個人的に過去最高回だったM1グランプリ2019を数枚のグラフで振り返る
いやー、凄いものを見た。
ミルクボーイって、昔、トミーズ雅・赤井英和「ごきげん!ブランニュ」に出てた人ですよね。親戚の子供が東大に合格したって聞いた気分。
今一度、グラフで整理してみましょう。
7人の採点者はどのように評価したか?
2組目に登場した「かまいたち」が、場の雰囲気を柔らかくした効果は間違いなくあったでしょう。一気に得点の温暖化現象が起きましたね。
そうじゃなくても「ミルクボーイ」は間違いなく面白かったでしょうけど。一気に採点機械が壊れた感じしました。
箱ヒゲ図+平均点&標準偏差で見ると、また違って見えてくると思います。
2018年は巨人師匠、サンド富澤さん、松本さんが平均点90点以下でしたが、今年は全員が90点以上。
それもこれも「ミルクボーイ」効果…と思いきや、彼らを外して平均点を求めても、平均点は90点を下回りませんでした。
いつもは全員に90点以上を付ける中川家礼二さんが「ニューヨーク」に88点を付ける波乱の幕開けでしたが、以降は安定の90点以上。それでも「ミルクボーイ」に97点です。
むしろ、辛口評価に見えた上沼さんが手堅いのが意外でした。口は悪い人に本当に悪い人はいない。
もっとも意外だったのは、なるべく得点をバラけさせていた塙さんが、突き抜けて「ミルクボーイ」に99点を付けたこと。
素晴らしい。
10人の演者はどのような評価をされたか?
続いて演者を箱ヒゲ図+平均点&標準偏差で見てみました。
「ミルクボーイ」が平均点97.29点+標準偏差0.88点で圧倒的1位。
続いて「かまいたち」が平均点94.29点+標準偏差0.88点で2位。両方とも同じ標準偏差なので、双方高く評価されているんだけど、「ミルクボーイ」が頭1つ突き抜けて評価されていると分かります。
「ぺこぱ」は平均点93.43点+標準偏差1.50点。「和牛」は平均点93.14点+標準偏差1.88点。僅差でした。得点を見比べます。
2組の得点差は、わずか2点差。
巨人師匠、サンド富澤さん、松本さん、上沼さんは「ぺこぱ」。ナイツ塙さん、志らくさん、中川家礼二さんは「和牛」でした。
この分かれ目は、誰が何を強く評価するかで分かれたと言えます。
ちなみに採点者9人の得点傾向を主成分分析で丸めると、以下のようになります。
「ぺこぱ」が新しすぎて、正統派の「かまいたち」、「和牛」が少し古く見えてしまった…。
2020年のお笑いは、少し変わるかもしれません。
以上、速報でした。