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7月に見てよかった映画

まだ7月は終わっていないが、この先予定が詰まっていて見られる気配が無いので、フライングする。

自分の備忘録に近い形で書くので、あらすじ等は省く。気になる方は検索してみてほしい。


ティファニーで朝食を

言わずと知れた名作。

冒頭、ティファニー前で朝食をとるオードリー・ヘプバーンが印象的だった。

なにより、オードリー・ヘプバーンが美しすぎる。50年ほど前とは思えないほど光輝いて見えた。

目に入ってくるものすべてがロマンティックだ。オードリー・ヘプバーン演じるホリーの自宅のインテリアがたまらない。モダンな中にもポップ且つキュートさが垣間見え、差し色も印象的だった。彼女の身に着けている衣装も細かくチェックしたい。

トランクを積み上げて衣装ケースみたいにしているのも良いアイディアだと思う。最近インテリアに凝っているのでそういう意味でも今見られてよい作品だった。

自由気ままで好きなように生きるホリーの姿に、ポールと同じ目線から惹かれていく。倫理的にどうなの?という個所もあるが、フィクションをフィクションとして楽しめなければ映画を観ていても意味が無い。

ビジュアル的な側面は勿論なのだが、中身も良かった。



今夜ロマンス劇場で

映画館で見ようと思ってみられなかった作品だ。

こういうレトロな世界観のものに弱い。そういう意味でも、この映画のポスターはよく覚えている。

小道具、セットに至るまで僕の大好きな古き良き昭和のかおりが残っていた。

オードリー・ヘプバーンのような気品を漂わせる強気な綾瀬はるかの姿と、誠実そうな昭和のにおいが強い坂口健太郎の組み合わせがなんとも新しい。

設定は王道の「映画の中のお姫様が現実に出てきてしまう」というもの。強気な女性と優しい青年の組み合わせならだれもが予想できる、青年が振り回されるといった構図。

そんな王道な設定から、どんなクライマックスなのか、大体の予想はついていたのだが見事なまでにそれを裏切られた。いい意味で。

自分でもびっくりするくらい泣いた。

あと、北村一輝が最高。一番好きなキャラ。


三銃士

ミュージカルをしていたころ、上演するかもしれなかった三銃士。

その時に役者と一緒にこの映画を観た。だから実質2度目の観覧だ。

やはり映画を観るうえでの自分の着眼点は、「ファッション」「世界観」が主なのだと知らしめられた。中世のファッション、背景、小道具にばかり目に行く。知っている作品だったからかもしれないが。

絵にかいたような勧善懲悪と冒険ものが好きなので、「三銃士」は原作から好きだ。

それに加えてこの映画は若干のスチームパンク的な、文明を感じさせる。古臭いだけではなく、現代的な要素もはらんでいて見ごたえがある。

個人的にはアラミスという牧師の方が好きなのだが、声が津田健次郎だし、実写版の美女と野獣でガストンを演じていた人だった。

あと、オーランドブルームも出てる。


スクール・オブ・ザ・イヤー

Twitterかなにかで良いインド映画があるよ!とおすすめされた映画。

ガネーシャが肩に乗っていると霊能者さんに言われてからインドが何となく好きになったので、インド映画が見たかった。

ガッチガチにサリーとか着てるインドの感じかと思ったら、結構普通のスクールもの。制服とかみんな着てるし、フェラーリも出てくるし、見やすい!と思ったら急に始まる歌。

ミュージカルより急に始まる。でも面白い。あとサリー着てた。

画面の使い方が面白いなーと個人的に思う。あまり日本映画やハリウッド映画じゃ見かけないような画面割りをする。文化の違いでこんなにも映画の作り方が違うのかと面白くなった。

映画を観るときはあくまで「第三者」でしかないのに、この作品では登場人物がこちらに語り掛けてくるシーンがいくつもある。そのせいもあり、自分もこの学校の中に入り込んでいる錯覚を起こす。

転校生のアビがかっこよすぎる。めっちゃムキムキだし、声も良い。

ヒロインのシャナ―ヤちゃんのお顔がびっくりするくらいタイプだった。


プロデューサーズ

これもミュージカルでやるかもしれなかったので見た。実質2度目。

だいぶ前の記憶だったので全く覚えていなかったのだが、主人公のマックスをめちゃくちゃ演じたかったのを覚えている。

女たらしのくず野郎という、最高の役だ。

結局この作品になることはなかったけれど、主役を担った作品では女たらしのくず野郎を演じることが出来て満足だ。まあ、その話はまた後で。

コメディとしてかなり完成度が高いと思う。ミュージカルにしては歌が少ない気もするが、ミュージカル映画だったらこんなもんだろう。これもまた少し時代が前だ。

ファッションや小物が見ていてワクワクする。シルクハットとタキシードを身に着けるのが礼装だった時代に生まれたかった。

内容はなかなか尖っていて、ナチスのことだとかゲイのことだとかを面白おかしく表現している。見る人が見れば激怒するだろうなという内容だが、生憎僕はフィクションをフィクションとして楽しめるので全く平気だった。


下妻物語

これもずっと前に見てからずいぶん時間が経ってしまった。

2度目にみたのだが、やっぱり良い。

下妻ではないが、これに近いような田舎に住んでいたせいもあり親近感が強い。暴走族も夜中に走っている土地だったからなおさらだ。

まず、テンポ感が良い。桃子の語りを背景に絵本のように目まぐるしく展開していく。途中アニメーションを挟むのも斬新で面白かった。色味も可愛い。途中フィルムカメラのようなわざと荒い画質の映像を挟んだり、コラージュのようになったりするのがいい。

田んぼのあぜ道に佇むロリータの異質さと、そのインパクトから何人の人間がこの構図にあこがれたのだろうと思いを馳せた。

絶対に触れ合わないだろう2人がひょんなところから友達になっていく様子に、青春のに文字を感じざるを得ない。ノスタルジックとも、センチメンタルともちがう妙な、しかし心地の良い感情になった。

今年の夏は、田舎に帰ろうとも思わせられる作品だった。



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鬼堂廻
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