クリーピーパスタ2はこんな本!第17夜SLUMBER PARTY (仮題:スランバー・パーティー)
第17夜
SLUMBER PARTY (仮題:スランバー・パーティー)
作者:Ashley Franz Holzmann
〈ストーリー〉
僕、ダン、トーマス、ランディは仲の良いグループで、ダンの13歳の誕生日を祝って、トーマスの家の地下室でスランバー・パーティーをすることにした。トーマスの父はアルコール依存症で、その日も家を空けて近所のバーで飲んだくれていたので、トーマスの家で大騒ぎをするには好都合だった。
地下室でゲームを楽しんだあと、みんなで1階のキッチンに行くと、裏庭に続くガラス戸を叩く音がした。見ると、鮮やかな色のふっくらしたコートを着た男が立っていた。男にはどこか人を安心させるムードがあり、なぜか全員の名前を知っていたので、子供たちは男を室内に招き入れた。
男は子供たちにチョコバーやドル札を配り、ゲームなどで盛り上がるが、僕はおかしなことに気づいた。それまでもやがかかったようにぼんやりとしてよく見えなかった男の顔が、黄色い目をした山羊の顔に見えてきたのだ。
僕、ランディ、トーマスは上の階に上がり、何かがおかしいと話し合ううちに、地下室にダンを残してきたことを思い出した。三人はダンを助けようと、トーマスの父の銃を手に、地下室へと下りていった。だが、そこには、無残に変わり果てたダンの姿があった――。
〈感想〉
これもティーンエイジャーのパジャマパーティーを題材にした作品。この作品には、怪人として「ふっくらしたコートの男」と「グレーマン」の二人が登場します。どちらも特に定番のキャラクターというわけではなさそうですが、酒に酔うと山羊の顔が表れるという設定や、童謡を歌い踊り、子どもと楽しく遊んでおいて惨殺するという手口は、いかにも都市伝説のキャラクターっぽい感じです。このあと、子どもたちをさらなる恐怖が襲います。
作者のAshley Franz Holzmannは、なんと沖縄生まれ。両親が空軍の軍人のため、さまざまな国で幼少期を過ごした国際派です。ニューヨーク州の陸軍士官学校「ウエスト・ポイント」で社会学を学んだ後、陸軍に入隊。現在はホラーや軍事風刺、SF、ノンフィクションと幅広いジャンルの本を執筆しています。
さて、この『THE CREEPYPASTA COLLECTION volume2』には、こんな感じの“内臓でろり~んなゴア度高め”ホラーも収録されています。もし翻訳されたらちょっと読んでみたいな!と思われた方は、ぜひ「いいね」とか「スキ」などリアクションしていただけたら嬉しいです。
(文責:岡田ウェンディ)
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