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50年前の『お金の大学』❓邱永漢『新ゼイキン報告』を読む 10日


景気振興には減税と積極財政が効果的というのは常識。ただ、その常識が実際に政策として行われるかどうかは別の問題。

政府の台所はいつだって苦しいから、大減税はまことに殊勝な心がけといってよいだろう。個人ではとてもそんなまねはできない。個人なら収入を減らさないためにまず支出をしめてかかろうとするであろう。しかし、政府がそんなことをやれば産業界はますます萎縮してしますから、むしろ不景気なときは逆に、一方において減税をしてみんなのふところぐあいをよくし、他方において積極財政を行って、景気の振興をしなければならない。

邱永漢『新ゼイキン報告』(昭和48年発行)


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