「香水」に一言、言わせろ
「香水」いいよね。好き。
どうしていいんだろう?優しい感じがする。歌も声も歌詞も。瑛人は優しいんだろうな。
同時にすごく”間違っている”感じがする。なにが間違いなのか、よく聞いてよく考えてみた。その違和感はやっぱり優しさに起因しているように思う。
優しいことが良いことだと思って生きてきたけれど、それは間違いかもしれない。だからあえて言う。
「瑛人、お前、間違ってるぞ。」
あの頃 僕たちはさ なんでもできる気がしてた
2人で海に行っては たくさん写真撮ったね
でも見てよ今の僕を クズになった僕を 空っぽの僕を
”今の僕”の状況をよく想像してみて欲しい、
どうして昔の僕は「なんでもできる気がしてた」のか、
昔と比較して、今の僕は「なんでもはできる気がしない」らしい。
だから”別に”をつけて誤魔化す。
何故か?
クズになったから。らしい。そうなの?
クズになったら「なんでもはできない」の?
もちろん、そこに共感してるんだ。みんな”空っぽのぼく”が好きなんだ。
だからジーンとするんだ。
でも疑問に思う。よくよく考えてみたら、そうかな?
もしかして、それ思い込みじゃない?
例えばこんな言い方がある。
「もう昔みたいなピュアな僕には戻れない、今の僕はピュアじゃないから。汚れている。これが大人になるってことなんだ、だから楽しいだけじゃない。大人って複雑なんだ。切ないね。」
生意気だな。
5歳児が「3歳の頃はピュアでなんでもできたなぁ。
はぁ幼稚園辛えなぁ、もうオレは汚れちまったな」とか言ってたらどう思う?生意気だな。それと同じじゃないか?なにが違う?30だろうが40だろうが。
いや、そもそも瑛人はクズになったのか?
わからないけど、多分クズではないと思うよ。
あいつ優しいからね。あの顔見てみろよ、優しそうな顔。クズとは思えないね。
クズになったこと、空っぽになったこと、そんなに気になります?新しいことができない程にさ。どうして?
それは瑛人が”誠実で義理堅い”からなんじゃないかな。少しの不義理、少しの不潔が許せない。潔癖と言ってもいいかもしれない。ちょっとでも汚れたら、もうダメ。クズで空っぽ。
人を傷つけてまた泣かせても 何も感じ取れなくてさ
人に嘘ついて軽蔑されて涙ひとつも出なくてさ
普通だと思う、それは別に。
生きているとだんだんそうなってくる。少し、世の中に慣れただけだ。
空っぽとか、そんなに大それた言い方するなよ。
だからさ、クズになったは言い訳だよ。わかってるだろ。
本当は勇気がないだけなんだ、また同じように傷つくのが怖いんだね、
別に君をまた好きになることなんてありえないけど
で、その”傷つくのが怖い”にも僕たちは共感してる。
傷つく、傷つける、のが怖い。それは誰に対しての優しさだ?
相手に対しての優しさ?自分に対しての優しさ?
優しいから、別にをつけて誤魔化す。
おいおい”優しさ”と”勇気がない”は同じじゃないか。
ダメだろ、そんなのに共感してちゃ。
自惚れるなよ。
いいだろ別に!今から「なんでもできる気が」しても。
それを阻むものは、思い込み以外なにもないぞ。
もっと残酷に”優しさ”を殺してみなよ。
ああ、そうだ、こんな言い方をしよう。
「香水」は、”哀しみに酔って何もしないことを正当化している自分”に気づかせてくれた。
そう言う意味で、ありがとう。
だから言いたい。
生意気だ。
朝一で、LINE返せ。
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