「風が強い日」2020年4月26日の日記

今日は4時起き。かもなく不可もない朝だ。思ったよりも暖かく、風の気持ちいい日だ。

午前は溜まった洗い物と掃除をした。それからなんとなく気になっていた漫画を読んだ。「明日私は誰かの彼女」という作品だ。レンタル彼女というものに登録している女の子の話だ。とても現代風刺的な内容だなと思った。絵が綺麗なので読みやすい。現代を生きる女の子たちの生きにくさや、苦悩などが鮮やかに描かれている。気になったら読んでみてほしい本でもある。
がたがたと風で窓が揺れている。

Youtubeで吹奏楽の動画を見まくっていた。僕も中学時代は吹奏楽部でサックスを吹いていたので吹奏楽動画が好きなのだ。昔を思い出せるような感覚にもなるし、吹奏楽サウンドがそもそも好きだからだ。原信夫のシングシングシングやらA列車で行こうやらを聴いてニマニマしていた。おじさんジャズはとんでもない色気があるからたまらない。余裕のある演奏というのはこんなにも魅力的なのかという気になった。

15時から、好きなアーティストの藤井風さんが配信をするというので楽しみである。藤井風さんを初めて知ったのは椎名林檎のカバーからだ。ついこの間デビューするまではYoutubeに弾いてみた動画を上げていたのだ。デビューしてからはあまりそういう活動もしなくなるのだろうなと思うと少しだけ悲しくなる。彼の逸脱した編曲センスと歌唱力、表現力には脱帽しかない。彼を初めてみた時から僕は彼に夢中だ。新曲が挙がれば全て買うし、ライブにも行く予定だった。ライブはちなみに今回の疫病のせいで中止になってしまったのだ。残念。生風さんを見たかった。

彼のライブが始まった。喋ると思ったよりも年齢通りで、なんだか安心している自分がいる。一つ年下の子が自分よりずっと大人っぽくてすごいものを持っているというのに焦りを感じるからだ。普段まで大人っぽかったらなんだか自分の精神年齢が低いのか?なんて思ってしまう。彼のちょっぴり人間らしいところが見られた気がして嬉しい。

濃厚な時間を過ごしてしまった。藤井風の演奏を聴きながら梶井基次郎の「檸檬」を読んだ。彼の表現の仕方は音楽だが非常に文豪に近い匂いがするのだ。だから相性が非常に良い。気持ちいいほどどちらの良い成分を吸収できている。カルシウムとビタミンDを一緒にとると吸収率が上がるかのような感覚だ。それにしても、こんなに自然体で気持ち良さそうにピアノを弾く人を見たことがない。本当に天才なのだなと彼を見て思う。

彼の配信が終わってから、適当なJazzを聴きながら「姑獲鳥の夏」の続きと、怪談文芸に関する本を読んだ。

適当に食事でもして1日を終えよう。

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鬼堂廻
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