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[更新終了] ブロンズ、ミデマー、山下、藤野、清家、林、清水らが続々と! 2024年夏の移籍動向をチェック!! :: WSL Watch #085

23/24シーズンのWSLが終わってけっこう経ったけど、24/25シーズン前の夏の移籍マーケットが正式にオープンして、ちょっとずつ動きが出てきたから、冬の移籍マーケットの動向を"WSL Watch #021"で随時更新してたみたいにまたまとめておこうかな、と。もちろん、全部を拾えるわけじゃないんだけど、基本的にはWSLのチームに加入する選手(と監督)のニュースを、新しいモノを上に加える(古いモノが下にズレてく)随時更新ってカタチで。

* 追記(8月26日): 知らぬ間にWSLのオフィシャル・サイトに'Transfer Watch'なんてページができてた。日本語の情報はあったほうがいいと思うからこの記事の更新は続けるけど。


ニキータ・パリス(30)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

マンチェスター・ユナイテッドでプレイしてた30歳の元イングランド代表FWのニキータ・パリス(Nikita Parris)が完全移籍でブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。ニキータ・パリスに関しては、もともと昨シーズンが契約最終年だったけど1年のオプションが付いてる状態で、シーズン終了時に「移籍か? 残留か?」みたいな話があって、でも、マンチェスター・ユナイテッドがオプションを行使して1年契約を延長したって経緯だったと思うけど、デッドライン・デイの週に入ってから急にブライトン&ホーヴ・アルビオンの話が浮上して、最終的にデッドライン・デイの締切時間の現地時間23:00ギリギリに発表された感じで。選手としては言わずもがなっていうか、マンチェスター・ユナイテッドの前にはアーセナルでもプレイしてたし、その前にはマンチェスター・シティとかリヨンでもプレイしてて、イングランド代表としての71キャップあるっていう実績の持ち主。WGがベースだと思うけど得点力があって、もちろん、経験も十分あるし、ブライトン&ホーヴ・アルビオンにとってはものすごく強力な補強って言えるはず。ただ、清家貴子にとってはポジション争いがより厳しくなるかもしれないけど。

マイテ・オロズ(26)→ トッテナム・ホットスパー

レアル・マドリーでプレイしてた26歳のスペイン人MFのマイテ・オロズ(Maite Oroz)が完全移籍でトッテナム・ホットスパーに加入することに。2020年からレアル・マドリーに在籍してたんだけど、23/24シーズンはリーグ戦24試合に出場してるバリバリの主力で、実は24/25シーズンの開幕戦にも途中出場してたりして、現地記者のSNSを見た感じだとマイテ・オロズにはけっこう前からいろいろアプローチがあって、でも、レアル・マドリーは断ってて、トッテナム・ホットスパーが粘り強く交渉を続けてデッドライン・デイに何とか話をつけたっぽい。アナ・チキの加入時にも書いたけど、トッテナム・ホットスパーはグレイス・クリントンがローン元のマンチェスター・ユナイテッドに戻ったし、キット・グラハムが前十字靭帯の負傷で長期離脱になっちゃったんで、デッドライン・デイにマイテ・オロズの話がまとめられたのはけっこう大きい気がする。

ケイティ・ステンゲル(32)→ クリスタル・パレス

NY/NJゴッサムFCでプレイしてた32歳のアメリカ人FWのケイティ・ステンゲル(Katie Stengel)が完全移籍でクリスタル・パレスに加入することに。これまでにアメリカだけじゃなくドイツとかオーストラリアとかノルウェーとかでプレイしてて、22/23シーズンにはリヴァプールに在籍してたこともある175cmの長身FWとのこと。デッドライン・デイの締切時間近くに発表されたことも含めて、昇格チームの最後の一押し的な補強? とかちょっと思ったりして。

ガビ・ヌニェス(27)→ アストン・ヴィラ

レヴァンテでプレイしてた27歳のブラジル代表FWのガビ・ヌニェス(Gabi Nunes)が完全移籍でアストン・ヴィラに加入することに。23/24シーズンのレヴァンテでは28試合出場(スタメンは23試合)で11得点+4アシストって数字を残してて、177分に1点ってペースで点を取ってるとのこと。アストン・ヴィラの得点源っていえば、元イングランド代表FWのレイチェル・デイリー(Rachel Daly)だと思うけど、レイチェル・デイリーと並ぶ得点源が生まれればアストン・ヴィラにとってはすごく大きそう。契約解除金を満額で支払ったなんて報道もあるし、アストン・ヴィラは監督もロバート・デ・パウ(Robert de Pauw)に代わったし、どんなチームになるのか、個人的にはけっこう楽しみにしてるし、ガビ・ヌニェスの加入はデッドライン・デイに決まった大きな移籍って言ってよさそう。

リー・メンウェン(29)→ ウェスト・ハム・ユナイテッド

ブライトン&ホーヴ・アルビオンでプレイしてた29歳の中国代表DFのリー・メンウェン(Li Mengwen / 李梦雯)がシーズン・ローンでウェスト・ハム・ユナイテッドに加入することに。パリ・サン・ジェルマンでもプレイしてた経験もあるベテランの右SBだけど、23/24シーズンの出場はリーグ戦11試合(スタメンは6試合)だったんで、基本的には出場機会を求めてって感じなのかな。もちろん、即戦力になりそう、何なら清水梨沙が抜けた穴を埋める存在になるかも? って思える選手であるのは間違いないと思うけど。

ミシェル・アジェマン(18)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

アーセナルでプレイしてた18歳のU-19イングランド代表FWのミシェル・アジェマン(Michelle Agyemang)がシーズン・ローンでブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。アーセナルの生え抜きの選手で2022年にトップ・デビュー、2023年にプロ契約を結んだアタッカー。ローンでプレイしてたワトフォードでのプレイ動画を観た感じでは、サイズもあってスピードもあるWGって印象で、選手層が厚いアーセナルではさすがにまだ出場機会が得られなそうだけど、将来が有望なタレントって言ってよさそう。とりあえず、けっこう積極的に補強をしてるブライトン&ホーヴ・アルビオンでどれくらい出場時間を得られるのかがポイントになるのかな。

* 9月14日 追記

ポピー・プリチャード(18)→ クリスタル・パレス

マンチェスター・シティでプレイしてる18歳のイングランド人FWのポピー・プリチャード(Poppy Pritchard)がシーズン・ローンでクリスタル・パレスに加入することに。1月の移籍ウィンドウでダーラムからマンチェスター・シティに加入した選手で、オーストラリアでのプレ・シーズン・マッチにも出場はしてたけど、現状のマンチェスター・シティの攻撃陣を見ると、プレイ機会を得るために昇格チームのクリスタル・パレスに移籍するっていうのは、けっこう納得感があるかな。

リリー・ウッドハム(24)→ クリスタル・パレス

シアトル・レインFCでプレイしてた24歳のウェールズ代表DFのリリー・ウッドハム(Lily Woodham)が1月末までのローンでクリスタル・パレスに加入することに。ブリストル・シティとかレディングでプレイしてた経験がある左SBで、ウェールズ代表としても29キャップあるとのこと。短期間のローンの理由はイマイチわかんないけど、わりと積極的に補強してる感じがあるクリスタル・パレスがどんなチームになるのかはけっこう楽しみだったりするかな。

オオナ・シレン(23)→ ウェスト・ハム・ユナイテッド

LSKクヴィナーでプレイしてた23歳のフィンランド代表MFのオオナ・シレン(Oona Siren)が完全移籍でウェスト・ハム・ユナイテッドに加入することに。これまでのキャリアは基本的に北欧のリーグって感じで、プレイ映像を観た限り、身長は大きくないけどパワフルで攻撃的なMFってタイプって印象かな。2023年からフィンランド代表にも呼ばれてて、これまでに14キャップあるらしい。ちなみに、双子の姉妹のエミ・シレン(Emmi Siren)もデンマークのFCノアシュランで活躍してるんだとか。

* 9月13日 追記

セライナ・ピウベル(24)→ ウェスト・ハム・ユナイテッド

FCチューリッヒでプレイしてた24歳のスイス代表MFのセライナ・ピウベル(Seraina Piubel)が完全移籍でウェスト・ハム・ユナイテッドに加入することに。FCチューリッヒに13歳から所属してた生え抜きで、トップ・チーム・デビューを果たした2017年以降にトータルで65試合に出場してて、UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグ出場経験もあるんだとか。スイス代表キャップも20キャップあって、2023年のFIFAウィメンズ・ワールドカップにも出場してる。基本的には攻撃的なポジションならどこでもこなせるユーティリティ性が高いタイプの右利きのアタッカーとのこと。

ケイトリン・タルバート(25)→ トッテナム・ホットスパー

ウェスト・ハム・ユナイテッドでプレイしてた25歳のアメリカ人GKのケイティ・スタートアップ(Katelin Talbert)が年内限りのローンでトッテナム・ホットスパーに加入することに。これまでのウェスト・ハム・ユナイテッドのGKっていえば、この夏にポートランド・ソーンズに移籍したオーストラリア代表GKのマッケンジー・アーノルド(Mackenzie Arnold)ってイメージが強かったんで、正直なところ、全然知らない選手だったりして、しかも、年内だけのローンっていうのも何か緊急事態的な動きなの? とは思いつつも、あまり詳しい事情はわかんないトリッキーなケースって感じっぽいのかな。

ブルック・アスピン(19)→ クリスタル・パレス

チェルシーに所属してる19歳のU23イングランド代表DFのブルック・アスピン(Brooke Aspin)がシーズン・ローンでクリスタル・パレスに加入することに。23/24シーズンはローンで移籍してたブリストル・シティでリーグ戦17試合出場(スタメンは16試合)って感じなんで、チェルシー的には期待の若手に今シーズンも昇格チームで経験を積ませるって感じなのかな。

* 9月9日 追記

アナ・チキ(24)→ トッテナム・ホットスパー

BKヘッケンでプレイしてた24歳のハンガリー代表FWのアナ・チキ(Anna Csiki)が完全移籍でトッテナム・ホットスパーに加入することに。BKヘッケンでロバート・ヴィラハム(Robert Vilahamn)監督の下でプレイしてたらしいんで、監督の意向で獲得したって感じっぽい。BKヘッケンではUEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグにも出場してるし、ハンガリー代表としても40キャップって経歴なんで、基本的には即戦力になることが期待されてるんだと思うけど。ただ、9月5日にMFのキット・グラハム(Kit Graham)が前十字靭帯の負傷で長期離脱することが発表されたんで、そのこととも関連した補強なのかな? なんて思ったりもして。だとしたら、それはそれでなかなか素早い動きだな...とも思いつつ。もちろん、グレイス・クリントン(Grace Clinton)がローン元のマンチェスター・ユナイテッドに戻ったから動いてたってことかもしれないけど。

ケイティ・スタートアップ(25)→ マンチェスター・シティ

ブライトン&ホーヴ・アルビオンでプレイしてた25歳のイングランド人GKのケイティ・スタートアップ(Katie Startup)が完全移籍でマンチェスター・シティに加入することに。実は23/24シーズンの終盤に6週間の短期ローン契約でマンチェスター・シティに加入してたことがある選手で、そのときの印象が良かったから今回の話に繋がったってことっぽい。6週間の短期ローン契約って、英語では'emergency six-week loan'なんて表現されるんだけど、'emergency'っていうくらいなんでケガ人が続出したときに使う緊急事態対応みたいな契約で。特に他のポジションの選手では穴埋めができないGKではたまにある印象だけど、レギュラー・クラスの選手よりはバックアップの確保ってパターンが多いんで、ケイティ・スタートアップも基本的にはそういう立ち位置って感じなのかな? とか思ったり。さすがにどんな選手なのかは知らないんだけど、SNSとかいろいろ見てる感じだと試合に出れないときの態度が素晴らしくてシュート・ストップに定評があるタイプのGKらしい。

メリス・エンポメ(21)→ チェルシー

モンペリエでプレイしてた21歳のU23フランス代表FWのメリス・エンポメ(Maelys Mpome)が完全移籍でチェルシーに加入することに。さすがにあまり詳しくは知らないんだけど、23/24シーズンのリーグ戦15試合に出場してる長身でアスリート能力が高いCBらしい。

* 9月6日 追記

セリン・ビゼー・イルドゥソイ(22)→ マンチェスター・ユナイテッド

トッテナム・ホットスパーでプレイしてた22歳のノルウェー代表FWのセリン・ビゼー・イルドゥソイ(Celin Bizet Ildhusøy)が完全移籍でマンチェスター・ユナイテッドに加入することに。主に右WG起用が多かったかな? 23/24シーズンはリーグ戦20試合出場(スタメンは19試合)で4得点+1アシスト、22/23シーズンも22試合出場(スタメンは16試合)で2得点+1アシストって数字を残してるんで、まだ若いけど主力中の主力だったって言っていいはず。現地ジャーナリストのSNSの投稿を見てると、マンチェスター・ユナイテッド側がいわゆる契約解除金を満額で支払って獲得した、つまり、トッテナム・ホットスパー側としてはどうにもできない移籍、サポーターなんかが'強奪'なんて言ったりもするタイプの移籍ってことらしい。動きがあったのはわりと最近らしくて、9月1日にちょっと唐突な感じで発表されたヘイリー・ラソ(Hayley Raso)の獲得はセリン・ビゼー・イルドゥソイが抜けた穴を埋めるタイプの補強だったっぽいんだけど、ともあれ、トッテナム・ホットスパーにとっては(決まった時期も含めて)けっこう痛い移籍、マンチェスター・ユナイテッドにとっては楽しみな補強って言えそう。

* 9月5日 追記

ヘイリー・ラソ(29)→ トッテナム・ホットスパー

レアル・マドリーでプレイしてた29歳のオーストラリア代表MFのヘイリー・ラソ(Hayley Raso)が完全移籍でトッテナム・ホットスパーに加入することに。22/23シーズンまでマンチェスター・シティで主に右WGの主力として活躍してたし、オーストラリア代表としてもFIFAウィメンズ・ワールドカップとかパリ・オリンピックにも出場してた選手だから個人的にはけっこう観てた選手で、レアル・マドリー退団はわりと早い時期に発表されてたから去就も気になってはいたんで、年齢的にはベテランって感じになってきた気もするし、あと、実は急遽出てきた移籍の噂に関連する玉突きっぽいなんて話もあったりするみたいだけど、実力と経験を兼ね備えたアタッカーであることは間違いないんで、とりあえずWSLでまたプレイが観れるのはシンプルに嬉しいかな。

ジョシー・グリーン(31)→ クリスタル・パレス

レスター・シティでプレイしてた31歳のウェールズ代表MFのジョシー・グリーン(Josie Green)が完全移籍でクリスタル・パレスに加入することに。もともとワトフォード育ちで、トッテナム・ホットスパー時代にはWSL昇格にも貢献したとのこと。2022年にレスター・シティに加入したんだけど2シーズン連続でリーグ戦15試合以上出場してたんで、基本的には主力として活躍してた選手だったって言っていいはず。2010年以降はウェールズ代表にも選ばれてるベテランなんで、WSLの経験が豊富な選手を昇格チームのクリスタル・パレスが補強したって感じなのかな。

ミラ・マイ・マヤサーリ(24)→ クリスタル・パレス

RSCアンデルレヒトでプレイしてた24歳のフィンランド代表GKのミラ・マイ・マヤサーリ(Milla-Maj Majasaari)が完全移籍でクリスタル・パレスに加入することに。これまでにはフィンランド、スウェーデン、ベルギーのリーグでプレイしてたらしくて、2020年以降はフィンランド代表にも呼ばれてる選手とのこと。

レクシー・ポッター(18)→ クリスタル・パレス

チェルシーに在籍してる18歳のU19イングランド代表MFのレクシー・ポッター(Lexi Potter)がシーズン・ローンでクリスタル・パレスに加入することに。チェルシーのアカデミーの生え抜きで、17歳だった2023年9月にウィメンズ・フットボール史上最年少でプロ契約を結んだイングランド人選手になったらしい。23/24シーズンもクリスタル・パレスにローン移籍してて、公式戦21試合に出場してチャンピオンシップ優勝とWSL昇格に貢献、プレ・シーズンはチェルシーに戻って過ごしたけど新シーズンも引き続きローンでクリスタル・パレスでプレイするとのこと。選手層の厚さが異常なチェルシーよりもまだまだプレイ時間を得ることが優先って感じなのかな。

ミー・カトー(22)→ クリスタル・パレス

IFKノーショーピングでプレイしてた22歳のスウェーデン代表MFのミー・カトー(My Cato)が完全移籍でクリスタル・パレスに加入することに。これまでは主にスウェーデン国内でプレイしてて、去年から代表にも呼ばれるようになったCMFとのこと。ちなみに、この夏のクリスタル・パレスの新加入選手はもう10人もいるらしいくて、ベテランから若手まで幅広く獲得してることも含めて、WSLでの闘いにかける想いが伝わってくる感じ。

* 9月2日 追記

シャナ・ショスノット(19)→ レスター・シティ

スタッド・ランスでプレイしてた19歳のU20フランス代表FWのシャナ・ショスノット(Shana Chossenotte)が完全移籍でレスター・シティに加入することに。スタッド・ランスでトップ・デビューを果たしたのは21/22シーズンで、これまでに37試合に出場、23/24シーズンは5得点+3アシストを記録してるんだとか。レスター・シティのアマンディン・ミケル(Amandine Miquel)監督はスタッド・ランスから来たわけで、基本的にはアマンディン・ミケルが欲しがって獲得したって考えるのが自然なんだと思うけど、今後の飛躍が期待されてる若手WGっぽいんで、WSLでどんなプレイをするのか、すごく楽しみなタレントって言っていいのかな。

* 8月29日 追記

マヌエラ・パヴィ(23)→ ウェスト・ハム・ユナイテッド

デポルティーヴォ・カリでプレイしてた23歳のコロンビア代表FWのマヌエラ・パヴィ(Manuela Paví)が完全移籍でウェスト・ハム・ユナイテッドに加入することに。コロンビアのチームからの移籍だからクラブ・レベルでの活躍に関してはよくわからないっていうのが正直なところだけど、パリ・オリンピックのメンバーには選ばれてて、初戦のフランス戦でゴールを決めてる選手だったりする。

ブルーナ・ヴィラマラ(22)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

バルセロナでプレイしてた22歳のスペイン代表FWのブルーナ・ヴィラマラ(Bruna Vilamala)がシーズン・ローンでブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。12歳からバルセロナでプレイしてきた生え抜きの左利きのアタッカーで、2020年にトップ・デビューを果たしてて、もう50試合以上の出場経験があって、スペイン代表デビューも果たしてるんだとか。SNSの反応なんかを見てる感じだと期待のタレントらしいんで、WSLで実際のプレイを観るのがすごく楽しみ。

イェレナ・チャンコビッチ(29)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

チェルシーでプレイしてた29歳のセルビア代表MFのイェレナ・チャンコビッチ(Jelena Cankovic)が完全移籍でブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。22/23シーズンからチェルシーでプレイしてて、2シーズンでUEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグを含めて38試合に出場した攻撃的なMF。チェルシーは異常に選手層が厚いから完全にポジションを確保したって感じではなかったけど、出てきたときにはいつも一定以上のパフォーマンスは見せてた印象かな。セルビア代表としても50キャップを超えてるし、経験豊かな実力者がまた1人、ブライトン&ホーヴ・アルビオンに加わったって言ってよさそう。

* 8月26日 追記

ナオミ・レイゼル(20)→ マンチェスター・シティ

ブリストル・シティでプレイしてた20歳のU23イングランド代表CBのナオミ・レイゼル(Naomi Layzell)が完全移籍でマンチェスター・シティに加入することに。23/24シーズンのブリストル・シティではリーグ戦16試合(スタメン15試合)に出場してるんだけど、さすがに降格しちゃったチームのDFだから、正直なところ、ほとんど印象には残ってないかな。ただ、22/23シーズンはチャンピオンシップだったブリストル・シティでリーグ戦20試合に出場して、たった12失点でリーグ優勝とWSL昇格に大きく貢献したんだとか。左利きで左SBと左CBができる選手なんで、マンチェスター・シティでは左SB起用がメインになる感じだと思うけど、どれくらいの出場時間が得られるのかがとりあえず楽しみかな。

シェリナ・ザドルスキー(31)→ ウェスト・ハム・ユナイテッド

トッテナム・ホットスパーに所属してて23/24シーズンの冬の移籍ウィンドウでウェスト・ハム・ユナイテッドにローン移籍してた31歳のカナダ代表DFのシェリナ・ザドルスキー(Shelina Zadorsky)が完全移籍でウェスト・ハム・ユナイテッドに加入することに。トッテナム・ホットスパーとの契約が満了になったタイミングらしいんでフリーでの移籍ってことになるはず。経歴に関しては1月の移籍ウィンドウでの動きをまとめた"WSL Watch #021"でも触れてるけど、ウェスト・ハム・ユナイテッド加入後に(ゴールド・カップで抜けた時期はあったけど)リーグ戦9試合に出場してるんで、残留争いを勝ち抜くための戦力として十分役割を果たしたって言っていいはず。カナダ代表での活躍も含めて経験豊富な選手なんで、いろんな意味で手堅い補強って感じかな。

* 8月20日 追記

クレア・ハント(25)→ トッテナム・ホットスパー

パリ・サン・ジェルマンでプレイしてた25歳のオーストラリア代表CBのクレア・ハント(Clare Hunt)が完全移籍でトッテナム・ホットスパーに加入することに。ウェスタン・シドニー・ワンダラーズからパリ・サン・ジェルマンに移籍したのが去年の夏で、リーグ戦の出場は13試合、FIFAウィメンズ・チャンピオンズリーグも6試合出場してる。ちょうどオリンピックでの活躍を観たところだったからものすごくタイムリーな移籍って印象で、オーストラリア代表としても実績十分な選手なんで、トッテナム・ホットスパーにとってはものすごく大きな補強って言えそう。

ジェマ・エヴァンズ(28)→ リヴァプール

マンチェスター・ユナイテッドでプレイしてた28歳のウェールズ代表CBのジェマ・エヴァンズ(Gemma Evans)が完全移籍でマンチェスター・ユナイテッドに加入することに。去年の冬にレディングからマンチェスター・ユナイテッドに加入したんだけど、23/24シーズンのリーグ戦出場は12試合だったけどスタメンは4試合だったんで、十分な出場機会は得られなかったって感じなのかな。左利きのCBだけどSBでもプレイできる選手で、WSLでの出場は100試合を超えてるんで経験豊富なDFって言っていいのかな。ちなみに、レディングの前に在籍してたブリストル・シティでマット・ビアード(Matt Beard)監督と仕事をしてたらしいから、チームにフィットするのには苦労しないんじゃないかな。

コルネリア・キャコップス(24)→ リヴァプール

リンシェーピングFCでプレイしてた24歳のスウェーデン人FWのコルネリア・キャコップス(Cornelia Kapocs)が完全移籍でリヴァプールに加入することに。リンシェーピングFCではリーグ戦39試合で23ゴールを記録してるらしいんでかなりの得点率って感じ。リンシェーピングFC時代のプレイ動画をいくつか観てみた感じ、ゴール前のエリアで得点に絡む仕事をするタイプの選手っぽいのかな? ちなみに、レスター・シティの籾木結花と宝田沙織とはチームメイトだったらしくて動画内にちょいちょい写ってた。

ジョルジャ・フォックス(20)→ クリスタル・パレス

チェルシーでプレイしてた20歳のイングランド人DFのジョルジャ・フォックス(Jorja Fox)がシーズン・ローンでクリスタル・パレスに加入することに。チェルシーのアカデミーの生え抜きのSBで、20/21シーズンにトップ・デビューしたらしいんだけど、去年の5月にローン先のブライトン&ホーヴ・アルビオンで前十字靭帯を負傷してて、ようやく復帰を果たせるって感じらしい。チェルシーが契約を2年延長した上でローンで出すカタチなんで、とりあえず、昇格チームのクリスタル・パレスで経験を積んで...って感じっぽいのかな。

ミッレ・ゲイル(24)→ クリスタル・パレス

ノース・カロライナ・カレッジからのローンでモンペリエでプレイしてた24歳のデンマーク代表MFのミッレ・ゲイル(Mille Gejl)が完全移籍ででクリスタル・パレスに加入することに。ノース・カロライナ・カレッジでのプレイは何度か観てて、基本的には攻撃的なMFって印象だけど、正直なところ、それほど鮮明に覚えてる感じではないかな。クリスタル・パレス自体も個人的にはかなり未知だったりするんで、WSLでどんなプレイを見せてくれるのか、シンプルに楽しみな感じ。

* 8月16日 追記

ローザ・カファジ(21)→ アーセナル

BKヘッケンでプレイしてた21歳でスウェーデン代表FWのローザ・カファジ(Rosa Kafaji)が完全移籍でアーセナルに加入することに。2022年1月から約2シーズン半過ごしたBKヘッケンでは61試合に出場して28得点を記録してるんで、けっこうなペースで得点を取ってる選手らしい。UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグの出場経験もあるし、まだ21歳だけどスウェーデン代表にも呼ばれてて、9試合に出場して1得点決めてるとのこと。

DAZN Women's FootballのYouTubeアカウントがアップしてるプレイ動画を観た感じだと、いわゆる9番タイプとかWGの選手じゃなくて中寄りのレーンでプレイするのが得意なダイナミックな攻撃的MFっぽいかな。ともあれ、選手層が厚いアーセナルでどんなポジションで使われて、どんなプレイを見せてくれるのか、まだちょっとわかんないけど、とりあえず楽しみなタレントがまた1人、WSLに来たって感じらしい。

シミ・アウージョ(20)→ マンチェスター・ユナイテッド

南カリフォルニア大学のUSCトロージャンズでプレイしてた20歳でカナダ代表MFのシミ・アウージョ(Simi Awujo)が完全移籍でマンチェスター・ユナイテッドに加入することに。カナダ国籍だけど生まれと育ちはアメリカらしくて、20歳で大学のチームでプレイしてるって経歴は基本的にはアメリカの選手と同じようなキャリアって言っていいのかな。まだ若いけど去年のFIFAウィメンズ・ワールドカップのメンバーにも選ばれてるし、パリ・オリンピックではCMFとして3試合出場してたんだけど、中盤でのダイナミックなプレイがけっこう印象に残った、何なら、今大会ですごく印象に残った選手の1人って言ってもいいかも? って感じで。現地のメディアとか識者のSNSでの反応も概ね好評で、期待値はけっこう高そう。選手の出入りがけっこうあることも含めて、新シーズンのマンチェスター・ユナイテッドがどういう感じになるのか、個人的にはちょっと見えない感じはあるんだけど、ちょっと面白い存在であることは間違いなさそう。

* 8月13日 追記

山下沙也加(28)→ マンチェスター・シティ

INACレオネッサ神戸でプレイしてた28歳で日本代表GKの山下沙也加が完全移籍でマンチェスター・シティに加入することに。もともと2014年から日テレ・東京ヴェルディベレーザでプレイしてて、2020年にINACレオネッサ神戸に移籍して21/22シーズンにはWEリーグの初代MVPに輝いてるって経歴に持ち主なんで、文字通り近年の日本を代表するGKって言っていいはず。日本代表としても2023年のFIFAウィメンズ・ワールドカップと先日のパリ・オリンピックに全試合出場してるし。基本的には23/24シーズンフルタイム出場を果たした20歳のイングランド代表GKのキアラ・キーティング(Khiara Keating)とのポジション争い、もっと言っちゃえば、キアラ・キーティングが軸になるって考えるのが自然なんだとは思うけど、こないだ加入が発表された18歳でU19イングランド代表GKのイヴ・アネッツ(Eve Annets)も含めたGK陣も年齢バランスもあるし、UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグも含めた試合数も考えると、出場機会はけっこうあるんじゃないかな? って気がするけど。

あと、この移籍に関しては清水梨沙と藤野あおばを続いて『スポニチ』がけっこう早い時期に最初に報じてて、その後、現地も含めて他のメディアの報道が特にないまま(『スポニチ』をソースにしたものはあったけど)決まってるんで、『スポニチ』は特別な情報源を持ってるのか? なんてちょっと思ったりもして。

アシュレイ・ヴェールデン(25)→ クリスタル・パレス

アヤックスでプレイしてた25歳で元オランダ代表FWのアシュレイ・ヴェールデン(Ashleigh Weerden)が完全移籍でクリスタル・パレスに加入することに。15歳のときからアヤックスに所属してたWGで、オランダ国内ではタイトル獲得経験もあって、オランダ代表歴もあるっぽい。昇格チームのクリスタル・パレスが夏の移籍ウィンドウで獲得した4人目の選手になるんだけど、個人としてもチームとしてもどんなサッカーを見せてくれるのか、いろいろ楽しみ。

* 8月9日 追記

チャシティ・グラント(23)→ アストン・ヴィラ

アヤックスでプレイしてた23歳でオランダ代表FWのチャシティ・グラント(Chasity Grant)が完全移籍でアストン・ヴィラに加入することに。2020年からアヤックスでプレイしてて、23/24シーズンは主に右WGでリーグ戦17試合に出場して6得点って記録を残してるらしい。新シーズンからアストン・ヴィラの指揮を執るロバート・デ・パウ(Robert de Pauw)監督曰く、「スピードがあって、WSLのスタイルにフィットすると思うし、左右のWGだけじゃなく、WBとかCFWでもプレイできる選手」とのこと。オランダ代表としても直近のUEFAウィメンズ・ユーロ予選に出場してるし、これからオランダ代表の主力になることが期待されてる選手っぽい。ロバート・デ・パウ監督もオランダ人だから知ってたってことなのかもしれないけど、早い時期から獲りたい選手としてアストン・ヴィラ側に名前を伝えてたんだとか。アヤックスでのプレイは全然観てないから何とも言えないけど、また1人、楽しみなタレントがWSLに増えたって感じなのかな。

インディア・ペイジ・ライリー(22)→ クリスタル・パレス

PSVでプレイしてた22歳でニュー・ジーランド代表FWのインディア・ペイジ・ライリー(Indiah-Paige Riley)が完全移籍でクリスタル・パレスに加入することに。ニュー・ジーランド生まれでオーストラリア育ちらしくて、アンダー・カテゴリーではオーストラリア代表でもプレイしてたけど、最終的にはニュー・ジーランド代表を選んでて、去年のFIFAウィメンズ・ワールドカップにも出てるし、チームは3連敗だったけどパリ・オリンピックでもグループ・リーグ3試合全てスタメンで出場してる。PSVでの数字はあまりわからないんだけど、代表でのプレイを改めてチェックしてみた印象だと、スピードがあるWGって感じなのかな? ただ、ニュー・ジーランド代表はどうしても劣勢の試合が多いから守備をしてる時間が長くて、あまり特徴を見せれてる場面は多くなかったんだけど。ただ、現地の記者とか識者のSNSでの反応も良好っていうか、ポジティブな意見が多い感じ。クリスタル・パレスは昇格チームだからどうしてもニュー・ジーランド代表の試合に似たような守る時間が長くなる展開が多くなるのかもしれないけど、年齢も含めてWSLでのプレイを観るのが楽しみなタレントっていいっぽいのかな。

* 8月8日 追記

イヴ・アネッツ(18)→ マンチェスター・シティ

レディングでプレイしてた18歳でU19イングランド代表GKのイヴ・アネッツ(Eve Annets)が完全移籍でマンチェスター・シティに加入することに。年齢が年齢だけにレディングのトップ・チームでの出場は3試合だけらしいけど、両親がマンチェスター出身で、1月の移籍ウィンドウでマンチェスター・シティに加入したポピー・プリチャード(Poppy Pritchard)とはU19イングランド代表でチームメイトだったらしくて、マンチェスター・シティについていろいろ聞いてたんだとか。あと、インタビューでは「PKは好きだし得意」なんて話したりする。23/24シーズンは20歳のイングランド代表GKのキアラ・キーティング(Khiara Keating)がフルタイム出場してて、その前のシーズンまで多くの試合に出てたエリー・ローバック(Ellie Roebuck)がバルセロナに移籍して、2022年に加入した26歳のスコットランド代表GKのサンディ・マクアイヴァー(Sandy MacIver)って選手もいるんだけどあまり試合には出場してなくて、しかも、今年の4月に前十字靭帯の負傷をしてたりもして、ちょうど、日本代表の山下杏也加を獲得するなんて報道が日本のメディアから出たタイミングだったりもするけど、年齢バランスを考えるとイヴ・アネッツと山下沙也加の同時獲得も全然あるのかも? とも思ったり。

* 8月6日 追記

アナ・サンドバーグ(21)→ マンチェスター・ユナイテッド

BKヘッケンでプレイしてた21歳でスウェーデン代表DFのアナ・サンドバーグ(Anna Sandberg)が完全移籍でマンチェスター・ユナイテッドに加入することに。BKヘッケンでは2022年からプレイしてて、左利きのSBだけど左SBだけじゃなく左WGでもプレイすることができるタイプとのこと。スウェーデン・リーグは春秋制だから、2シーズン半ってタイミングで移籍したことになるけど、過去2シーズンはリーグ戦20試合以上出てて、2024シーズンは15節終了時点で14試合出場・4得点って数字を残してる。UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグ出場経験もあるし、まだ若いけど2023年からスウェーデン代表にも呼ばれてて、FIFAウィメンズ・ワールドカップにも最年少メンバーとして参加してるし、すでに5キャップあるらしい。個人的に、マンチェスター・ユナイテッドは左SBが補強ポイントだと思ってたんで、この補強は率直にすごく楽しみ。

シェイ・ヤネズ(27)→ クリスタル・パレス

ブリストル・シティでプレイしてた27歳のアメリカ人GKのシェイ・ヤネズ(Shae Yanez)が完全移籍でクリスタル・パレスに加入することに。1月の移籍ウィンドウでNWSLのサン・ディエゴ・ウェーブからブリストル・シティに加入した選手で、リーグ戦12試合中7試合に出場してるんで、主力として活躍したって言っていいんじゃないかな。奇しくも降格チームから昇格チームへの移籍、いわゆる'個人残留'ってことになるけど、GKは補強の効果がダイレクトに出やすいポジションだし、昇格チームであれば守備を整備したいだろうし、すごく理に適った動きに見えるかな。あと、カトリーヌ・ヴェジェに続いて経験豊富な選手を補強した辺りからは新シーズンのクリスタル・パレスの方向性みたいなモノがちょっと見える気もしたり。

* 8月5日 追記

藤野あおば(20)→ マンチェスター・シティ

日テレ・東京ヴェルディベレーザでプレイしてた20歳で日本代表MFの藤野あおばが完全移籍でマンチェスター・シティに加入することに。21/22シーズンから日テレ・東京ヴェルディベレーザでプレイしてて、22/23シーズンはリーグ戦20試合出場で11ゴール、23/24シーズンはリーグ21試合出場で9ゴールウィメンズ記録してるアタッカー。個人的にWEリーグはそれほど観れてないんだけど、それでも、清家貴子と並んでちょいちょい名前とかプレイぶりが目に入ってくるくらい目立ってる選手って印象かな。移籍自体は日本のスポーツ紙に報じられてたんでそれほど驚きはないけど、オリンピック期間中に発表されたのにはちょっとビックリしたかな。ちょうど、オリンピックのスペイン戦で鮮烈な直接FKを決めたインパクトが大きかったから、イングランドを含む海外でに反響も大きそう。アタッカーの選手層が厚いマンチェスター・シティの中で、どんなポジション、どんなタスクで使われるのかも含めて注目だし、もしかしたらローンとかもある? とも思いつつ、マンチェスター・シティでプレイするならどんなプレイを見せてくれるのか、シンプルにものすごく楽しみかな。

ミッシー・ボー・カーンズ(23)→ アストン・ヴィラ

リヴァプールでプレイしてた23歳でU23イングランド代表MFのミッシー・ボー・カーンズ(Missy Bo Kearns)が完全移籍でアストン・ヴィラに加入することに。地元出身で8歳からリヴァプールに15年間所属してて、19/20シーズンだけローン移籍でブラックバーン・ローヴァーズでプレイしてた以外はリヴァプール一筋でプレイしてきた生え抜きで、トップ・チームでも公式戦出場は100試合を超えてるし、23/24シーズンも20試合に出場してる主力選手だから、個人的にはこの移籍にはかなりビックリしたかな。「このチームからこのチームへの移籍なら、明らかにステップ・アップだよね」って感じに移籍だったら驚かないけど、リヴァプールとアストン・ヴィラだと、少なくとも明確に大きな差があるようには思えないし、リヴァプール愛は相当強そうだし。ただ、『ザ・ガーディアン』の"Missy Bo Kearns leaves Liverpool for Aston Villa with eye on England place"って記事によると、来年開催されるUEFAウィメンズ・ユーロ(WEURO)のイングランド代表のメンバー入りを目指して、より出場時間を得るための決断ってことみたいだけど。たしかに、詳しく見てみたら23/24シーズンのリーグ戦は20試合に出てるけどスタメンは9試合だったりして。改めて思い返してみても、途中出場が多かったイメージが強いし、本来は中盤でダイナミックに躍動するボックス・トゥ・ボックス・タイプの選手だと思うけど、けっこうサイドなんかで使われることも多かった気もするし。23歳って年齢を考えると、その現状にちょっと物足りなさとか焦りみたいなモノがあってもおかしくないかも? なんて思ったりもするかな。ちなみに、イングランド代表キャップはまだないけど、今年5月のWEURO予選の予備メンバーには入ってたらしい。アストン・ヴィラ側は移籍金を払って獲得したみたいだし、リヴァプール側ももちろん慰留はしたけど最終的には本人の決断を尊重したって感じっぽい。アストン・ヴィラも新監督の下で新たなチーム作りになるんだろうし、新シーズンのミッシー・ボー・カーンズには今まで以上に注目したほうがいいかも。

カトリーヌ・ヴェジェ(33)→ クリスタル・パレス

ローゼンゴードでプレイしてた33歳のデンマーク代表MFのカトリーヌ・ヴェジェ(Katrine Veje)が完全移籍でクリスタル・パレスに加入することに。デンマーク代表として150近いキャップを持ってる実力者で、フランスとかアメリカのクラブでもプレイ経験があるし、WSLでもアーセナルとエヴァートンでトータルで30試合以上出場って実績があるベテラン。WSLに昇格してきたクリスタル・パレスのこの夏の初補強なんで、やっぱり経験豊富なベテランにチームの中心的な役割を担って欲しいってことなのかな。

* 8月2日 追記

ダフネ・ファン・ドムセラール(24)→ アーセナル

アストン・ヴィラでプレイしてた24歳のオランダ代表GKのダフネ・ファン・ドムセラール(Daphne van Domselaar)が完全移籍でアーセナルに加入することに。去年の夏に3年契約でトゥウェンテからアストン・ヴィラに加入した選手で、23/24シーズンはリーグ戦14試合に出場してる。オランダ代表としても27キャップあって、UEFAウィメンズ・ユーロとかFIFAウィメンズ・ワールドカップのメンバーにも選ばれてる実力者。アストン・ヴィラ加入時に設定してた契約解除金をアーセナルが満額支払って獲得したらしいんで、アーセナルとしては是が非でも獲りたかった戦力ってことになるのかな。

サブリナ・ディアンジェロ(31)→ アストン・ヴィラ

アーセナルでプレイしてた31歳のカナダ代表GKのサブリナ・ディアンジェロ(Sabrina D’Angelo)が完全移籍でアストン・ヴィラに加入することに。2023年1月からアーセナルでプレイしてて出場は15試合だから完全に1stチョイスだったってわけじゃなかった感じなのかな。カナダ代表にもコンスタントに呼ばれてて、現在はパリ・オリンピックに参加中。23/24シーズンに加入したダフネ・ファン・ドムセラールのアーセナル移籍と同じタイミングで発表されてて、GKは玉突き移籍が起こりやすいポジションだけど、今回のケースは実質的にトレードか? って感じだったりする。

* 8月1日 追記

インマ・ガバーロ(21)→ エヴァートン

セヴィージャでプレイしてた21歳のスペイン代表MFのインマ・ガバーロ(Inma Gabarro)が完全移籍でエヴァートンに加入することに。既に加入が発表されてるトニ・ペイン、さらに言えば、加入とデポルティーヴォ・デ・ラ・コルーニャへのローン移籍が発表されてるイネス・ペレイラ(Inês Pereira)もそうなんで、セヴィージャから獲得した3人目の選手ってことになる。2022年にコスタ・リカで開催されたFIFA U-20ウィメンズ・ワールドカップで優勝したスペイン代表のメンバーで、8得点を決めて大会得点王に輝いたって経歴の持ち主で、セヴィージャでは2019年からプレイしてて、23/24シーズンは29試合出場で6得点+2アシストって数字を残してる。まだ若いけどスペイン代表キャップもあるし、今後がすごく楽しみなスペインの若いタレントがWSLにやってきたって感じ。

ノエミー・ムション(21)→ レスター・シティ

スタッド・ランスでプレイしてた21歳のフランス人FWのノエミー・ムション(Noémie Mouchon)が完全移籍でレスター・シティに加入することに。23/24シーズンは22試合出場で9ゴールって数字を残してるアタッカーらしいんだけど、特筆すべきはレスター・シティの新監督はスタッド・ランスを率いてたアマンディン・ミケル(Amandine Miquel)だってことかな、やっぱり。シンプルに、「新監督の意向で獲得した」「新監督が連れてきた」って言っていいタイプの補強だと思うんで。どんな選手なのかも含めて、新シーズンのレスター・シティがますます楽しみになる感じ。ちなみに、ここでは'ノエミー・ムション'ってカタカナ表記にしたけど、正直なところ、自信は全然ないかな。一応、フランス語の実況を聞いたのをカタカナにすると'ノエミー'(または'ノエミ'?)が一番近い感じだと思うけど。

* 7月30日 追記

ヴェアトリキ・サッリ(26)→ エヴァートン

ブライトン&ホーヴ・アルビオンでプレイしてた26歳のギリシャ代表MFのヴェアトリキ・サッリ(Veatriki Sarri)が完全移籍でエヴァートンに加入することに。ブライトン&ホーヴ・アルビオンでの2シーズンでトータル53試合出場・6得点 って数字を残してる攻撃的なMFで、ブライアン・ソレンセン(Brian Sørensen)監督曰く、「両足が使えて、速さと強度を併せ持ってて、ドリブルもフィニッシュも上手い。実はバーミンガム・シティでプレイしてたときに獲ろうとしたけど、もうブライトン&ホーヴ・アルビオンと契約しちゃってた」とのこと。ちなみに、エヴァートンでプレイする初めてのギリシャ人選手であり、WSLでプレイする唯一のギリシャ代表選手なんだとか。

メリッサ・ロウリー(30)→ エヴァートン

23/24シーズン限りでリヴァプールを離れることが発表されてた30歳の元イングランド代表MFのメリッサ・ロウリー(Melissa Lawley)がエヴァートンに加入することに。バーミンガム・シティとマンチェスター・シティに在籍してたことがあって、これまでにWSLで132試合に出てて、23/24シーズンは途中出場が多かったけど主に左WGとして17試合に出場してるんで、普通に経験豊富、WSLでの実績十分なベテランって言っていいはず。リヴァプールで5シーズン過ごした後に同じ街のライバルに直接移籍するんだな...なんてことはちょっと思ったけど。ただ、岩渕真奈がアーセナルからトッテナム・ホットスパーにローンで移籍したことを取り上げたJスポーツの番組によると、いわゆる'禁断の移籍'に対する反応はけっこう男女差が大きいっぽいけど。

* 7月26日 追記

林穂之香(26)→ エヴァートン

23/24シーズン限りでウェスト・ハム・ユナイテッドを離れることが発表されてた26歳の日本代表MFの林穂之香が完全移籍でエヴァートンに加入することに。ウェスト・ハム・ユナイテッドでの2シーズンは、CMFとして22/23シーズンがリーグ戦21試合(スタメンが19試合)で1,511分出場、21試合スタメンで1,670分出場だったんで、贔屓目抜きで見ても完全に主力として活躍したって言っていいはず。ウェスト・ハム・ユナイテッドに加入したタイミングも清水梨沙と同時だったんで、2年契約でしっかり実力を示して、契約満了のタイミングで着実にステップ・アップを果たしたって感じなのかな。23/24シーズンのプレイについては"WSL Watch #078"で総括したけど、WSLでの実績と経験を考えても、普通にバリバリ主力として活躍してくれそう。あと、移籍先がエヴァートンってことは日本人選手がプレイするチームがまた増えた、もっと言っちゃえば、現時点で日本人選手がいないチームがいないチームがアーセナルとアストン・ヴィラとトッテナム・ホットスパーと昇格チームのクリスタル・パレスだけってことになるわけで、24/25シーズンのWSLは日本人選手が1人も出てない試合のほうが珍しいっていうなかなか凄い状況になるらしい。

ミリ・テイラー(24)→ アストン・ヴィラ

"WSL Watch #021"でも触れた通り1月の移籍ウィンドウでリヴァプールからローン移籍してた24歳のイングランド代表MFのミリ・テイラー(Miri Taylor)が完全移籍でアストン・ヴィラで加入することに。アストン・ヴィラでは1月以降のシーズン半分で8試合に出場してて、普通に主力として活躍したって言っていいと思うんで、わりとスムーズっていうか、納得感がある移籍なのかな。

* 7月24日 追記

ルビー・メイス(20)→ レスター・シティ

マンチェスター・シティを離れることが発表されてた20歳のU23イングランド代表MFのルビー・メイス(Ruby Mace)が完全移籍で加入することに。経歴としては、アーセナルとバーミンガム・シティを経て21/22シーズンにマンチェスター・シティに加入して、22/23シーズンの後半だけローンでレスター・シティでプレイしてたって感じ。23/24シーズンはマンチェスター・シティでプレイしてたんだけどリーグ戦出場は5試合、トータルで66分だけだったんで、満足できるシーズンだったとは言えないはず。基本的には長谷川唯を休ませるとき使われる若手のCMFって印象だったけど、長谷川唯がフィールド・プレイヤーで最長のプレイ時間だったことからもわかる通り、出場機会はかなり限られちゃったかな。実際に試合に出たときのプレイは全然悪くなかったと思うけど、とはいえ、やっぱり出場機会は少なすぎたかな。選手層が厚いマンチェスター・シティでそこまでの信頼を得られなかったってことなのか、単に長谷川唯が凄すぎただけなのか、なかなか難しいところだと思うけど。もちろん、まだまだ若い選手だしポテンシャルも高いと思うんで、いろいろ変わりそうな新シーズンのレスター・シティでどんなプレイを見せてくれるのか、シンプルにすごく楽しみ。

* 7月22日 追記

サリ・キーズ(23)→ レスター・シティ

ベルギーのOHルーヴェンでプレイしてた23歳のベルギー代表DFのサリ・キーズ(Sari Kees)が完全移籍でレスター・シティに加入することに。OHルーヴェンは実はレスター・シティとオーナーが同じらしくて、つまり、ロンドン・シティ・ライオネセスについて書いた"WSL Watch #086“でもちょっと触れたマルチ・クラブ・オーナーシップってことなんだけど、その繋がりでレスター・シティを訪れてトレーニング施設とかスタジアムを見たことがあって、レスター・シティでプレイしたいと思ってたんだとか。まだ若いけどベルギー代表として直近のUEFAウィメンズ・ユーロの予選のデンマーク戦とスペイン戦にもCBとしてフル出場してたりもするんで、新監督を迎えたレスター・シティでのプレイを観るのが今からすごく楽しみ。

トニ・ペイン(29)→ エヴァートン

スペインのセヴィージャでプレイしてた29歳のナイジェリア代表FWのトニ・ペイン(Toni Payne)が完全移籍でエヴァートンに加入することに。もともと生まれはアメリカだけどオランダのアヤックスでプロとしてのキャリアをスタートさせて、その後にセヴィージャで6シーズン過ごしたって経歴の持ち主で、直近2シーズンの戦績を確認してみたら、22/23シーズンがリーグ戦29試合出場で3得点+5アシスト、23/24シーズンがリーグ戦30試合出場で6得点+4アシスト、ポジションは右WGっぽいからいわゆる点取り屋ってよりは得点とアシストでチームに貢献するアタッカーってタイプなのかな。ナイジェリア代表キャップも21あって、ベスト16でイングランド代表に負けちゃったけど2023年のFIFAウィメンズ・ワールドカップにも選ばれてるし、オリンピックの見どころをWSL目線で整理した"WSL Watch #088"では触れられなかったけど、日本代表とグループ・リーグで対戦するパリ・オリンピックのメンバーにも選ばれてる。ちなみに、同じくオリンピックのメンバーに選ばれてるポーランド・ソーンズのニコール・ペイン(Nicole Payne)は実妹なんだとか。とりあえず、オリンピックでちょっと注目しといたほうがいいっぽい。

シャンテル・スワビー(25)→ レスター・シティ

フランスのFCフルーリー91でプレイしてた25歳のジャマイカ代表DFのシャンテル・スワビー(Chantelle Swaby)が完全移籍でレスター・シティに加入することに。アメリカ生まれだけどはスコットランドのレンジャーズでのプレイ経験もあって、FCフルーリー91での23/24シーズンのリーグ戦16試合に出場してチームの4位フィニッシュに貢献したらしい。レスター・シティっていえば、スタッド・ランスを率いてたアマンディン・ミケル(Amandine Miquel)監督を招聘したから、そのルートでの獲得なのかな? とか思ったり。ジャマイカ代表としても38キャップあって、2023年のFIFAウィメンズ・ワールドカップにも全4試合出場してた選手なんだけど、ACミランでプレイしてる実姉のアリソン・スワビー(Allyson Swaby)とCBコンビを組んでたことでも知られてたりする。

* 7月19日 追記

ルーシー・ブロンズ(32)→ チェルシー

バルセロナでプレイしてた32歳のイングランド代表DFのルーシー・ブロンズ(Lucy Bronze)が完全移籍でチェルシーに加入することに。バルセロナとリヨンとマンチェスター・シティとリヴァプールでリーグ・タイトル、バルセロナとリヨンではUEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグのタイトルを獲ってるし、イングランド代表としてもUEFAウィメンズ・ユーロ優勝とFIFAウィメンズ・ワールドカップ準優勝に貢献したって輝かしい実績の持ち主で、現在のウィメンズ・フットボール最高の右SBって言っても過言じゃないくらいの存在なんで、フィフィアネ・ミデマー(Vivianne Miedema)のマンチェスター・シティ加入と並ぶ今夏のビッグ・ディールって言っていいはず。新たな時代を迎えるチェルシーがさらに強力になりそうで、ちょっと恐ろしい感じすらしちゃうレベルの補強って言っていいんじゃないかな。もちろん、WSLでまたルーシー・ブロンズのプレイを観れるのはシンプルに嬉しいし、WSLってリーグにとっても朗報だと思うけど。

エリザベス・ターランド(23)→ マンチェスター・ユナイテッド

23/24シーズンはブライトン&ホーヴ・アルビオンでリーグ2位タイの13得点を決めた23歳のノルウェー代表FWのエリザベス・ターランド(Elisabeth Terland)が完全移籍でマンチェスター・ユナイテッドに加入することに。エリザベス・ターランドについては"WSL Watch #059"で書いた通りだけど、いわゆる9番タイプのストライカーではリーグ屈指で、ステップ・アップしそうな年齢の選手の中ではナンバー1だと思ってたし、アレッシア・ルッソ(Alessia Russo)の抜けた穴が埋まってなかったマンチェスター・ユナイテッドが移籍先って点も含めて、極めて真っ当っていうか、ものすごく納得感がある移籍って言っていいんじゃないかな。

*追記: 23/24シーズンのエリザベス・ターランドのゴール集を。WSLのSNSアカウントに投稿されてた。

アイシャ・マサカ(20)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

BKヘッケンでプレイしてた20歳のタンザニア代表FWのアイシャ・マサカ(Aisha Masaka)が完全移籍でブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。まだ若いからか、2シーズン在籍したBKヘッケンでは完全に主力って感じではなかったっぽいけど、UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグも経験済みで、タンザニア代表としても15キャップで9得点なんだとか。23/24シーズンのチーム内得点王だったエリザベス・ターランド(Elisabeth Terland)が抜けた穴を埋める存在になれるのか、ダリオ・ヴィドシッチ(Dario Vidošić)新監督のチーム作りとか、清家貴子とのポジション争い? 同時起用? みたいな部分も含めて、いろいろと楽しみな感じ。

アスミタ・エール(22)→ レスター・シティ

"WSL Watch #021"で触れた通り、1月の移籍期間にトッテナム・ホットスパーからシーズン終了までのローンでレスター・シティに移籍してた22歳のイングランド人DFのアスミタ・エール(Asmita Ale)がそのまま3年契約で完全移籍することに。レスター・シティでそれなりの時間出場したのは4試合だったんで移籍後に即主力って感じだったとは言えないけど、出た試合はシーズン終盤が多かったから、徐々にチームに馴染んで、本人もチームもある程度の手応えは得られた上での完全移籍って感じなのかな。

* 7月18日 追記

オリアンヌ・ジャン・フランソワ(22)→ チェルシー

パリ・サン・ジェルマンでプレイしてた22歳のフランス代表MFのオリアンヌ・ジャン・フランソワ(Oriane Jean-François)が完全移籍でチェルシーに加入することに。ポジションはCMFで、いわゆる守備的MFって感じの選手なのかな? 22/23シーズンはリーグ戦21出場だったけど23/24シーズンは3試合だけだったみたいで、大きなケガでもしてたのかな? って感じだけど、"WSL Watch #081"で触れた通り新監督のソニア・ボンパストル(Sonia Bompastor)は当然フランスのリーグについてはよく知ってるだろうし、"WSL Watch #087"で触れた通りドイツ代表MFのメラニー・ロイポルツ(Melanie Leupolz)が移籍したし、どういう選手なのか、どういう感じで起用されるのかにもちょっと注目かな。あと、サンディ・ボルティモアもそうだけど、監督が代わって以降の補強がフランスのチームから、しかも、パリ・サン・ジェルマンから立て続けに獲得してるのがちょっと面白いな...なんてことも思ったり。

エラ・モリス(21)→ トッテナム・ホットスパー

サウザンプトンでプレイしてた21歳でU23イングランド代表DFのエラ・モリス(Ella Morris)が完全移籍でトッテナム・ホットスパーに加入することに。14歳からサウザンプトンでプレイしてて、18/19シーズンにトップ・チームに昇格、2022年のチャンピオンシップ昇格に貢献したことも含めてこれまでに117試合に出場してるらしい。どんな選手なのかは知らないけど、本人曰く「上下動を繰り返せて、オーバーラップもアンダーラップもできるモダンなSB」とのこと。"WSL Watch #004"で取り上げたロバート・ヴィラハム(Robert Vilahamn)監督が就任した23/24シーズンから意欲的に若返りを図ってる感があるトッテナム・ホットスパーにまた1人、楽しみなタレントが加わったって言えそう。

* 7月17日 追記

ケイティ・ロビンソン(21)→ アストン・ヴィラ

ブライトン&ホーヴ・アルビオンを離れることが発表されてた21歳のイングランド代表FWのケイティ・ロビンソン(Katie Robinson)が完全移籍でアストン・ヴィラに加入することに。23/24シーズンはリーグ戦全22試合に出場(スタメンは18試合)して3得点+2アシストって数字を残してるから、ブライトン&ホーヴ・アルビオンの主力って言っていい活躍を見せた若手選手って感じなのかな。奇しくも、新監督を迎えることが発表されてて、今年の夏の移籍マーケットで積極的に動いてる印象のチーム間の移籍っていうのもちょっと面白いな...って思ったり。とりあえず、今後が期待されてる選手だし、チームも併せて要注目っぽいかな。

アマンディン・ミケル監督 → レスター・シティ

23/24シーズンまでスタッド・ランスを率いてた40歳のフランス人のアマンディン・ミケル(Amandine Miquel)がレスター・シティの監督に就任することに。実はこの件は6月21日に『ザ・ガーディアン』で"Leicester Women consider appointing Amandine Miquel as new manager"って記事で報じられてたから気になってたんだけど、この記事によると複数の候補の中から絞り込んで決めたっぽい。

2017年に当時2部だったスタッド・ランスの監督になって7シーズンに渡ってチームを率いたことになるんだけど、2019年にチームを1989年以来の1部復帰に導いて、その後の順位も8位、6位、7位、6位で、直近の23/24シーズンはUEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグに出場したリヨンとパリ・サン・ジェルマンとパリFCに次ぐ4位フィニッシュを果たしたって実績の持ち主で、しかも、スタッド・ランスは平均年齢23歳くらいのチームだったらしくて、限られたバジェットでもいいチームが作れて若手の育成に長けたタイプの監督とのこと。レスター・シティっていえば、23/24シーズンはわりと意欲的で面白いサッカーをしてて、1月の移籍マーケットで宝田沙織と籾木結花も獲ったし、FAカップでベスト4まで勝ち上がったり一定の成果は出しつつも、3月にウィリー・カーク(Willie Kirk)監督が'選手との不適切な関係'を理由に解任されて、ジェニファー・フォスター(Jennifer Foster)暫定監督指揮下のシーズン終盤は尻すぼみって印象だったんで、今後がどうなるのか、個人的にはちょっと心配してたんだけど、現地記者のSNSでの反応もポジティブなモノが多いし、新シーズンもやっぱり気になるチームになりそうかな、レスター・シティは。

メルヴィン・マラード(24)→ マンチェスター・ユナイテッド

23/24シーズンはリヨンからのローンでプレイしてた24歳のフランス代表FWのメルヴィン・マラード(Melvine Malard)がマンチェスター・ユナイテッドに完全移籍することに。正直なところ、アーセナルに移籍したアレッシア・ルッソ(Alessia Russo)の穴が埋まらないままシーズンが終わっちゃった感じのマンチェスター・ユナイテッドの攻撃陣の中でシーズンを通じて一定以上の存在感は放ってたし、数字的にもリーグ戦19試合出場でスタメンが11試合、5得点+1アシストって感じだったんで、ある程度既定路線の完全移籍って感じなのかな? できれば、新シーズンはゴールとアシストを足して10点以上を期待したいところだと思うけど。

カミラ・サエス(29)→ ウェスト・ハム・ユナイテッド

スペインのマドリーCFFでプレイしてた29歳のチリ代表DFの完全移籍でカミラ・サエス(Camila Sáez)がウェスト・ハム・ユナイテッドに加入することに。23/24シーズンはマドリーCFFでリーグ戦28試合出場(スタメンは25試合)で、チリ代表としても71キャップって実績を持ってて、FIFAウィメンズ・ワールドカップとかオリンピックにも出場経験があるみたいなんで、即戦力として活躍することが期待されてるベテランCBって感じなのかな。

ハンナ・ポウルター(19)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

レディングのアカデミー出身で19歳のU19イングランド代表GKのハンナ・ポウルター(Hannah Poulter)がブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。レディングでは16歳からトップ・チームのメンバーに入ってて、昨年は南カリフォルニア大学でプレイしてたらしくて、今回のブライトン&ホーヴ・アルビオンが初のプロ契約とのこと。

* 7月16日 追記

清水梨沙(28)→ マンチェスター・シティ

23/24シーズン限りでウェスト・ハム・ユナイテッドを離れることが発表されてた28歳の日本代表DFの清水梨沙が3年契約の完全移籍でマンチェスター・シティに加入することに。ウェスト・ハム・ユナイテッドでの2シーズンでリーグ戦44試合出場、つまり、全試合出場しただけでも素晴らしいのに、23/24シーズンはまさかのフルタイム出場まで達成してて、贔屓目抜きで考えてもWSLを代表する選手の1人って言っていいはず。ウェスト・ハム・ユナイテッドでは右WBだけじゃなく、3バックの右CBとかCMFでもプレイしてたけど、4バックがベースのマンチェスター・シティでは基本的には右SB起用がメインになるのかな? 個人的には、馴れてきたら右CBとか左SBとかもやってるかも? とかちょっと思ったりもしてるけど。移籍自体に関しては、日本のメディアでちょっと前に報じられてたし、WSLでの実績を考えても全然驚きって感じじゃないけど、年齢を考えても国内タイトルが狙えてUEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグに出れるようなチームへのステップ・アップとしてはちょうどいいタイミングだし、もちろん、長谷川唯とチームメイトになるってことも含めて、今年の夏の移籍マーケットの動きの中でも個人的にはトップ・クラスで楽しみな移籍かも。

レイチェル・マクロークラン(27)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

レンジャーズの27歳のスコットランド代表DFのレイチェル・マクロークラン(Rachel McLauchlan)が完全移籍でブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。2013年以降のプロとしてのキャリアの大部分をスコットランドで過ごしてて、スコットランドで数多くのタイトルを獲得してるらしい。2016年からスコットランド代表にも呼ばれてて、これまでに23キャップって実績を持ってる選手なんで、基本的には即戦力としてバリバリ活躍することが期待されてる感じなのかな。

ベックス・レイナー(24)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

シェフィールド・ユナイテッドでプレイしてた24歳のイングランド人MFのベックス・レイナー(Bex Rayner)がブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。あまり詳しいことはわからないんだけど、2018年からプレイしたシェフィールド・ユナイテッドではリーグ戦100試合以上出場してて、その活躍が認められてWSLにステップ・アップって感じっぽいのかな。それにしても、今年の夏の移籍マーケットの(序盤の)動きに関してはブライトン&ホーヴ・アルビオンはちょっと際立ってて、新シーズンに向けた並々ならぬ意気込みが伝わってくる感じがあるかな。

* 7月12日 追記

ダリオ・ヴィドシッチ監督 → ブライトン&ホーヴ・アルビオン

オーストラリアのAリーグ・ウィメンのメルボルン・シティを2シーズン率いてた37歳のダリオ・ヴィドシッチ(Dario Vidošić)が2027年までの3年契約でブライトン&ホーヴ・アルビオンの監督に就任することに。直近の23/24シーズンはメルボルン・シティをレギュラー・シーズン首位、グランド・ファイナルでシドニーFCに敗れたけど準優勝に導いたらしくて、この実績が評価されて今回の招聘につながったとのこと。

ちなみに、クリス・ロバーツ(Chris Roberts)のアシスタント・ヘッド・コーチ就任も同時に発表されてるんだけど、クリス・ロバーツはエヴァートンでアシスタント・マネージャーを務めてたらしくて、役職名の違いによる役割とか権限の違いとかはよくわかんないけど、国外で実績を残したけどWSLもイングランドも初挑戦になる若い監督のために、WSLとイングランドでの経験豊富なコーチを呼んでサポートさせる感じっぽい。

あと、ダリオ・ヴィドシッチっていえば、選手としてけっこうサッカー・ファンには知られて名前だったりする。ユーゴスラビア生まれの元オーストラリア代表選手で、2000年代後半頃にはドイツの1.FCニュルンベルクとかアルミニア・ビーレフェルトでもプレイしてたことがある。改めて確認してみたら2022年までの現役生活でドイツとオーストラリア国内に加えてスイスとか韓国とか中国とかインドとかニュー・ジーランドとかでもプレイしてたらしくて、なかなかユニークな選手キャリアだったらしい。監督としてのキャリアはメルボルン・シティからみたいなんで、いきなり結果を残してステップ・アップを果たしたってことになるのかな。ブライトン&ホーヴ・アルビオンは精力的に補強もしてるし、新シーズンはちょっと注目かも? ちなみに、Aリーグ・ウィメンからWSLのチームの監督になるオーストラリア人はジョー・モンテムーロ(Joe Montemurro)に続いて2人目なんだとか。ジョー・モンテムーロは2017年にメルボルン・シティを辞めて2017年から2021年までアーセナルの監督を務めた人物で、17/18シーズンのリーグ・カップ優勝、18/19シーズンにリーグ優勝を果たしてて、2021年から2024年まではユヴェントスの監督、さらに新シーズンからはチェルシーの監督に就任するソニア・ボンパストルの後任としてリヨンの監督になることが決まってたりもするらしい。ジョー・モンテムーロが実績を残してるだけに、若い世代のダリオ・ヴィドシッチがブライトン&ホーヴ・アルビオンでどんな仕事ができるのか、オーストラリア方面からもけっこう期待されてるっぽい。

マリット・アウエ(22)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

トゥウェンテから22歳のオランダ人DFのマリット・アウエ(Marit Auee)がブライトン&ホーヴ・アルビオンに完全移籍で加入することに。トゥウェンテは23/24シーズンのエールディヴィジで優勝してて、リーグ戦18出場(スタメンは16試合)だったらしい。試合には出れてないけど、去年11月のUEFAウィメンズ・ネイションズ・リーグのオランダ代表のメンバーには選ばれたりもしてたっぽいんで、基本的には今後が楽しみな若手って感じなのかな。

パウラ・トマス(22)→ アストン・ヴィラ

レヴァンテでプレイしてたスペイン代表DFのパウラ・トマス(Paula Tomás)が完全移籍でアストン・ヴィラに加入することに。身長170cmで左SBでもCBでもプレイできる選手らしくて、オリンピックのメンバーには入ってないみたいだけど2023年からスペイン代表にも呼ばれてるらしい。

個人的には全然知らなかった選手だけど、ちょっと映像を観てみた感じでは左SBでもプレイできるけど基本的には右利きっぽいかな。CBとしてのプレイは観れなかったけど。ただ、マンチェスター・シティのイングランド代表DFのアレックス・グリーンウッド(Alex Greenwood)を取り上げた"WSL Watch #055"でも書いた通り、ボールの扱いに長けたDFの需要はウィメンズ・フットボール全体でどんどん増えてくと思ってるんで、パウラ・トマスがどんな選手で、WSLでどんなプレイをするのか、ちょっと注目したほうがいい気がしてる。

* 7月11日 追記

ジル・バイジングス(23)→ アストン・ヴィラ

バイエルン・ミュンヘンの23歳のオランダ代表MFのジル・バイジングス(Jill Baijings)がシーズン・ローンでアストン・ヴィラに加入することに。レヴァークーゼンからバイエルン・ミュンヘンに加入した23/24シーズンはリーグ戦14出場でスタメンが2試合だったみたいなんだけど、22/23シーズンはレヴァークーゼンでリーグ戦全22試合スタメン出場で7ゴール+6アシストを記録してるんで、強豪のバイエルン・ミュンヘンではプレイ時間を得るのにちょっと苦労したからローンでプレイ機会を増やしたい感じなのかな? ちなみに、活躍した22/23シーズンのレヴァークーゼンの監督は、新シーズンからアストン・ヴィラの指揮を執るロバート・デ・パウだったりするんで、「バイエルンであまり出れてないなら...」って感じで声をかけたなら、特徴とかもよく知ってるだろうから上手くハマればすごくいい移籍になるかも? とかちょっと思ったり。ちょっと映像を観た感じだと、左利きのテクニシャンで、サイズもパワーもありそうな感じなんで、アストン・ヴィラでどんなプレイを見せてくれるのか、個人的にはけっこう楽しみ。

サンディ・ボルティモア(24)→ チェルシー

24歳でフランス代表FWのサンディ・ボルティモア(Sandy Baltimore)がパリ・サン・ジェルマンから完全移籍でチェルシーに加入することに。下部組織からパリ・サン・ジェルマン育ちの生え抜きで、まだ16歳だった2016年にトップ・チーム・デビューを果たしてるんだとか。2シーズン目以降はコンスタントに試合に出てて、リーグ戦20試合前後出てるシーズンも多いから、普通に主力選手を獲得したって感じなのかな。パリ・サン・ジェルマンではトータルでリーグ戦110試合出場・30得点って数字を残してる。新監督のソニア・ボンパストル(Sonia Bompastor)は当然フランスのリーグについてはよく知ってるだろうから、能力もキャラクターもわかった上での獲得ってことになる思うけど。パリ・サン・ジェルマンでのプレイを観た印象だと、身長は高くないけどスピードとパワーがあるテクニカルな左利きのWGって感じかな? 若手からベテランまで選手層の厚さが異常なチェルシーのアタッカー陣に新たなタレントが加わったって言って良さそう。

* 7月8日 追記

清家貴子(27)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

オリンピックに出場するメンバーにも選ばれた27歳の日本代表FWの清家貴子が三菱重工浦和レッズレディースからブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。WEリーグの23/24シーズン終了後に海外移籍の意志を表明してたんで、その行き先が注目されてたけど、特に何の事前報道なくいきなり発表された印象かな。清家貴子っていえば、国内プロ・リーグの記録を更新する10試合連続ゴールを含むリーグ歴代最多の20得点を決めてWEリーグの得点王に輝いて、チームの2連覇の原動力になってMVPも獲得した国内屈指の点取り屋なんで、本人的には満を持してって感じの海外挑戦になるのかな?

ブライトン&ホーヴ・アルビオンっていえば、"WSL Watch #059"でも取り上げたノルウェー代表FWのエリザベス・ターランド(Elisabeth Terland)っていう23/24シーズンに13ゴールで得点ランキング2位タイだったCFWがいるわけで、清家貴子は年齢的にも当然即戦力として期待されてるだろうから、どういう感じで起用されるのかもちょっと注目かな。選手としてのタイプとかプレイ・スタイルがすごく似てるってわけじゃないからエリザベス・ターランドとの併用もあるかもしれないし、ポジションを争うことになるのかもしれないし、もちろん、エリザベス・ターランドの去就に何か動きがあっても不思議じゃないし。ともあれ、日本人選手が所属するWSLのチームはこれで7チームになったわけで、新シーズンのWSLの楽しみがまた増えた感じで嬉しい限り。

あと、さっそくメンズ・チームの三笘薫と顔を合わせたシーンの動画もSNSに投稿されてたりして。ちなみに、2人は筑波大学の先輩と後輩、清家貴子が先輩なんだとか。

フラン・カービー(31)→ブライトン&ホーヴ・アルビオン

今シーズン限りでチェルシーを離れることをシーズン終了前に発表してた31歳のイングランド代表MFのフラン・カービー(Fran Kirby)がブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。2015年から在籍してたチェルシーではリーグ戦192試合に出場して105ゴールを記録、リーグ優勝7回、FAカップ優勝5回、コンチ・カップ優勝2回っていうものすごい実績の持ち主で、イングランド代表としても72キャップ・19ゴールって数字を残してる実力者。チェルシーを離れたのは31歳って年齢も要因もあったんだろうけど、23/24シーズンもリーグ戦21試合に出場(スタメン9試合)して3得点+2アシストって数字を残してるんで、まだまだ全然やれそうだし、ブライトン&ホーヴ・アルビオンにとってはすごく大きな補強になることは間違いなさそう。

フィフィアネ・ミデマー(27)→ マンチェスター・シティ

シーズン終了直前にアーセナルを離れることが発表されて去就が注目されてた27歳のオランダ代表FWのフィフィアネ・ミデマー(Vivianne Miedema)が既報の通りマンチェスター・シティに加入することに。フィフィアネ・ミデマーについては"WSL Watch #071"でわりと詳しく書いた通りなんだけど、WSLの歴代トップ・スコアラーってだけじゃなく、世界のウィメンズ・フットボールを代表するようなスター選手の移籍、しかも、結果的には同じリーグのライバル・チームへの移籍なんで、もちろん、この夏の移籍マーケットでもトップ・クラスのビッグ・ニュースって感じ。どういう並びでどういうポジションで起用されるのかも含めて、新シーズンの大きな注目ポイントになることは間違いないはず。

そういえば、個人的に前からちょっと気になってたのが名前の表記だったりする。上に貼った動画を聞いても'Miedema'って表記を見ても、'ミーデマ'のほうが近いんじゃね? って。日本のいくつかのメディアを確認したら'ミデマー'って表記が多いっぽいからそれに倣ってるんだけど。

* 7月5日 追記

ジュリア・バーテル(20)→ チェルシー

スペインのユース各年代で代表経験を持つ20歳のMFのジュリア・バーテル(Júlia Bartel)がバルセロナからチェルシーに加入することに。バルセロナのトップ・チームでの出場歴はほとんどないみたいで、年齢を考えると今後に期待の若手を引き抜いた感じなのかな? 詳しいことはよく知らないいんだけど、いわゆるバルセロナらしい技巧派のCMFらしいんで、チェルシーでのプレイがシンプルにすごく楽しみ。

ちなみに、アーセナルに加入したマリオナ・カルデンティに続いて、この夏にバルセロナからWSLに来た選手は2人目。もちろん、2人は年齢もキャリアも違うから単純に一般化はできないけど、勝ち取れるタイトルは取り尽くしてすっかり現在最強って感じのバルセロナは、"WSL Watch #086"でもちょっと触れたけど監督のホナタン・ヒラルデス(Jonatan Giráldez)が退任したことなんかも含めて、実はちょっと変革期に入ってるのかも? とかちょっと思ったりしつつ。

* 7月4日 追記

オリヴィア・スミス(19)→ リヴァプール

19歳のカナダ代表FWのオリヴィア・スミス(Olivia Smith)がスポルティングCPからリヴァプールに完全移籍で加入することに。ポルトガルのリーグで18試合に出場して13得点を決めて23/24シーズンのベスト・ヤング・プレイヤーを受賞、2019年に史上最年少の15歳94日でカナダ代表としてデビューしてて、こないだのウィメンズ・ゴールド・カップでもベスト・ヤング・プレイヤー賞に選ばれてるんだとか。報道によるとクラブ史上最高額の移籍金で獲得したらしくて、かなり前評判が高い期待のアタッカーみたい。マット・ビアード(Matt Beard)監督曰く、速くて両足が使えて得点もアシストもできるとのこと。"WSL Watch #076"でも総括した通り、23/24シーズンは大きな躍進を果たしたリヴァプールにさらに楽しみが増えた感じかな。

ドミニク・ヤンセン(29)→ マンチェスター・ユナイテッド

29歳のオランダ代表DFのドミニク・ヤンセン(Dominique Janssen)がヴォルフスブルクからマンチェスター・ユナイテッドに完全移籍で加入することに。ヴォルフスブルクの前にはアーセナルでプレイしてた経験もあって、オランダ代表としても100を超えるキャップの持ち主。経験豊富で即戦力の実力派CBって感じなのかな。

マリオナ・カルデンテイ(28)→ アーセナル

28歳のスペイン代表FWのマリオナ・カルデンテイ(Mariona Caldentey)がバルセロナから完全移籍でアーセナルに加入することに。2014年からバルセロナでプレイしてて、302試合に出場して114得点、最近のリーグ戦に限っても22/23シーズンは19試合出場で12得点+6アシスト、23/24シーズンは28試合で14得点+10アシストって記録を残してる。バルセロナでの10年でリーグ優勝6回、UEFAチャンピオンズリーグ優勝3回、国内カップ戦6回を含めて25個のトロフィーを獲得してるらしくて、ものすごい実績の持ち主。スペイン代表としても72試合に出場して26得点決めてて、2023年のFIFAウィメンズ・ワールドカップと23/24のUEFAネイションズ・リーグ優勝のメンバーである、と。端的に言って、現在最強のバルセロナとスペイン代表のバリバリの主力選手を獲ったってことだと思うんで、ものすごく強力な補強だし、素直にすごく楽しみ。フィフィアネ・ミデマー(Vivianne Miedema)が抜けたわけだから、当然何か手は打つと思ってたけど、期待を裏切らないスケールの補強って言っていいんじゃないかな。現段階ではこの夏の最大の補強かも。

* 7月3日 追記

マリサ・オリスラガース(23)→ ブライトン&ホーヴ・アルビオン

23歳のオランダ代表DFのマリサ・オリスラガース(Marisa Olislagers)がトゥウェンテからフリーでブライトン&ホーヴ・アルビオンに加入することに。まだ23歳だけどトゥウェンテでの4シーズンで84試合に出場してる左SBで、リーグ優勝3回を含む9個のタイトルを獲得してるんだとか。オランダ代表キャップも12あるらしくて、全然知らなかった選手だけど、ちょっと楽しみな選手かも。

キンガ・シェミク(27)→ ウェスト・ハム・ユナイテッド

27歳のポーランド代表GKのキンガ・シェミク(Kinga Szemik)がスタッド・ランスからウェスト・ハム・ユナイテッドに3年契約で加入することに。ポーランドでキャリアをスタートさせた後、アメリカの大学でもプレイしてた経験があって、プロのキャリアは2020年から主にフランスで重ねてきたらしい。2018年からポーランド代表としてもプレイしてて、これまでのキャップ数は17。182cmあるらしいんで、サイズ的にはけっこう大型のGKって言えそう。

ウェスト・ハム・ユナイテッドって言えば、一般的な選手契約が切れるタイミングの6月30日に契約満了になる選手を複数発表してて、そこに清水梨沙と林穂之香の名前もあったことが日本でもちょっと話題になってたけど、けっこう主力級の選手が多くて、オーストラリア代表GKで23/24シーズンも19試合に出場してたマッケンジー・アーノルド(Mackenzie Arnold)も含まれてたんで、基本的には新たなレギュラーGKの候補って感じなのかな? 23/24シーズンは何とか残留を果たしたウェスト・ハム・ユナイテッドだけど、今年の夏は大きな変革の時期になるのかも。

* 7月2日 追記

ロバート・デ・パウ監督 → アストン・ヴィラ

ドイツのレヴァークーゼンを直近2シーズン率いてたロバート・デ・パウ(Robert de Pauw)監督がアストン・ヴィラの新監督に就任することに。厳密に言えば監督だから移籍期間とか関係ないんだけど、新たにWSLにやってきた人物であることは間違いないと思うんで。アストン・ヴィラに関しては、前任のカーラ・ウォード(Carla Ward)監督の退任が5月の時点で発表されてたから後任が誰になるのか注目されててたんだけど、ロバート・デ・パウは42歳のオランダ人で過去にはオランダのトゥウェンテでは2022年にリーグとカップ戦の2冠を達成したこともあるらしい。レヴァークーゼンでの成績は、22/23シーズンが5位、23/24シーズンが6位だから基本的には中位チームだったって言っていいのかな。さすがにどんなサッカーをやるのかとかはわかんないけどWSL初挑戦らしいんで、とりあえず、ちょっと要注目かな、と。ちなみに、契約は3年+オプション1年とのこと。

* 7月1日 追記

アマンダ・ニルデン(25)→ トッテナム・ホットスパー

"WSL Watch #021"でも触れてる通り、冬の移籍マーケットでイタリアのユヴェントスからローンで加入してた25歳のスウェーデン代表DFのアマンダ・ニルデン(Amanda Nildén)が完全移籍でトッテナム・ホットスパーに加入することに。2018〜2020年にはブライトン&ホーヴ・アルビオンにも在籍してたことがある25歳のDFで、1月に加入してから主に左SBとしてリーグ戦10試合、830分出場したんで普通に主力として活躍したって言っていいはず。買取オプションがあったみたいだし、かなり納得感がある移籍かな。

デッドライン・デイは9/13! 24/25シーズン開幕までのスケジュールをチェック

WSLの今年の夏の移籍期間は6月24日〜9月13日までで、ちなみに、ヨーロッパ各国リーグの移籍期間は以下の画像の通り。

今年の夏の主要リーグの移籍期間

ついでに、新シーズンの開幕までのいろんなスケジュールをわかってる範囲でまとめとくと以下のような感じになってる。

  • 6月24日〜9月13日: 移籍期間

  • 7月12日・7月16日: UEFAウィメンズ・ユーロ予選(MD5・6)

  • 7月25日〜8月10日: オリンピック

  • 8月18日〜8月25日: チェルシー / アーセナル USツアー

  • 8月28日〜9月1日: ウェスト・ハム・ユナイテッド / マンチェスター・シティ / レスター・シティ パース・インターナショナル・フットボール・カップ

  • 9月4日: UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグ予選ラウンド1 アーセナル 対 レンジャーズ(勝った場合は9月7日にアトレティコ・マドリー 対 ローゼンボリの勝者と対戦)

  • 9月9日: UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグ予選ラウンド2 ドロー *マンチェスター・シティとアーセナル(ラウンド1を勝ち上がった場合)が対象

  • 9月18/19日: UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグ予選ラウンド2 1stレグ パリFC 対 マンチェスター・シティ / BKヘッケン 対 アーセナル

  • 9月21日: WSL 24/25シーズン開幕

  • 9月18/19日: UEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグ予選ラウンド2 2ndレグ マンチェスター・シティ 対 パリFC / アーセナル 対 BKヘッケン

各チームの詳しいスケジュールはあまり発表されてないみたいなんだけど、8月末頃からプレ・シーズンって感じなのかな? とりあえず、今年は夏にオリンピックがあって、ウィメンズ・フットボールの価値観ではオリンピックはけっこう重要っていうか、ビッグ・イベントであることは間違いないと思うから、当面はオリンピックが話題の中心になりそうだけど。ただ、実はオリンピックに出場するのは12ヶ国だけだし、イギリスみたいにWSLのチームに所属してる選手が多い国はあまり出場してなかったりするんだけど。しかも、ヨーロッパではオリンピック直前の7月の代表ウィークにUEFAウィメンズ・ユーロ(WEURO)の予選が入ってたりして、ヨーロッパからオリンピックに出場するのはフランスとドイツとスペインで、ドイツとスペインはもうユーロ出場を決めてるからまだマシだけど、フランスはオリンピックも開催国として出るのにWEURO予選もイングランドとスウェーデンと同組でけっこう熾烈だったりする、わりとムチャクチャなスケジュールだったりして。WSLでプレイしてるフランス代表選手はそれほど多くはないけど、対戦相手のイングランドとスウェーデンにはWSLでプレイしてる選手が多いことも含めて、やっぱりちょっと気になったりはするかな。

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