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アーセナルがワシントンと対戦したPSMの映像をチェック :: WSL Watch #095

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"WSL Watch #089"で触れた通り、24/25シーズンのWSLは試合の配信プラットフォームがYouTubeに変わるんで、「今シーズンはYouTubeのクリップ機能を試合の振り返りとかに使っても面白いかも?」ってちょっと思ってて。で、"WSL Watch #091"で紹介したアーセナルのUSツアーのプレ・シーズン・マッチ(PSM)のワシントン・スピリット戦のYouTubeの映像を使ってちょっとテストしてみた。気になったシーンを切り出してみる感じで。

▶︎ スタメン:

▶︎ 見どころ:

この試合に関しては、新加入選手のローザ・カファジ(Rosa Kafaji)のアーセナルでのデビューってことになるのかな、とりあえず。チェルシーと違って、監督が変わったわけじゃないし基本的には昨シーズンからの継続って感じだと思うんで。個人的には、逆にバルセロナで獲れるタイトルは全て獲ったホナタン・ヒラルデス(Jonatan Giráldez)監督が就任したワシントン・スピリットのプレイをアーセナル相手に観れるのが楽しみだったりして。

▶︎ ハイライト映像:

▶︎ フルマッチ映像:

00:30- ▶︎ アーセナルのビルドアップ成功

試合開始早々の自陣でのFKからのアーセナルのビルドアップ。4-4-2の並びで高い位置からプレスに出るワシントン・スピリットに対して、GKを使って数的有利を使いながら保持しつつ、やや右サイドに流れた右CBのリア・ウィリアムソン(Leah Williamson)の見事な縦パスをトリガーにして前進して、逆サイドに展開して最終的にオーバーラップした左WGのフレイヤ・ゴッドフリー(Freya Godfrey)のクロスでボックス内にボールを送り込むことに成功。

12:06- ▶︎ アーセナルのプレッシング失敗

ワシントン・スピリットのGKからのビルドアップに対するアーセナルのハイプレスが失敗したシーン。アーセナルは4-4-2の並びで2トップが相手のCBの2人とGKを担当するように立ってるけど、相手のCMFを上手く消せずにCMF経由で右SBにボールを逃がされて、そのまま運ばれたところからスピード・アップされて、背走しなきゃならなくなって最終的にスルーボールからフィニッシュまで持ち込まれてる。左WGのフレイヤ・ゴッドフリーの立ち位置が中途半端だった? いろんな意味でPSMっぽいシーンかも。もちろん、ワシントン・スピリットの12番のCMFのアンディ・サリバン(Andi Sullivan)のボールの逃し方も26番の右SBのペイジ・メタイヤー(Paige Metayer)のドライブとスルーボールも11番のCFWのオウレイマタ・サール(Ouleymata Sarr)の抜け出しも見事だったんだけど。

14:13- ▶︎ アーセナルの非保持のミス

ワシントン・スピリットのスローインから裏を取ってクロスをボックスまで送り込め(てセカンド・ボールを拾ってフィニッシュまでいけ)たシーン。右SBを最終ラインに残して3-2-5みたいに立ってるワシントン・スピリットの保持に対して、アーセナルは4-4-2で立ってるけどボール保持者にあまりプレッシャーをかけられずに上手く裏を取られてクロスまでいかれてる。守備陣形が整った状態からあっさり裏を取られちゃってるのはけっこう問題。元バルセロナのホナタン・ヒラルデスが監督になったワシントン・スピリットの質の高さが出たシーンとも言えるのかもしれないけど。

45:45- ▶︎ アーセナルが守備陣形を崩されて失点

ワシントン・スピリットのGKから始まる保持のシーンで、最終的にセカンド・チャンスでゴールが決まるんだけど、アーセナルの守備陣形が整ってる状態から右SBが引っ張り出されて、SBとCBの間を走られてチャンスを作られてるのは、アーセナルにとってはちょっといただけないんじゃないかな。もちろん、リア・ウィリアムソンを振り切ったワシントン・スピリットの19番のロスモンド・クアシ(Rosemondo Kouassi)は速かったんだけど。非保持時の基準点を上手くズラされちゃってる感じ。失点シーン自体は飛び出してボールに触れてないアーセナルのGKのマヌエーラ・ツィンスベルガー(Manuela Zinsberger)のミスって言えるかもしれないし、難しい体勢からオウレイマタ・サールがよく決めたとは思うけど。

52:08- ▶︎ アーセナルが裏を取られて被決定機

ワシントン・スピリットの最終ラインから始まる保持のシーンで、最終的に決定機を作られるシーン。アーセナルの守備の人数は揃ってるけど、幅と深さを上手く使って裏を取られてクロスから決定機を作られててちょっといただけない感じ。裏に出たボールへの反応に関しては、シンプルにアスリート能力とかコンディションの問題もあるのかもしれないけど、それにしてもちょっとあっさりやられすぎ。失点しなかったのは相手がシュートをミスしてくれたからって言っていいと思うし。

91:28- ▶︎ 新加入のローザ・カファジのチャンス・メイク

後半から使われた新加入選手のローザ・カファジによるチャンス・メイクのシーン。自陣の深い位置からのパスをフリックで味方に落として、前を向いてボールをもらい直して運んでラスト・パスを出して決定機を作ったんだけど、実は勝ち越しゴールのアシストもしてたりして、限られたプレイ時間の中でも持ち前のダイナミックなプレイでけっこう強烈なインパクトを残したんじゃないかな。

こうやって切り出してみると、アーセナルの課題が多く出たっていうか、仕上がりはまだまだって感じだったのかな。試合自体は勝ったけど。もちろん、アーセナルはプレ・シーズンに入ったばかりで最初のPSMだし、オリンピックに出てた選手の合流時期とかコンディションはバラバラだし、聞いたことのない若手も出てたりしたし、逆にワシントン・スピリットはシーズン中(NWSLは春秋制で、今はサマー・ブレイク中だけどカップ戦なんかはやってる)で、でも、オリンピックに出てた選手はけっこういて、どっちもベスト・メンバーとは言えないメンバーでやった試合だっていうのが大前提なんだけど。実際に、自陣での保持の拙さとかプレスの揃わなさなんかは、いかにもPSMって感じだったし。後半に入ると両チームとも選手交代が増えてあまり参考にならなくなる点も含めて。ただ、それでもアレッシア・ルッソ(Alessia Russo)がしっかり点を決めてたり、新戦力のローザ・カファジがアグレッシブなプレイを見せたり、いろいろポジティブな印象もあったし。ちなみに、入場者数は15,062人だったらしい。

"WSL Watch #091"でも書いた通り、今回のUSでもう1試合、チェルシーとのPSMが(日本時間で)8月26日に組まれてて、しかも、9月4日にはUEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグの予選があって、9月21日のWSLの開幕戦よりもかなり早いタイミングでチームを仕上げる必要があるから、チェルシー戦も含めてアーセナルの仕上がりは特に要注目な気がしてる。

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