「タール」2021年3月14日の日記
さて今日も1日が終わる。
ここ数年時間が過ぎるのがすこぶる早い。本当に驚くほど早い。
今日なんて何となく仕事をしていたらもう18時だ。
困った。
時々湧き上がるどろりとした黒い感情がある。
倦怠感とも嫌悪感ともいえるその感情は、僕が予想だにしない時にばかり生まれてくる。どろどろとしていて、何か恐ろしいような、抱いてはいけない感情のようなものなのだ。
タールのようなその感情が生まれた時、僕はそっと人とのかかわりに距離を置く。
僕のわかりにくいSOS信号だからだ。
「人間関係に疲れたよ~」「心が満たされていないから攻撃的だよ~」そういうとき、タールの感情が生まれてくる。
この感情が湧きあがったとき、僕は誰かを傷つけてしまうかもしれない。だから、そっといなくなろうとする。小さなナイフが何本も体中に刺さるような苦しさを覚える。
感情を誰かと共有することは出来ないのでこれが僕特有のものなのか、それとも皆湧き上がるものなのかさっぱりわからない。
この感情になるトリガーも、実はよくわかっていない。
僕は僕自身のことをよくわかっていないので、どんなきっかけで傷つき、厭だと感じるのか見当もつかないのだ。
SNSにあげられた友人の「空が綺麗」という何気ない呟きにさえ傷つくのだ、僕は。
傷つくことなんて何もないのに、むしろそれに傷ついている方が疲れるのも理解できている。でも、そういう訳の分からないところで僕は心をすり減らしているのだ。
ガラスのハートとはよく言ったもので、心というのは実に脆い。
知らない間に強化ガラスになっている人もいればカバーグラスのように薄くなっている人もいる。
僕は自分の心がかなり危うい脆さを持っていることを自覚しているので、出来るだけ壊れないように壊れないようにと保守的になってしまう。
しかしその反面、どうにでもなってしまえという自棄も起こしそうになる。
そこのバランスが保ててないと、僕は僕自身の手でガラスのハートを粉々に砕いてしまいそうになるのだ。
思考がまとまらない。
夢見心地のような気分のまま何のやる気も起きず今日は一日を過ごした。
何となく開いた本も文字が滑って読めない。
またスランプに陥っているのかもしれない。
心を満たすには何をしたらいいのだろうか