サマルカンドの女子高生|世界遺産思い出ばなし
前回の続き。ウズベキスタン旅行記最終回。
サマルカンド
早朝。ブハラから次の都市サマルカンドへ移動します。
サマルカンドへは列車「特急シャルク号」に乗って大体2時間半くらい。
今では分かりませんが、当時は個人でウズベキスタンを旅行する日本人は少なかったようで(お土産屋さんがそう言っていた)、1人でうろついているとしばしば好奇の目で見られました。
ウズベク語で日本人のことを「ヤポーニヤ」と言うのですが、この旅行中に何回「ヤポーニヤ」と言ったことか!
シャルク号で隣になった男の子は、出発前に誰かに携帯で電話をかけて「◎△$♪×ヤポーニヤ¥●&%#」と言っていたので、おそらく私のことを言っていたのだと思われる。
ただ、物珍しい目で見られるものの、みんなめちゃめちゃ親切なんですよね。
隣の男の子がお菓子を分けてくれたり、車掌さんが飲み物いらないか?と聞いてくれたり、何かと気にかけてくれました。
シャルク号は車両の真ん中を中心に座席が対面になっており、中央のパーテーションに設置されたモニターでは映画が上映されていました。
1本目のサスペンスはみんなつまらなそうにしていましたが、2本目のコメディでは車両内のみんなが爆笑。しかもこのコメディ、とにかくハゲネタ一辺倒のストーリーだったので、ハゲって世界共通で面白いんだな…と感慨深い気持ちになりました。
車内で旅行記を書いたりして過ごし、お昼頃にサマルカンドに到着。
朝から長時間移動してお腹も空いたので、まずは食料の調達です。ここまででも結構ウズベキスタン料理は食べてきたので、まだ出会っていない「ナン」や「プロフ」を食べたいところ。
サマルカンドの名所、レギスタン広場へ向かう道中でちょうどいいご飯屋さんがないか探していたところ、私の食べ物レーダーが何かを察知!
ふとそちらに視線を向けると…
君、何かを運んでいるな!?
男の子が入って行った建物に近づき、中をチラッと覗くと…
ナン工場だ〜!
ウズベキスタンのナンはインドのナンとはまた別物で、どちらかというとパン寄りの食べ物。サマルカンド以外の場所でも「ナン」とされるものは食べましたが、カッチカチで正直美味しくは無かった。
ただ、サマルカンドのナンは他の地域のものより美味しいと聞いていたので、ここでナン工場に出会えるとはラッキーです。しかも、「これ持っていきな」と出来立てのナンを一枚分けてくれました。優しすぎる。
その場で一口食べると…モッチモチでうまい〜〜〜!!!
直径30センチくらいあったので、2日くらいかけてゆっくり食べました。
ナンに出会えてハッピーな気持ちで再度レギスタン広場へ向かっていると、前方に女子の集団が。みんなでお喋りしながらのんびり歩いていたので私がスタスタ追い越すと、背後からピタッとお喋りの止む雰囲気。そして何やらヒソヒソと話し始める。
あ〜これ日本でも苦手なやつ!絶対私のこと話してる!!
若い女子集団怖いぜ…と思いながら彼女達と違う道に進んで行ったのですが、彼女達もレギスタン広場へ向かっていたようで、ところどころで遭遇してはチラチラ見られる。
若干の居心地の悪さを感じながらも、目的地のレギスタン広場に到着。
広大な敷地に巨大かつ精緻な装飾を施された建造物が建てられており、当時の権力者の絶大な力を感じます。
ただ、サマルカンドに来るまでに散々モスクやメドレセを見てきたので、もはや食傷気味でもある。(もったいなすぎる話)
敷地内のお土産屋さんをメインに見て回っていると、再び女子集団に遭遇。そしてついに、あちらから声をかけられました。
写真…!旅行も終盤なので結構ヨレヨレなんですが…と思いつつ、ウズベキスタンの女子高生達と一緒に撮った写真がこちらです。
終始キャピキャピ感に怯えてはいましたが、改めて見ると良い写真。
白シャツ×黒スカートが制服のベースでありつつ、上着や着こなし、小物で自分の個性を出していて可愛いです。
まさかウズベキスタンで女子高生に囲まれるとは思っていませんでしたが、彼女達にとっても珍しい経験として思い出に残ってるといいな。
ずいぶん歩いたのでそろそろホテルへ。
夜ご飯どうしようかな〜と思いながら帰っていると、ホテルの近くに何やらお店がある。しかも店先で何かを調理している雰囲気!
近づいて、何を作っているのか見ようとしていると、突然横から声をかけられました。
突然の日本語、しかも単語を知っているとかではなく完全に会話ができる現地の方。
一体何者!?と思いつつ店内で待っていると、先ほどの方がプロフを持って席にやって来ました。
まさかこんなところで日本に留学していた方に遭遇するとは!
初めて食べるプロフは思ったほど脂っぽくなかったですが、塩気がちょっと薄かったかも?レーズンではなくジューシーなぶどうが、アクセントになっていて美味しかった◎
ウズベキスタンでは料理と一緒にポットのお茶が出てくることが多いのですが、料理との相性が良いだけでなく、カテキンの殺菌作用?のおかげで、旅行中お腹を壊したりせず元気でいられたんじゃないかと推測しています。
再び特急シャルク号に乗り、タシケントへ。
1週間に及ぶ私のウズベキスタン旅行、これにて終了です。
今回、何かと日本と縁のある方に出会うことが多い旅でしたが、みなさん本当に優しく、親切な方ばかりで、色んな場面で助けてもらいました。ラフマト!
おかげで10年経った今もウズベキスタンには良いイメージしかないし、人生の間でもう一回行きたいなとも思っています。
もし今、ウズベキスタンに行ってみたいけど迷っている人がいたら全力でオススメ!
全3回の長編になったウズベキスタン旅行記、ここまでお読みいただいた方ありがとうございました。
おしまい。
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