずっと使っているものです」と秋元社長は教えてくれました。
この伝統によって,味や食感が守られているわけ。
製麺したら次は「手揉み」の工程に入ります。
読んで字の如く麺を揉む!
秋元社長に教えてもらいながら初挑戦!
力いっぱい揉みましたが,まだ足りなかったっぽい…
ここで最大の特徴である「ちぢれ」が生み出されます。
必死に揉むこと数十秒…
秋元社長のもんだ麺と比べてみると歴然の差が。
やっぱりプロの技なんですね。めっちゃ難しい( ̄∇ ̄)
あの,しばらくここで修行させてもらってもいいですかね??笑
もんだ麺は「熟成」の工程に入ります。
熟成庫を開けた瞬間にひんやりとした空気と共に小麦の香りが!
美しく輝くたくさんの面を見せていただき大興奮でした!
アキモト製麺はほかにも,焼きそば麺も作っているとのこと
(どんだけ手広くやってるんだろうか…)
そこで,焼きそばなどを茹でる釜を見せていただけることに!
茹で場に入ると…巨大な釜がお出迎え!
轟音を立てて動く釜は,茹で上がった麺を水にくぐらせて湯切りもしてくれるそう。めちゃくちゃいい機械…迫力満点でした!
ここまでご案内をしてくださった秋元社長
お忙しい中ですがインタビューにも答えていただけました!
アキモト製麺のトップ 秋元社長インタビュー!
Q.アキモト製麺の麺は八王子でも大変人気です。東京にも食べてみたい方は多いとは思いますが,東京にアキモト製麺を作る考えはありませんか?
A.現在は地元でたくさんなので,東京に出店する考えはありません。他の地域で作るとなると,湿度や温度が異なるため製法を変えなければならない事も理由の一つです。
確かにあれほどの工程を経て出来上がる麺ですからね…繊細な感覚が求められるのもうなづけます。
Q.アキモト製麺さんが「うちは他とここが違う!」と言える部分はどこですか?
A.地の水・地の空気を使った「小麦の香りがする」ラーメンです。
当店でもシジミらーめんにアキモト製麺さんの麺を使用してますが,食べるときまでスープに負けない小麦の香りがするっていうのはよく考えるとすごいことなんですよねぇ。
Q.アキモト製麺さんが製麺所として大切になさっている理念がありましたらお聞かせください
A.自分で美味しいと思った物以外は作らない。ですかね。
社長からは穏やかな語り口の中から,弘前に根差す製麺所としての矜持が感じられました。
アキモト製麺従業員の“目(eye)”
今回はアキモト製麺の従業員である広報 蜜子さん
https://twitter.com/honetenobiru
のおすすめのラーメン店三選をお尋ねしました!(三つに限定したのでめちゃくちゃ苦慮してくださりました!ありがとうございます😊)
1.らぁめん萬
青森県弘前市元大工町20-1
濃厚な鶏白湯で有名なこのお店「らーめん萬」さん!
弘前公園からほど近いお店、このこってりとしたスープがアキモト製麺の麺によく絡んでおいしそう!!!
2.いわき食堂
弘前市一町田字村元794-12
こちらに関してはあっさり醤油ラーメン!
50年以上の歴史を持つ名店で,鶏ガラと煮干しのスープは絶品
少し弘前駅からは遠く,車で20分ほど。
当店の店主はあっさりラーメンが好きなので,連れて行きたいなぁ…
とってもいいブログ記事を見つけたので貼っておきます(⌒∇⌒)
3.そば処 こぎん
弘前に降り立った方なら一度は入ったことがあるんじゃないかと
思えるようなこのお店、めちゃくちゃ長いこと営業されてますよね
私もここで幻の津軽そばを食べたことがあります!
弘前駅から駅直結の商業施設「アプリーズ」に入る真横にあるこちらのお店
朝ラーするにもちょうどいいお店なんですよね(^ω^)
今日のまとめ
いかがだったでしょうか。
青森旅行に行った際にアキモトさんの麺を食べることで「青森マニア」に
一歩近付くかもしれませんよ(^ω^)
東京でもアキモト製麺の麺が食べたいんだけど💢
そんなあなたに朗報です!!!!!!!!!!!!!!!
アキモト製麺はネットショップもやっております!
今回紹介した商品もありますので,是非ともスープと一緒に購入して
ほしい…!
私のおすすめは「煮干しスープ」!これが本当にうまかった!
こんなに安価なのにしっかりと煮干しが効いたスープって採算が心配になっちゃう笑
さて,今日はここまで!
初めての記事になるので気合いを入れて書きました!(^ν^)
最後までよんでくださった皆様,ありがとうございます〜!
また青森に関する素晴らしいものをご紹介する機会があると思いますので
待っててけろじゃ〜 へばまた!!
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