死んだ目で仕事をする人生はクソ

死んだ目で仕事をしていた。

つい30分ほど前のことだ。

特に大変じゃなかった。今日は。

いや、大変だったな。

めちゃくちゃ客は横暴だし、わけのわかんねークレーム入れてくるし、そのせいでやっておかなきゃいけなかった事務作業終わんなかったし、声でかくてうるせーし、2歩歩けりゃ見つかるもの聞いてくるし、トイレのスリッパそろえねーし。

こう書きだすと大したことないんだよな。

全く大したことが無い。

僕のほうがよっぽどみみっちく見えるほど、クソ小さいことだ。

多分ブラック企業なんだけど、人間関係が悪くないからなまじ嫌いになり切れずにいる。

まだ自分の本気出せてないとか、自分はまだ限界じゃないとかそういうことばっかり考えて逃げ出すことができないでいる。

全部めんどくせえ。

なんというか、新卒というカードを切って入ったのを嘆くほどではないのだが、もっとやれたんじゃないかとかなんだかそういう自己過大評価の気持ちばかりが先行する。

皆こんなものなのか。

僕は超能力者じゃないので誰かの心を読めるわけでもないし、誰かになれるわけでもないので想像もつかないが。

死んだ目でPC叩いて、電話対応して、たまに接客して。

しかも心の闇が深すぎてうまく笑えないし、ぞんざいな態度になっちゃうし、そこでまた自分のことが嫌いになる。

周りは文句言ってもうまく笑ってたり、愛想がよかったりして、どうしてそんなに器用なんだろうと疑問に思う。

優しい心を持っているからきっとそういうことができるんだろうな。

僕は、無理だ。

僕のことをなんとも思っていない、もしくは人間とすら思っていない人間に笑うなんて器用な真似は出来ない。心が狭い。

人間めんどくさいし、人間を早く辞めてしまいたいのに、人間扱いされないと気分が悪くなるなんてほんとうにめんどくさい奴だな。

そういってる自分が一番嫌いだな。

はぁ。

今日もまた適当にビールでも買って帰ろう。



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鬼堂廻
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