見えにくい聞こえにくいママが出会った不審者と社交的息子の防犯対策を考える
わたしが20代のときのこと。
勤務先の会社からバスで帰るため、バスターミナルに着いたときのことだった。
知らない男の人がわたしのそばにいた女の人に声をかけていた。
と、チラっと見て、わたしはそんな風に思った。
その女の人は近くのベンチにいたが、サッと立ち上がってどこかに行ってしまった。
それから、先ほどの男の人はわたしのそばにやってきて、2つくらい隣に座った。
わたしは特に気にもとめずに、そこに座ったまま。
すると、男の人が何やら話しかけてきた。
はっきりしゃべってくれれば聞こえるくらいの聞こえにくさなのだが、その人はポソポソっと小声で何か言っている。
明らかにわたしに向かって。
「なんでしょうか?すみません、聞き取れないのですが・・・」
と私は言ってみた。
すると、その人は今度はわたしにスマホを見せてきた。
わたしは席を立とうか、話を聞き続けようか迷った。
しかし、困りごとだったらかわいそう…
「見えにくくて…すみません」
と素直に伝えた。
すると、スマホをぐいっと近づけてきた。
「いまひまですか」
と書いてあるのが見えた。
そうか、さっきの女の人もこれを言われて逃げたのか…。
やっと気づいたわたしは、あわてて立ち上がり、
「急いでますっ!!」
と、バスに乗らなきゃいけないのに、バスターミナルから離れた。
しばらく暇をつぶしてから、バスターミナルに戻ったのである。
まだ20そこそこだったので怖かった。
見えにくい・聞こえにくいなんて情報までペラペラしゃべっちゃったし!
追いかけてきたらどうしよう…!と。
見えにくくて聞こえにくいとすぐには不審者にすら気づけない。
それからは、ずいぶん慎重にはなったものだけれど、それでもたまに不審者に出くわすと、目が見える人のようにはいかない。
目が見える人なら、危険を察知して逃げるのも早いだろう。
しかしわたしは…
ベビーカーを押していていきなり子どもにパンチするしぐさをして近づいてきた人…そばにきてやっと気づいてあわてて逃げたり…
ベビーカーの息子を連れてエレベーターに向かうと、目の前でエレベーターが閉まって行ってしまった。真隣のおじさんがエレベーターに「このっ!」と蹴りをいれるのを見て、慌てて逃げたり…
怖い思いも結構している。
きっとわたしより、もっと怖い経験を沢山してきた人は沢山いると思うけど、わたしはこういう経験を重ねて、昔よりは外を歩くときに見えにくいながらも”空気を感じる”ことを大切に生きるようになってきたと思う。
そして
目が見える・見えないだけでなく、子どもにも危険がいっぱい。
【知らない人についていってはいけないよ】
社交的な、人が大好きな息子に口うるさく伝えているが、小学生になる息子が心配でたまらない。
子どもだけで外で遊んでいたわたしの子ども時代はどこへやら…
安心して子どもを小学校に送り出せるだろうか。
言い聞かせるだけでなく、周りの友人やママ友に話を聞くと、GPSやキッズケータイを持たせるご家庭も多いとか。
幼稚園までは一人で道を歩くなんてことなかったのに、小学生になったらお友達といっしょに登下校になり、お友達と遊びに行くことも増えるだろう。
子どもの誘拐も怖いし、事故も怖い。
怖い思いをたくさんしてきたぶん、そしてわたしが見えにくいぶん、きっとわたしは口うるさい母親だ。
道を歩くときも、あれこれ注意しながら歩いている。
「知らない人に声をかけられたらどうする?」
「よく周囲を見て歩くんだよ」
「駐車場の前を通るときは乗っている人がいるかよく見て、きをつけて渡るんだよ」
「横断歩道!もっと真ん中を歩いてね」
息子の隣にわたしがいないとき、この言葉を思い出して、安全に歩いてほしい。
これからますます、親子共に防犯対策を考えなくちゃ。
なにかアイディアあったら教えてくださいね🎵