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web3についてのレポート読んでみた(3/N)

今回も前回に引き続き「web3 リサーチ2023」をもとに記事を書いてみる

https://blockchain.bitflyer.com/pdf/web3Research2023.pdf

第5章 暗号資産

暗号資産とは

まずは、「暗号資産」という言葉について調べてみた。

第一章 総則
(定義)
第二条 …

5.  この法律において「暗号資産」とは、次に掲げるものをいう。ただし、金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第三項に規定する電子記録移転権利を表示するものを除く。
一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)

日常的に使わない言葉が多いとどうも理解が難しい。自分なりの解釈でいうと「商品を買ったり、サービスを受ける際に対価となりえるものかつ 購入や売却が可能である 電子的な方法で移転できるものまたは、交換ができるもの」といった感じだろうか。

CEXとDEX

この「暗号資産」を扱うためには登録を受けなければならない。日本で登録を受けた業者は2022.11.30 時点で31社(本記事を書いている2023.1.4 時点の更新はないが、FTX JAPANに関しては業務停止命令がでている。)

http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kasoutuka.pdf

関東財務局 暗号資産交換業者より

アメリカ ニューヨークでは日本でいう登録業者にあたるbitlicense を持つ業者が31社ある

中央集権型の取引所(bitFlyer やコインチェックなど)を「CEX」分散型の取引所(Uniswapなど)を「DEX」と呼ぶ。詳しくは下記を参照してほしいが、「DEX」では暗号通貨同士を取引することができ、ブロックチェーン上で直接取引される。多くの「DEX」はイーサリアムを手数料(ガス代とも呼ばれれる)として支払う。

https://www.coinbase.com/ja/learn/crypto-basics/what-is-a-dex


DEX(Uniswap) スワップ(暗号資産の交換)画面

いきなり「DEX」から取引を始めることは資産の多くを日本円でもつ
日本人にはハードルが高いだろう。最初は日本円を入金して暗号資産と交換できる国内の「CEX」から取引を始めることが比較的始めやすい。(国内の「CEX」についてはたくさんの記事が出てくる。やたらと口座開設のバナーばかり出てくる記事もあるので、自分で調べてから開設をおすすめする。)

「CEX」を使用する際も基本的には「取引所」での取引がおすすめ。
取引の方法としては、「販売所」での購入と「取引所」での取引があるが「販売所」は販売手数料が上乗せされており若干高めの単価が設定されている。

bitFlyer  販売所と取引所

レンディングとは

レポートの中で「レンディング」という言葉がでてきたが、よく聞くものの理解があまり出来ていなかったので調べてみた。文字通りの意味は、

貸すこと、貸し付け、融資
貸し衣装

英辞郎 on the WEB

つまり、暗号資産を貸付するということ。一方で暗号資産を触っていると「ステーキング」「ファーミング」といった似たような用語が出てくるので整理したみた。

レンディング、ステーキング、ファーミングについて

ファーミングの「ペアでの流動性への貢献」とは、暗号資産A と 暗号資産B をペアとしてそれぞれ同額分をブロックチェーン流動性プール(トークンをストックしておくイメージ)に提供し流動性(換金しやすくする)を確保するという意味である。

ちなみにレポートの11章にある用語集には下記のとおり記載されている。

暗号資産レンディング:投資家が保有している暗号資産を取引所等の第三者に一定期間貸し出すことで、銘柄や数量、貸出期間に応じた利用料 (貸借料) を 借り手から受け取れるサービスのこと

イールドファーミング:暗号資産レンディングサービスに暗号資産を預け入れて利息を獲得する運用手段をいう

ステーキング:対象の暗号資産を保有しブロックチェーンのネットワークに参加することで、対価として報酬が貰える仕組みのこと

株式会社bitFlyer Blockchain 「web3Research2023」より

ステーブルコイン

ステーブルコインとは、法定通貨(円や米ドルなど)と連動する価格を維持するように設計された暗号資産を指す。基本的に価格の変動が少なく安定している。(米ドル連動の場合、乖離は0.1%程度)
価格が安定している上で、ステーキングの利率は銀行預金よりもずっと高い。例えば、1年の定期金利で比較すると定期金利の場合、高いものでも0.3%ステーブルコインの場合、5.5% (APY)*1 10倍以上の差がある。*1 APYは変化するので固定ではないので注意が必要

定期預金金利(価格.comより)


ステーブルコイン(USDT)金利(Binanceより)

金利の差で10倍ということは仮に1年後まで金利が固定の場合かなりの差が生まれる。下記は仮に10万円を預けた場合の違いを示したグラフ(配当を再投資に回し続けた場合)定期金利の場合は、約300円の金利を得るのに対してステーブルコイン金利の場合は、約5650円の金利を得ることができる。

この差をみると法定通貨の定期預金をステーブルコインのステーキングに変えるだけでも大きな差である。私もこのステーブルコインでのステーキングを行っていた時期がある。あの時までは、、、、

2022年前半、ステーブルコインの一種であるUSTをステーキングしていた。このUSTはアルゴリズムで1ドルに連動するステーブルコインであった。このUSTはステーブルコインのなかでも当時注目を集めており、時価総額10位のなかにあった。原因については省略するが、多くの人に信頼されているステーブルコインが暴落してしまった。(USTは暴落後、USTCとなった)

UST 2022年のチャート

この暴落の少し前から、ステーブルコインの担保については
話題にはなっていたもののここまでの暴落は予想ができなかった。
この事件が、2022年を通して暗号資産のマーケットの尾を引いている印象がある。(2022年は暗号資産USTの崩壊、ヘッジファンド3ACの破綻、FTXの破綻といろいろ勉強させてもらった。このあたりの事件については、ぜひ勉強して今後まとめてみたいと思う。)

今回は第5章の気になる部分についてまとめてみた。
次回は第6章に入っていきたいと思う。

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