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鬼堂廻
2021年10月6日 14:38
先月、気晴らしに京都へ足を運んだ。梶井基次郎は京都から逃げ出して何百里も離れた仙台や長崎にいってしまいたいと檸檬で述べていたが、僕の逃げ出す先はこの京都だった。東京のギラギラとした喧騒と希薄な人間の佇まいなどから離れたくなって、逃げるように京都へ向かったのだ。先に断っておくが、療養のためではない。僕は僕自身の心の安寧を求めて京都へ足を運んだ。京都へ向かう時の僕は実に乙女的で、まるで京都に