人生、綴ってみた 【結婚・前編】 #18
長い間
病院の、廊下の椅子に座って泣いていた
子供よりひどい泣き方だった
泣き疲れた頃
旦那が横に座っていることに気がついた
「虐待されている、って聞いてはいたけど
ずっと嘘だと思っていた。
父親が自分の娘にすることじゃないよな。
信じられないよ、こんな話」
かつて
結婚を約束した人が言ったセリフだった
旦那には口にしてほしくない言葉だった
そして、何?
嘘だと思っていた?
冗談じゃない
全てを受け入れてくれて
器の大きな人だと思った王子様は
最初からどこにもいなかった
受け入れられない、と
結婚を拒否した彼氏の方が
とても真っ当だった
寂しい
こんなふうに
二人で並んで座っていても寂しい
一人でいる時よりも寂しい
私の人生はいつも寂しい
そして、弟は「うつ病」と診断された