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大好きなAIR DOとわたし~弱視のわたしの飛行機事情~

「わたしは、視覚障がいの弱視があります。搭乗口を探すのが大変なので、お手伝いをお願いします。」

これは、わたしが一人または子どもと二人で飛行機に乗るときの定番フレーズだ。グランドスタッフに自分が視覚障がいの弱視であることを伝えて、搭乗口まで案内してもらう。今では、スマホのカメラ機能があるので、一人で探すこともできなくはないが、確実に安全に飛行機に乗るために、毎回お手伝いをお願いしている。

「かしこまりました。飛行機内ではお手伝いは必要でしょうか?」
「自分の席を見つけるのが大変なので、席まで案内していただけますか?あと、アナウンスが聞こえないことが多いので、個別に質問することもあるかと思いますが、よろしくお願いします。」

いつも、グランドスタッフの皆さんは、わたしの要望を丁寧に聞き取り、客室乗務員や到着先の空港のスタッフと連携して対応してくださる。そのおかげで、安心して搭乗口に進むことができるのだ。

二つの故郷の玄関口には、いつもグランドスタッフの安心させてくれる笑顔がある。

わたしがよく利用する航空会社は、北海道の翼 AIR DO。

神奈川県と北海道。わたしには、二つのふるさとがある。どちらの地域も同じくらい、わたしにとって大切な場所だ。

この遠い二つの地域に、安全に連れて行ってくれるのが、AIR DO。好きすぎて、北海道と神奈川の行き来はAIR DOオンリーだ。これまでの人生で、軽く50回以上乗ったのではないだろうか。

わたしにとって大好きな二つの地域を繋げてくれるどこでもドアのような存在だ。

AIR DOのスタッフは本当に優しくて親切だ。

他の航空会社の利用は少ないので、他の航空会社のことは書けないから、比較とかでは決してないし、他の航空会社ももちろん親切だと思っている。

現に、沖縄に行ったときに利用したANAも、大阪に行った時のJALも、とっても親切だった。

今日は、愛着のあるAIR DOの、嬉しかったり感動した話を書きたい。

グランドスタッフが丁寧に聞き取りをしたあと、一人または子どもと二人のときは搭乗口まで誘導してもらっている。(もちろん、旦那さんや、両親、友人が一緒のときは職員のお手伝いなし)

弱視もいろいろで、腕に触れて歩くほうがいい人もいれば、わたしのように腕に触れずに隣を歩く人もいる。

若いころは、腕をさっと出されたときに、自分がどのように振舞えばいいのかわからなくて悩んだこともあった。無理して、自分らしくない歩き方をすると、逆に歩きにくく感じたりする。

今は、「わたしは弱視ですが、ちょっと見えているので、隣を歩く感じでお願いします」と伝えられるようになった。そう伝えられるようになると楽だ。自然でいられるからだ。

わたし以外にもたくさんの視覚障がい者の対応をしているためか、自分に正直にお願いしたい誘導の仕方を伝えると、上手にそれに対応してくださる人がほとんど。安心してついていくことができるのだ。

手荷物検査を通過して、搭乗口へ。搭乗口では、いつも優先搭乗で、一番最初に案内していただいている。小さなお子さん連れや、妊婦さん、障がいのある人などが優先搭乗の対象だ。

混雑しているところを歩くのは大変なのと、最初に席を案内してもらわないといけないので、毎回とても助かっている。

歩きながら、忙しいのに笑顔で話しかけてくださるスタッフさん。

「そういえば、数か月前にもご利用になられましたね?」

なんと、覚えられていることも何度もあった。覚えていてくださること、そしてこういう声かけがさすがだなぁ、と嬉しくなったりする。

息子が生まれてからは、息子にも「飛行機たのしみだね」と話しかけながら案内してくれたりして、小さなお客様にも優しい。

飛行機に乗ると、席に案内してもらい、呼び出しボタンなどの説明を受ける。

わたしは、呼び出しボタンなどの文字が見えない。全く見えない。だから、こういうものはわたしの手を触って、いくつめのボタンか教えてもらうようにしている。こういうのも、手慣れていて、皆さんスムーズに対応してくださるので安心できる。

子どもがいるときは、AIR DOセレクトの絵本を貸してくれたり、お絵描きシートとペンをくれる。ニコニコ笑顔と優しい声かけを添えて。

飛行機が離陸する。ベルト薬用サインは見えない。だから、だいたい飛び立ってからの時間を見て、ベルト着用サインが消えたかどうか判断して、お手洗いなどに立つようにしている。

あるとき、ベルト着用サインが消えたころだろうか。一人のCAさんが駆け寄ってきてくれたことがあった。

「リコちゃん!!」

「ん?聞き覚えのある声…あ!」

それは、大学時代の友人だった。優先案内をしてもらい、一番前の席に座っていたわたし。一瞬照れくさい気持ちになったのだが、その子はニコニコ話しかけてくれて、あとでAIR DOのコップにメッセージを書いて渡してくれた。

大学時代からとても素敵な憧れの子。弱視のわたしだから、もしかしたら声をかけなくても気づかないだろうと声をかけない人もいるかもしれない。でも、彼女は声をかけてくれた。メッセージもくれた。それがとても嬉しかったのだ。

またあるときは、息子が「これなにー?」と指さしたものがよく見えずわからなかったとき、優しく声をかけて息子に教えてくださったCAさんがいた。

飲み物の手渡し方も、全ての人に丁寧だろうけれど、見えづらいわたしがこぼさないようにと、とても丁寧に手渡してくれるのを感じて嬉しい。

飛行機内でおむつを替えざるをえなくなったとき、狭くて揺れる化粧室内で四苦八苦しているわたしを助けてくださったCAさんもいた。

見えづらさをさりげなくフォローしてくださり、聞き返しても嫌な顔をせず、丁寧に答えてくださるCAさんたち。

だから、また乗りたい!また会いたい!!と思うのだ。

着陸して、もうひとつの故郷の空気を吸ったとき(どちらの故郷にしろ)緊張の糸がふっと抜けていくのがわかる。

見えづらい長旅は疲れるものだ。だけど、安全な操縦をしてくださるパイロットと、細やかな優しさ溢れるCAさんたちのおかげで、わたしも安心して、どこでもドアのその先に行くことができるのだ。

そして、まだわたしと空港スタッフの関わりは続く。

飛行機を降りた後、行きなれた場所なら一人で行ったり、またはお迎えが来たりすることもある。

でも時々、慣れない場所に行くときや遅い時間などは、バス乗り場が分からなかったり不安になるときがある。

そんなときは、空港スタッフに迷わず助けを求める。

最終便に乗らなければならないとき、到着してからバス乗り場への案内とチケットの購入などを手伝ってもらったことがあった。

空港スタッフに案内され、バススタッフと連携。チケットの購入からバスの到着先の情報まで丁寧に説明を受ける。

バスの時間まで時間があるときは、ベンチに誘導され、時間になるとお迎えにきてくださった。

おかげで、安心して目的地まで到着できるのだ。

空港は、本当に沢山のスタッフが働いている。

そのなかの何人ものスタッフの優しさが繋がって、弱視のわたしでも安心して飛行機を利用できる。顔を覚えられるほどの常連客になれるのだ。

このような優しさをいつもわたしにくれる空港という場所。

そこには、様々な苦労やドラマがある、そんなことを空港職員であるささかまさんの記事で知ることができた。そして、また感謝の気持ちが溢れるのだ。

さらに、現役CAのおとうふさん。彼女のような、心から困っている人に手を差し伸べることのできる素敵なCAさんがいる。


だからわたしは、空港が、飛行機が、空の旅が、大好きなのだ。

今日はAIR DOでの出来事をメインに書いたが、心に残っている空港・飛行機エピソードはたくさんあるので、また書きたいと思っている。(赤ちゃんを飛行機で絶対寝かすテクニックや、大雪フライトの話、素敵なお客さんの話など)

では、また♪









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