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漸く、漸くこの時がやってまいりました。

私のプロフィールの好きな作品紹介で、1番最初に名前が挙がっている作品について話す機会が!

そう、「文豪ストレイドッグス」!!!

オタク人生相対的に中々長いのですが、その中でも最も長く追っているジャンルといえるでしょう。普段使っている何気ない物も殆どが文ストのグッズという位には侵食されています。もちろんグッズの有る無しは好きであるということとあまり関係は無いのですが、ただ単に生活に推しがいるとQOL爆上がりした気分になるよね…!タイプのオタクなのでございます。

しかしながらあまりにも好きであるが故に、何かお話の軸となるものがなければ纏まりの無いオタクの叫びと成り果ててしまう…という危惧のもと、中々ブログに著す機会が無かったというのが正直なトコロ。※いつもそうだろっていう的確なツッコミは心の内にお引き取りいただくとして

そこで今回軸となったのが「太宰治ワークショップ」です!

こちらは本学の近代文学をご担当の山口俊雄先生が主催されているワークショップで、今年は8月9日に開催されました。ワークショップは〈転生する太宰治・アダプトされる太宰治〉がテーマとなっており、近年様々な漫画やアニメにも登場する太宰治を中心に文学とメディアミックスについて学生達が意見を交わすものとなっているのです。今年で3回目の実施のようですが、私は今回が初参加でしたため前回までのものは公開されている議事録で拝見しました。殊に昨年のものは日本文学科公式noteで公開されておりますので、もしよろしければそちらも併せてご覧くださいませ〜。

日本文学科公式note

【語り合いの記録「太宰治ワークショップ23〈転生する太宰治・アダプトされる太宰治〉」】

https://note.com/nichijo_nichibun/n/n313961d2c919




ちなみに今回のブログのタイトルは某ねじれた世界のゲーム風ですが、此度の内容には何の関係もありません。推しは夕焼けの次期国王ちびっ子です。実装一生待ってる。




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閑話休題、ワークショップのお話。
今年も昨年に引き続き、アニメやマンガ、ゲームに音楽といった実に多種多様なメディアとの融合に意識を向けながら意見が交わされました。

その中でも今年は主に「文豪ストレイドッグス」や「文豪とアルケミスト」を例にそれぞれの作品が持つ特性やファンの受容に見られる特徴などが度々話題に上がったように思います。

「文豪ストレイドッグス」(通称文スト)は2013年に「ヤングエース」という月刊の青年誌で連載を開始したマンガ作品で、「文豪とアルケミスト」(通称文アル)は2016年にDMMから配信が開始されたゲーム作品です。

かなり大雑把な紹介となってしまいましたが、一先ずそれぞれのメディア形態がマンガとゲームという異なったものであることはご理解いただけるでしょう。加えて、各作品における「文豪」や「史実」の扱い方にもかなり特徴が現れています。

「文スト」はバトル漫画であり、文豪の名を冠したキャラクター達が異能力という特殊能力を駆使して戦うといった物語が創り上げられています。史実をそのまま反映している部分は少なく、むしろ遊び心として史実が反転した形で所々織り交ぜられていることもありますね。
一方「文アル」は文豪の名を冠したキャラクターというよりは、文豪ご自身が転生して現れたといったようなイメージが近く、史実もかなり踏まえられています。基本的にはゲーム作品であるため、メインシナリオが存在するスタイルではなく、文豪間の手紙やイベントごとのやり取りから彼らの関係性を味わうことができます。(オリジナルストーリーもあります!)

この辺りの特徴はマンガとゲームというメディア媒体の性質の違いが根底には存在しているのかもしれません。そしてそれらの性質によって、ファンがどのように受容しているのか…例えば「実際の作家」と「キャラクターとしての作家」の距離感の掴み方やファンが作品を通して持つ関心の方向性などに影響しているのではないだろうか…?といった推測が話し合いの中で導かれたりもしました。
つまるところ、文学館とのコラボレーションやタイアップなどの「史実の文豪」に関わる企画があった際に「文スト」は良い意味でマンガとのギャップを知ることの出来る「間違い探し」的嗜好で楽しむことができ、「文アル」はゲーム内で登場した関係性や小ネタの「答え合わせ」的嗜好で楽しむことの出来るジャンルなのではないでしょうか。今回は史実の扱いに着目していますが、登場する文豪や物語の展開にも違いがありそれぞれの良さがありますのでご興味のある方はぜひ覗いてみてください。



・・・。まァ何にだって良いところも悪いところもございますからね、寧ろ好きになればなるほどちょっとコレ大丈夫なのかな…という所は目についてしまいますし、「文豪」として括られていると実感しにくいですが当然かつて実在した人であり現在でも親族の方がいらっしゃる、半nmmn的なとても難しい位置にあるものです。それ故のモラルや気を付けなければならぬ点はございますが…脳死で盲目的に好きであり続けるよりは享受しつつそういった問題への意識も蔑ろにはしないようにしたいな…という感じです。突然のお気持ち表明。


と、云々申し上げましたがゼ~ンブ個人の感想ですので其処は是非百聞は一見に如かずをやっていただければと思います。
個人的に文ストはバトルアクション系や少年漫画がお好きな方にオススメですし、文アルはレベリング系の自分のペースで楽しめるゲームやキャラ同士の関係性に関心がある方にオススメです。私はどちらも好きですが、、、根が少年漫画好きなので文ストの方に早く出会ってしまい無事に沼底へと沈みました…現場からは以上です…最近の本誌地獄過ぎない…???オピャ~~~~(地の底から響き渡る声、オタクの鳴き声、こんな夏の風物詩はイヤだ)




また、ワークショップの議論の中で各参加者にとっての読書体験エピソードや様々な文学に対する姿勢を知ることができ非常~~~に充実した時間を過ごすことができました!今年は13時から約4時間程意見を交換していたのですが、まさにアッという間の時間でした。
当日に出た話題のバリエーションもそうですが、在学生から卒業生、さらには社会人の方まで!という参加者の幅広さも話し合いの広がりをさらに楽しく彩り豊かなものへとしていたのでしょう。
もっと詳細な議論の流れが気になる方はぜひ文字起こしが公開された際にご覧ください。今回のブログではこのようなワークショップがあるという紹介に留めさせていただきます。
兎にも角にも、文学についてとことん話し合うことが出来るというとても贅沢で素敵な機会に参加が叶ったこと心から嬉しく思います。念願のワークショップに、念願の先輩にもお会いできて有頂天でございます。浮かれすぎてご無礼を働いていないか今更ながらに動悸がしてくるような心地ですが…私個人は途轍もなく楽しい時間を過ごさせていただきました。本当にありがとうございました!!
来年度もこのようなワークショップ形式の企画があるかもしれないそうですので、ご興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。山口先生の近代関係の授業を取っていると授業内などで事前にご紹介くださいますし、もし受講されていない方でも直接先生に実施の情報を伺うことで参加できるかと思います。





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「メディアミックス」という大きな括りの中で、太宰治という作家を筆頭に様々な文豪たちが新たな時代へとアダプトし受容され、geneとしてだけでなくmemeとしても引き継がれてゆく。それは漠然と感じていたのですが、今回のワークショップに参加したことでより明瞭にmemeの実態を捉えることが出来たような…そんな気がいたします。(文スト好きのお方には元ネタが伝わるかも?)




なんだか文スト・文アルのお話ばかりになっていますが。単にその2作品をご存じの参加者が多かったために話し合いでの比較がしやすかっただけでございますので、その他にも多くの文豪を扱った他作品がもちろん存在しておりますし、今回の2作品比較が全てという訳では全くございません。
「異世界失格」、「JK漱石」といった作品の話もありましたし、この他にもヨルシカ(n-bunaさん名義ボカロも含めて)・YOASOBI・ボカロ等々の楽曲に見られる文学やA3!・ALTER EGO・18TRIP等々予期せぬ嬉しき文学要素(匂わせ)への遭遇を引き起こしてくれる私も大好物なタイプのゲーム作品など実に多様なジャンルが語られました。特にA3!は私もブログでガチ布教をしていたことがある位なのですが・・・ほんとに最高なので。カブトさんが突然坂口安吾の『風と光と二十の私と』という作品を引用しはじめて仰天通り越して尊さに昇天しちゃうので…ウッ。
あとはそうですね、ALTER EGOもかなり好きな作品です。基本的には性格診断をしてくれるゲームですが、放置ゲーム且つクリッカーゲーム且つマルチエンディングのノベルゲームといったところでしょうか。私は友人に勧めていただいてプレイしました。
「エスっていうお姉さんがいる、絶対好きだぞ君は」という一文と共にLINEで送りつけられまして、いやそんな雑な説明ある?私が誰にだって落ちると思ってんの?美人ならだれでもいい尻軽ってこと??私が???と超ド心外だというスタンプ一つ送り返してインストール。「へーーーーーーーーー貴女がエスさんなんですね、結婚してください。」


最高の友人を持って幸せです。






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えぇ、なんだかもう話が二転三転四転五転落第点、わかりにくいったらありゃしない。待てが出来ずに爪楊枝ほっぽり出して幾度も引っ繰り返す生焼けパンケーキより酷い。両面ともちゃんと焼けていなくてごめんなさいね。

もう触らないから、蓋をしましょう。せめて片面だけでも焼きましょう。
そんなワケでそうそう、本当はワークショップのお話を軸に文ストと文アルを布教したかったのだっけ。先程文アルはゲームとご案内したのだけれど、コミックアンソロジーもアニメもノベライズもあるし、文ストは「文豪ストレイドッグス 迷ヰ犬怪奇譚」(通称文マヨ)というゲームもあるし、そしてどちらも2.5次元ミュージカルがあるし・・・どちらもハマれば十二分に沼は深いので安心してハマってください。そしてどちらのゲームも基本プレイ無料でございますから、まずはそこから自分の好みに合うか体験されるとよろしいかと存じます。
※文マヨはパズルゲームですが軽く文ストのストーリーにも触れられます。

シンプルにどちらも素晴らしい世界観が構築されているので、前提知識が必要なワケでもありませんし文学や文豪に拘らずともラフな気持ちで始められますよ。





それにしても、活きの良いトビウオの多頭飼いでもしているような文章、あちらこちらリードもこんがらがってどちらが飼われているのだか。無い知恵を振り絞って考えてみると、先程の他作品に脱線したお話だとか、きっと好きな物が多すぎて絞れないせいなのかしら。推しも沢山いて、グッズもついつい手を伸ばしてしまって。
でもね、例えば別に泣きたいほどでもないしヤケ食いするほどでもないけど、何となく地面ばかり見て帰路につくような日があったとして。そんな時に何気なくバッグについた推しのチャームが目に入ると、その瞬間【下を見て歩く人】から【推しを見て歩く人】になる。そうして信号が切り替わる頃にはいつも通り顔を上げている。
私にとって推しはきっと冬の日のコートのポケットに忍ばせたカイロのようなもの。別に無くても耐え忍べるけれど、在ったら凍えそうな一日もほんの少し温かくなる。



あ、こんな寝言ばかりいつまでも垂れ流している場合じゃない。明日も朝から出掛けるんだった。
明日の準備をしないと。スマホと、定期と、財布と・・・それから、推し。