人生、綴ってみた 【最終話】
試練だらけの人生だった
人生、いい事よりも悪い事の方が多い
母の手紙に書いてあった
確かに私の人生は
山あり、谷あり、谷ばかり、だったけど
その方が人生の景色は綺麗なはずだと
そう信じて生きてきた
私の人生で一番の自慢は
息子を生んだこと
死産
流産は何度も経験した
生まれてきてくれたのは
息子一人だけだった
息子も何度も何度も
流れそうになったけど
必死でお腹にしがみついてくれた
なんて生命力のある子供なんだと
思わずにいられなかった
兄弟をいっぱい作ってあげたかった
なのに、一人っ子にさせてしまった
頭にハゲまでつくるほど
あなたは
本当に頑張り屋さんだった
頑張って
頑張って
出来ないと言って
いつもお風呂場で泣く
お母さんは
そんなあなたを見るのが
切なくて悲しかった
頑張りすぎるあなたが
少し心配です
疲れた時は休んでもいい
あなたの前で
ずいぶんと
お父さんとお母さんは歪み合った
離婚しないで
仲良くしてと
いつも泣いていた
温かい家族がほしい
私が願っていたように
あなたもそう願っていた
温かい家族とは程遠い家族
寂しい思いをさせてしまった
だけど
あなたは誰よりも優しくて
まっすぐに育ってくれた
もうすぐ社会人になる
夢に向かって頑張っている
あなたを支えてくれた人が
たくさんいたことを
忘れないで
自分の命より大事な命があると
あなたを生んで知った
あなたがいたからこそ知ったことだ
どんな形でもいい
幸せになってほしい
あなたは、絶対に幸せになれる
私はそう信じている